【例文付き】謝罪訪問のアポの取り方やメールでの謝罪マナーを解説
更新日:2024.10.10スタッフブログビジネスの場において、ミスや失敗は避けられないでしょう。とはいえ、何か問題が発覚した場合、顧客や取引先への謝罪は欠かせません。具体的には、謝罪訪問が望ましいといわれており、やむを得ない時などは電話やメールでの謝罪が許容されるケースも見られます。いずれの方法でお詫びするとしても、どのように謝るか悩むことは少なくないでしょう。そこで今回は、ビジネスシーンの基本的な謝罪マナーやアポの取り方、謝罪訪問の流れを解説し、電話やメールで謝罪する時のマナーや例文をご紹介します。
目次
ビジネスシーンでの謝罪の基本
ビジネスシーンでミスした場合、謝罪する時の基本は、迅速に対応したうえで誠意ある姿勢を示すことです。
迅速に対応
ビジネスの場で謝罪する際、迅速な対応は必須といえます。たとえば、契約書の文面や見積書の数値に誤りがあったと自分で気づいた場合、顧客や取引先から指摘されなくても、こちらから連絡を入れる配慮は不可欠でしょう。
まだ問題が発覚していないからと放置せず、速やかに謝罪すると、トラブルを早期解決するのに効果的です。問題が小さいうちに処理できれば、あまり相手を怒らせずに済むでしょう。迅速に謝罪すればトラブルが広がる事態は避けやすいため、信頼を損ねずビジネスを円滑に進めるうえで、素早い対応は重要と考えられます。
誠意ある姿勢で
仕事のミスを謝罪する時、誠意ある姿勢を心がける意識は大切です。こちらの落ち度で問題が起きた場合、相手が怒っているかどうかに関係なく謝罪する必要があります。ただし、表面的で不誠実な言葉は、逆に新たな不満やクレームを招きがちです。問題の肥大化や2次クレームを防ぐには、誠意の感じられる態度で、心を込めて反省の気持ちを示すことが重要になります。
また、同じミスを繰り返さないための具体策も提案すれば、相手の理解を得やすくなるでしょう。同じ謝罪でも、お詫びする時の言動によって印象は変わるため、基本マナーとして誠実かつ真摯な姿勢は不可欠と考えられます。
言い訳は厳禁
自分のミスに関する謝罪において、基本的に言い訳は厳禁です。通常、謝罪の場面で言い訳や事情説明を始めた場合、相手から「本当に謝るつもりがあるのか」と不満に思われるケースが目立ちます。自分を擁護したい気持ちから弁解が先行すると、問題はこじれる傾向にあります。仕事のミスに対する言い訳は印象がよくないため、ビジネスの場では原則としてNG行為とされます。自分の立場が悪くなるとしても、自己弁護を続けると反省の気持ちは伝わりにくくなります。
心から反省している場合、余計な誤解を避けるためには、言い訳せず素直に謝ることが望ましいと考えられます。ビジネスシーンで失敗した時、謙虚な姿勢を心がけ誠意をもって謝罪すれば、トラブルの肥大化は避けられ早期の問題解決につながるでしょう。
【謝罪訪問】電話でのアポの取り方と流れ
謝罪のため顧客や取引先のもとを訪れる場合、訪問する前にアポを取ることが最優先です。先に電話やメールで連絡を入れ、了承を得たら訪問の準備を進めます。
アポの取り方
謝罪訪問のアポを取り付ける時は、電話やメールで早急に連絡するのが基本です。仕事でミスが発覚した場合、事態の収拾に向け、顧客や取引先と手早くアポを取ることが望まれます。相手と連絡がついたら、事実関係を説明するとともに、謝罪の意思がある旨を伝えます。本来、謝罪時の連絡方法は、メールより電話のほうが適切です。
ただし、電話で連絡がつかない時は、取り急ぎメールを送信しても問題ないでしょう。いずれにしても、謝罪の意思表示と経緯の説明は欠かせません。電話の場合、「一度、お詫びに伺いたいと思いますが、お時間を取っていただけますでしょうか」と伝えます。
また、メールでは「謝罪のため近日中に伺いたく存じますが、お時間を取っていただければ幸いです」といった文章を送るとよいでしょう。相手が謝罪訪問を承諾してくれた時は、面会可能な日時を確認します。その際、自分の都合に触れず、相手の予定を優先する心遣いは大切です。こちらは謝罪する立場にあるため、あくまで相手の都合に合わせる意識が求められます。
訪問謝罪の流れ
