日本でのハロウィン人気の理由は?背景や豆知識

更新日:2023.09.08スタッフブログ

日本でのハロウィン人気の理由は?背景や豆知識

近年、日本でもハロウィン関連のイベントが多く催されるようになりました。ただし、日本のハロウィンは、海外のものと異なる独特の雰囲気があるとの声も多く聞かれます。イベントに参加している方でも、ハロウィンが本来どんなお祭りなのかがわからないという方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、ハロウィンの基礎知識を解説し、日本のハロウィンの特徴や国内に広まった背景などをご紹介します

ハロウィンの基礎知識

ハロウィンの基礎知識

ハロウィンは、古代ケルトが発祥とされる行事です。もともとの名称は異なり、やがて現在の呼び方に変化しました。以下では、ハロウィンの起源や名前の由来をご紹介します

起源・本来の目的

ハロウィンの起源と見られる行事は、古代ケルト人が行っていた祭礼儀式です。古代ケルト人の間には、大晦日に祖先が現世を訪れると信じる風習があったと伝えられています。現代に残るケルトの伝承によれば、祖先の来訪時に悪霊もついてくると考えられていました。

通説では、悪霊が来れば作物は育たなくなると懸念され、悪霊払いと豊作祝いを目的に祭礼儀式が始まったと見られています。そのため、現在と比べて宗教色が強かったともいわれています。なお、古代ケルトの暦で、1年が終わる大晦日は10月31日であったとのことです。そのため、ハロウィンは、現在も10月末日に行われています。

名前の由来

ハロウィンの名前の由来は、「All Hallow`s Even」です。古代ケルトの伝承によると、もともとハロウィンは「サウィン祭」と呼ばれていました。「サウィン(Samhain)」は、「夏の終わり」を意味します。古代ケルトの暦で夏は10月31日に終わり、この日の行事にサウィンの名がついたといわれているのです。

サウィン祭は、キリスト教の影響で名前が変化したと理解されています。キリスト教の場合、サウィン祭の翌日は「All Hallow`s Day」と呼ばれる祝日です。10月31日は祝日の前日にあたり、「All Hallow`s Even」とも呼ばれています。サウィン祭は「All Hallow`s Day」の前日に行われるため、「All Hallow`s Even」が省略されハロウィンになったと考えられています

お菓子を配る理由

ハロウィンでお菓子を配る理由は、悪霊から身を守るためという説が一般的です。サウィン祭については、祖先の霊が現世を訪れると家に招待したとの伝承が残っています。ただし、悪霊が来ると災いを招くため、食べ物を与えて出て行ってもらう習慣があったと伝えられています。

キリスト教の場合も、悪霊払いを目的とする点は同じです。「All Hallow`s Even」には悪霊などが子どもをさらい災いをもたらすと考えられ、お菓子を配って遠ざけたとの説が知られています。いずれも家や子どもを守るために食べ物やお菓子が用意され、「Trick or Treat(お菓子をくれないとイタズラするよ)」の起源になったといわれています。

日本でのハロウィンの特徴

日本でのハロウィンの特徴

日本のハロウィンは、仮装へのこだわりの強さが特徴的です。また、悪霊を恐れる雰囲気は薄く、子どもから大人まで各種イベントを楽しんでいます。以下では、日本特有と見られるハロウィンの特徴をご紹介します

コスプレを楽しむイベントが多い

日本で行われるハロウィンの大きな特徴は、人々がコスプレを楽しむイベントの多さです。かつて、ハロウィンの仮装は、現世に来た悪霊に気づかれないようにする意味があったといわれています。お化けや魔女を装うのは、悪霊と同化して身を守るためと解釈されています。

日本の場合、ハロウィンのコスプレは、好きな姿になって変装を楽しむことが主な目的です。基本的に悪霊から身を守る意識はなく、お化けや魔女だけでなく人気キャラクターの衣装を身にまとうケースも多く見られます。ハロウィン当日は、様々なイベントにコスプレした人々で街があふれ、日本ならではの特徴に挙げられています。

