今さら聞けない営業日の定義とは?営業日の計算の仕方を解説
更新日:2024.11.01スタッフブログ「営業日」というワードは、ビジネスの場でも使用される機会が多い表現です。仕事の期日や商品の納品日について、「〇営業日以内」「〇営業日後」と記された文面は、よく見かけるでしょう。このように、「営業日」を用いた表現は、ビジネスシーンに浸透しているといえます。ただし、日数計算の方法を正しく理解している自信がなかったとしても、「今さら聞けない」という人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、営業日の定義をふまえ、覚えておきたい関連表現や具体的な使い方・計算方法をご紹介します。
目次
「営業日」の定義とは?
「営業日」とは、簡単に定義を示すと、企業や店舗が営業している日です。一般的には平日の稼働日を指し、土日や祝祭日が休業日の場合、営業日からは除かれます。
「〇営業日以内」という表現
ビジネスの場では、仕事の期日や終了予定日を示す時、「〇日以内」でなく「〇営業日以内」と表現するケースが多く見られます。「〇営業日以内」の場合、営業日には実働している日のみが該当するため、定休日や休業日はカウントされません。この「営業日」を用いる表現は、仕事の日数について誤解を避けるのに役立ちます。業務を終えるのに7日かかる際、「7日後」では休業日を含むかはっきりしませんが、「7営業日後」なら7日間の作業が必要になると伝えられるためです。
ビジネスにおける「営業日」の重要性
通常、ビジネスにおいて時間は貴重であり、業務スケジュールは細かく管理する必要があります。業務を円滑に進めるうえで、仕事の期日や作業日数は、できるだけ明確に示すことが求められます。問い合わせの回答期日や商品の納品日を曖昧に表現した場合、お客様や取引先との認識が食い違い、トラブルに発展するかもしれません。結果的に、お互いの信頼関係が損なわれれば、双方にとって有益ではないでしょう。
「〇営業日」は仕事の期日などを明示できる表現であり、お互いに正しい情報を共有しやすくなります。業務予定に関する誤解やトラブルを招きにくくなるため、適切な使い方を覚えておくことは望ましいと考えられます。
覚えておきたい「営業日」の表現
営業日に関連し、仕事での誤解を防ぐため覚えておきたい表現としては、非営業日・実営業日・営業日外・1営業日・1営業日前・中営業日などが挙げられるでしょう。
非営業日
非営業日は、営業日とは逆に企業や店舗が営業・稼働していない日です。具体的な表現は一律でなく、一般企業や飲食店では休業日・定休日や店休日といった言葉が使われています。また、図書館や博物館は休館日、動物園は休園日、医療機関は休診日を用いるケースが一般的です。いずれにしても、組織全体が業務を休む日は、非営業日に該当します。
実営業日
実営業日は営業日と同義であり、企業などが実際に業務を行っている日です。「実」には「実体」や「実質」の意味があり、字義通りに解釈した場合、実営業日は「本当の営業日」を意味します。もし、名目上は土日が休みでも実際は営業しているなら、土日は実営業日といえるでしょう。実状としては名目的な営業日と区別しているわけでなく、実務(実際の業務)や実作業(実際の作業)と同様、「実際の」の意味合いを付加した表現と考えられます。
営業日外
営業日外は、営業日から外れた業務が行われない日を指す言葉です。企業や店舗が「土日・祝祭日は営業日外です」と表現した場合、これらの日は業務が休みであることを意味します。普段は月~金曜に業務が行われ、土日祝は休業している状況が当てはまります。非営業日と同じく営業日は除かれるため、休業日や定休日の同義語といって差し支えないでしょう。
1営業日
1営業日は、営業日のみで計算した時の1日分です。「〇から1営業日目」といった場合、起算日からカウントして営業日が1日経過した日付を指します。通常、起算日から1日経過した日は、翌日です。たとえば、毎月10日から1日が過ぎると、翌日の11日になります。ただし、常に11日が営業日とは限りません。11日が休業日で次の営業日が12日の場合、10日から起算した1営業日目は12日に変わります。カレンダー上で起算日の1日後は翌日ですが、1営業日目は休業日が計算に含まれないため、気をつける必要があります。