謝罪訪問する際、新たなトラブルを避けるには、きちんと準備することが重要です。仕事上のミスを顧客や取引先に謝罪する場合、その場で思いついた言葉を並べるのは不適切でしょう。事前に関係者で謝罪する内容を検討し、可能であれば上司の同行を求め、穏便に話を進められるように準備する必要があると考えられます。訪問時は身だしなみに注意し、服装は白や紺などの落ち着いたデザインを選びます。
また、ミスによっては、菓子折りも用意するとよいかもしれません。予算は数千円くらいが妥当といわれています。謝罪する相手と面会したら、まず「この度はご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした」とお詫びの言葉を伝えます。最初に謝罪の気持ちを示せば、その後の話を進めやすくなるでしょう。一通り事実関係や今後の対応策を説明したら、帰る間際に「心ばかりではございますが」と菓子折りを渡します。このタイミングであれば、相手の機嫌を取って話を進めやすくするために手土産を用意したと誤解される心配はありません。
しっかり事前準備を済ませ、適切な流れで謝罪訪問を進めていけば、お詫びの言葉は受け入れてもらいやすくなると期待できます。
訪問謝罪のマナーと注意点
訪問謝罪では、相手から失礼と思われないため、マナーに注意が必要です。業務時間を削って顧客や取引先を訪れても、軽率な行動を取ると、失礼に思われ新たなクレームを招く可能性があります。笑顔を見せたり、すすめられてもいないのにお茶を飲んだりする行為は避けましょう。謝罪時に表情が緩むと、意図的でなくても、お詫びや反省の気持ちは相手に届きにくくなるといわれています。
また、お茶を出された際、うっかり口をつければ緊張感がないと受け取られるでしょう。少しでも穏便に話を進めるうえでは、安易に笑顔を見せず飲み物は遠慮するなど、謙虚な姿勢を崩さない意識が大切になると考えられます。
【電話での謝罪】マナーと例文
電話で謝罪する場合、相手の心情に配慮し、慎重に言葉を選びながら通話を進めるのが基本マナーです。
言葉選びは慎重に
電話による謝罪では、どのような言葉を用いるか十分に注意したいところです。仕事でミスした時、急いで顧客や取引先に知らせる必要があるとはいえ、言葉選びを誤ると思わぬトラブルを招く可能性があります。また、経過説明が長引けば、相手に不快感を与えるでしょう。迅速に対応する意識は重要ですが、謝罪の言葉を選ぶ時は、慎重な姿勢を心がけることも大切です。
とくに、電話口では謝罪訪問と異なり表情が見えないため、言い回しに気をつける必要性は高まります。適切な表現や話し方で通話を進めれば、電話の印象はよくなり、お詫びの言葉は届きやすくなると考えられます。
通話の進め方(例文)
電話での謝罪は、次のような流れで進めるとよいでしょう。
お忙しいところ、恐れ入ります。☐☐会社の〇〇です。
△△部の▽▽さんをお願いできますでしょうか。
(電話の取次ぎ)
この度は、当方の手落ちでご迷惑をおかけし、大変に申し訳ありません。
◇◇の件では、自分のミスが原因となり、今回のトラブルを招いてしまいました。
弁解の余地はなく、心からお詫び申し上げる次第です。
現在は、問題の処理とトラブル防止に向けた対策の検討を進めております。
今後は、同じミスを繰り返さないよう、十分に注意する所存です。
では、ご多忙のなか貴重なお時間を頂戴し、ありがとうございました。
失礼いたします。
(通話終了)
電話で謝罪する時も、最初にお詫びの言葉を述べるのは必須のマナーです。その後、問題が起きた原因や経過を説明します。さらに、今後の意気込みを伝え、時間を割いてくれた相手に感謝を述べて通話を終えます。この場合も、余計な言い訳は不要です。手短に通話を進めれば、謝罪の気持ちは示しやすくなると考えられます。
連絡時の注意点
電話で謝罪を申し入れる際は、相手の都合に気を配ることが大事です。お詫びの電話では、早く謝りたいとの気持ちから、急いで本題に入る傾向が見られます。ただし、相手が忙しい場合、電話に出られるとは限りません。そのため、連絡がつかない時は、改めて電話をかけ直すといった対応が欠かせなくなります。
また、相手に電話がつながり無事に謝罪が済むと、安心感から気は緩みがちです。それでも、粗雑に会話を終えると印象はよくないため、お詫びの言葉が受け入れられたことに謝意を示して丁寧に電話を切る必要があります。電話口では相手の表情を確認できませんが、慎重に言葉を選びながら最後まで丁寧な姿勢を心がければ、問題なく通話を終えられるでしょう。