大人もイベントを満喫

日本のハロウィンは、多くの大人がイベントを満喫しているところも特徴的です。古代ケルトのサウィン祭は宗教的な儀式であったとの意見があり、お祭りといっても楽しむ感じでなく厳粛な雰囲気に包まれていたかもしれません。大人が子どもにお菓子を配る本来のハロウィンの場合、お菓子をもらう子ども達が主役といえます

それに対し日本では、大人も子どもと一緒にイベントを楽しむ傾向があります。コスプレについても例外でなく、積極的に仮装してイベントに参加するケースは珍しくありません。また、社会人が仮装を条件に友人同士で集まり飲食を楽しむパターンもあり、日本では多くの大人がハロウィンを満喫しています。

海外のハロウィンとの違い

ハロウィンは海外発祥であり、最近は多くの国々でイベントが盛んです。ただし、イベントの内容は国によって違いが見られます。ハロウィン発祥の地とされるアイルランドは、10月に入る頃から街中の雰囲気が変わり始めます。多くの家や店舗はデコレーションで飾られ、地域によっては装飾の仕方が本格的です。

お菓子を配る催しが盛んな国としては、アメリカが挙げられるでしょう。多くの子どもがお菓子をもらうために近所を訪ねる様子は、この国のハロウィンならではの風景といわれています。日本のハロウィンは大人が率先してコスプレを楽しんでいるイメージが強いとの声も聞かれ、海外とは異なる印象になっています。

日本で広まった背景

日本で広まった背景

日本にハロウィンが伝わってきた具体的な時期は、戦後になってからです。様々なイベントが催されるなか、次第に定着したといわれています。以下では、日本でハロウィンが広まった背景などをご紹介します

最初の国内イベント

国内で始めて本格的にハロウィンを扱ったイベントは、玩具や書籍の販売を手がける店舗が行ったハロウィンパレードといわれています。同店舗は原宿にあり、1970年代にハロウィン関係の商品を販売し始めます。パレードは、1983年に催されました。イベントの目的は、ハロウィン商品の販売促進です。ただし、国内にハロウィンが広まるほどの影響力はなかったと見られています。

1990年代以降は、様々な企業がハロウィンに注目し始めます。そのうち、広く知られるイベントは、千葉県浦安市にある人気テーマパークが1997年に開催した「ディズニー・ハロウィン」と呼ばれるパレードです。同テーマパークのハロウィンパレードは毎年の恒例イベントになり、国内でハロウィンが定着するのに大きな役割を果たしたと評価されています。

お菓子メーカーの参入

お菓子メーカーがハロウィン商戦に本格参入し始めた時期は、2000年代以降です。2000年代に入ると、お菓子メーカーは、ハロウィンをイメージした商品を積極的に開発し始めます。9月から10月にかけて、お菓子のパッケージは、ハロウィンらしくオレンジや黒、紫色などで彩られるものが増えていきました。

また、スーパーやコンビニの様子も変わっていきます。ハロウィンの時期、多くの店舗はデコレーションが施され、お化け・魔女やカボチャやモチーフとして衣装に身を包む店員も多くなりました。近年はハロウィンが浸透した影響もあり、特設コーナーにハロウィン関係のお菓子を並べる店舗も少なくありません。

変身願望も影響?

国内にハロウィンが定着した背景には、変身願望の影響があるとの声も聞かれます。一般的な見解によれば、変身願望は、普段の自分とは異なる外見や身分に変わりたいと願う欲求です。自分が好きなキャラクターの姿・衣装を真似るコスプレは、変身願望の表れともいわれています。

日本では、戦後、ハロウィンが広まる前から漫画・アニメのファンを中心にコスプレ文化が育まれていました。その影響もあり、ハロウィンで仮装する風習には馴染みやすかったと考えられています。最近は、ハロウィン用の仮装アイテムが各地で売られています。コスプレに興味があれば、ハロウィンを機会に挑戦してもよいかもしれません。

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