1営業日前
1営業日前は、起算日より1日前に該当する営業日です。こちらも、1営業日と同様、通常であれば起算日の前日が該当します。とはいえ、前日が休業の時は、起算日から見て1日前の営業日が1営業日前となります。常に営業日が対象であり、休業日は日数計算に含まれません。土日が休業の場合、月曜の1営業日前は金曜になるため、誤解やトラブルを防ぐうえで「1日前」と「1営業日前」は明確に区別することが望まれます。
中営業日
中営業日は、起算日と最終日に挟まれた期間を指します。商品の納品日について中3営業日といった場合、起算日と納品日の間に3営業日が挟まれることを意味します。納品日は起算日から3営業日が経過した後になるため、商品が届く日付は4日後になる計算です。「中〇営業日」は仕事の期日や納品日を含まない表現であり、日数計算では「〇営業日以内」や「〇営業日後」と混同しないように注意が求められます。営業日に関連した表現は他にも見られますが、それぞれ適切に使い分ければ、仕事の日数計算で誤解やトラブルを防ぐのに役立つと期待できます。
「営業日」の具体的な使い方
「営業日」を使った表現は多様ですが、それぞれの意味をしっかりと把握できていない場合、具体的な使い方について理解しておくと安心でしょう。
「〇営業日以内」「〇営業日後」の具体例
ビジネスで多用される営業日の使い方としては、「〇営業日以内」や「〇営業日後」が挙げられます。いずれも、基本的な意味は、「〇日以内」「〇日後」と大きく変わりません。具体例を示すと、毎月10日の「3営業日以内」「3営業日後」は、通常であれば10日から「3日以内」「3日後」の意味になります。商品の納品日なら、13日までか13日当日に品物が届くと理解できます。ただし、起算日の後に休業日が続く場合、注意が必要です。10日が金曜で土日が休みの場合、この2日間は営業日にカウントされません。13日(月)からが営業日と見なされ、「3営業日以内」「3営業日後」は15日までか15日当日に変わります。
「翌営業日」の具体例
また、「翌営業日」が使われるケースも少なくないでしょう。通常は「翌日」と大差ありませんが、厳密には「起算日から計算して次の営業日」です。起算日が8月12日で直後にお盆休み(13~16日)を挟む時、翌営業日はお盆明けの17日になります。さらに、同じケースで17・18日が土日となり休業の場合、12日の翌営業日は7日後の19日(月〉です。普段なら翌営業日は翌日の13日ですが、土日祝日や長期休暇を挟むと状況は変わってきます。加えて、業種によっては平日が定休日になる場合もあるため、3営業日以内や翌営業日が何日になるかは正しく計算する必要があると考えられます。
「営業日」に関する注意点
ビジネスにおける「営業日」は一律でなく、休業日が土日とは限らないため、仕事の期日などを計算する時は十分に注意したいところです。
業種・企業による違い
たとえば美容院は、月曜か火曜に休業するケースが多く見られます。不動産屋の場合、一般的な定休日は水曜日です。飲食店やサービス業は、週末に集客が見込まれるため、月曜に休む傾向が見られます。これらの職場や店舗の場合、土日は休みでなく営業日です。一方、月曜や水曜は、平日でも休業日と見なされます。そのため、仕事関係の日数計算に土日は含まれますが、平日の休業日はカウントされません。
また、一部の職場では、土曜の午前中のみ営業しているケースが見られます。この場合、土曜は半日にわたり業務を行っているため、0.5営業日としてカウントされることがあります。現在、営業日・休業日の日程は、業種・企業や店舗・職場によって多少の違いが見られる状況です。土日に完全休業しているとは限らないため、営業日を計算する時は、対象の企業や店舗の休業日に注意しましょう。
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