【メールでの謝罪】マナーと例文
メールでの謝罪は、直接に訪問する時や電話をかける場合と同じく、言葉遣いに注意して誠意ある文面を作成することが大切です。
誤字脱字は禁物
メールで謝罪する時のマナーとして、誤字脱字は禁物です。お詫びの文章は、基本的に件名と本文で構成されます。件名では何に関する謝罪であるか明記し、本文は、最初の挨拶と名乗り・お詫びの言葉・トラブルの原因・経過の説明・今後への心がまえといった流れで書き進めます。
ただし、マナーに沿って丁寧な文面を作成しても、誤字脱字があると誠意は伝わりにくくなるでしょう。また、不要に弁解するなど内容に不備が見られる時も、不快感を与える要因になります。これらの点を考慮した場合、メールで謝罪文を作成した後は、送信前に何も問題がないかチェックする必要があります。
謝罪に適した文面
謝罪に適した文面としては、以下のような例が挙げられるでしょう。
【社内向けメール】
社内向けのメールは、関係者全員に向けて送信することを念頭に作成します。
件名:
◇◇様との契約トラブルに関するお詫び
本文:
お疲れ様です。☐☐部△△課の〇〇です。
取り急ぎ、契約トラブルの件でご報告いたします。
この度は、契約更新について◇◇様への連絡が遅れ、手続きが難航いたしました。部長をはじめ関係各位には多大なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。
トラブルの原因は、私が更新日の日付を誤認していたためです。部長から指摘を受けるまで気づかず、◇◇様へのお知らせが遅くなりトラブルを招いてしまいました。
今後は、契約関係の規定を正しく把握したうえで速やかな連絡を心がけ、再発防止に努める所存です。
メールにて大変に恐縮ですが、重ねてお詫び申し上げます。改めて、誠に申し訳ありませんでした。
以上のように、社内向けの謝罪は、身近な相手にメールを送る時も丁寧な表現が求められます。
【取引先へ送るメール】
取引先へ送信する謝罪メールは、件名の書き方や最初の挨拶から変わってきます。
件名:
【重要】見積書の誤りに関するお詫び
本文:
株式会社☐☐
△△部◇◇課
〇〇様(フルネーム)
平素より大変お世話になっております。
▽▽会社の◎◎です。
この度は見積書の計算に誤りがあり、誠に申し訳ありませんでした。心より、お詫び申し上げます。
当方のチェックに不備がありミスを見落としてしまい、ご迷惑をおかけする結果となってしまいました。
現在、急ぎ修正作業を進めておりますので、近日中には正確な見積書をご用意できる見込みです。
以後は、ミスの再発によりご迷惑をおかけしないよう、社内のチェック体制を厳重にする所存でおります。
最後に、改めて深くお詫びいたしますとともに、何卒ご寛容くださいますようお願い申し上げます。
以上は取引先に向けた謝罪メールの例ですが、最初に【重要】と記載すれば、ミスを深刻に受け止めていると示しやすくなるでしょう。
【顧客向けのメール】
顧客向けの場合、顔馴染みでない時など、名乗り方を工夫する必要が出てきます。
件名:
商品の受注ミスに関するお詫び
本文:
日頃より大変お世話になっております。
☐☐会社販売部門の責任者〇〇と申します。
この度は、弊社の不手際からお客様にご不便とご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。謹んで、お詫び申し上げます。
受注内容の確認漏れがミスを招いたため、従業員一同、確認作業が十分でなかったと深く反省しております。
今後は、これまで以上に社内の指導を徹底し、気を引き締めて業務に取り組んでいく所存です。
お客様にご満足いただけるよう再発防止に努めてまいりますので、ご寛恕くだされば幸いに存じます。
顧客向けの謝罪メールは、お客様へのメッセージとして文面を作成すれば、お詫びの気持ちや今後の意気込みが伝わりやすくなると考えられます。いずれも謝罪文の一例に過ぎませんが、どのような文面が適しているか迷った時は、参考までにご活用ください。
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