インハウスロイヤーとは?

2018.07.09スタッフブログ

弁護士の働き方「インハウスロイヤー」の概要やメリットについて

昨今、インハウスロイヤーとしての働き方が注目を集めています。弁護士の働き方のひとつですが、弁護士ばかりでなく企業や行政機関にとっても有益と評価されているためです。しかし、法律にあまり縁のない人にはなじみが薄いかもしれません。そこで今回は、インハウスロイヤーの概要や人数が増加した要因、また、顧問弁護士との違いや具体的な仕事内容をご説明します。

インハウスロイヤーとして働く弁護士

インハウスロイヤーとは?

インハウスロイヤー(inhouse lawyer)とは、企業など組織の一員として法律業務を行う弁護士です。これまで多くみられた弁護士と違い、法律事務所に所属しているわけではありません。

インハウスロイヤーは「組織内弁護士」などと訳され、民間会社もしくは公的機関に勤務するケースがみられます。前者は「企業内弁護士」、後者は「行政庁内弁護士」と呼ばれる場合もあります。かつて日本では基本的に弁護士資格を持っていると公務員になれませんでしたが、法改正により有資格者でも公務員としての勤務が可能になりました。

現在、インハウスロイヤーの多くは、会社の従業員や役員、または行政機関の職員として働いています。しかし、あくまで弁護士であり、基本的には法律業務が専門です。そのため、法務部に配属されるケースが一般的といわれています。通常の社員と異なり、会社が新規事業を開始した時などに配置転換される可能性は低いと考えられます。

近年、さまざまな理由からインハウスロイヤーとして活動している弁護士は増加傾向にあります。弁護士を目指している人は、新しい労働スタイルとして就職先の選択肢に加えておくとよいかもしれません。

企業で高まるインハウスロイヤーの需要

企業においてインハウスロイヤーの需要が高まった要因のひとつとして、コンプライアンスに対する消費者の関心が強くなったことが挙げられます。

これまで以上に、企業の不正行為に対する世間の目は厳しくなったといわれます。食品表示の不手際などにより老舗企業のイメージが大幅に下がり、これまで順調であった経営状態が悪化に転じる事例も少なくありません。以前のままでは通用しないと理解し、新たな社内法の整備に着手し始めているのです。

同時に、ビジネスのグローバル化も大きな影響を及ぼしています。国内企業が海外に進出すれば、現地での拠点づくりが必要です。新たに市場を開拓した地域が、法的に整備されている保証はありません。トラブルを回避するためには、コンプライアンスの構築などが不可欠です。

これらの事情から、現在、多くの企業は法務関連の仕事に追われています。できるだけ早く業務を進めたいところですが、社外の弁護士に依頼するといつでも連絡を取れるとは限りません。そのため最近では、インハウスロイヤーとして弁護士を直接雇用するケースが増えているのです。

弁護士を直接雇用する企業

インハウスロイヤーと顧問弁護士との違い

インハウスロイヤーと顧問弁護士は、業務をはじめるタイミングで区別されます顧問弁護士は主に「臨床法務」を行いますが、それに対しインハウスロイヤーは「予防法務」や「戦略法務」が中心です。

臨床法務の場合、会社はトラブルが起きてから弁護士に業務を依頼します。弁護士の目的は、その問題を解決することです。何も問題に見舞われなければ、基本的に顧問弁護士は会社の法務に口を出しません。

一方、予防法務および戦略法務はトラブル発生などに備えた対策のひとつ。海外企業と合併する際など、問題が起きてからでは会社を存続できなくなる恐れがあります。M&Aにともなうトラブルは、未然に防いだほうが賢明です。インハウスロイヤーは、トラブルの解決でなく防止することを求められています。

この違いから、これまで顧問弁護士を務めていた人はインハウスロイヤーとして働き始めると経験の幅を広げられるといわれています。企業側だけでなく弁護士にとってもメリットがあることは、インハウスロイヤーの増加データをみても分かります。

所属先によって異なる仕事内容

インハウスロイヤーの仕事は、所属先が企業か行政機関かによって違います。企業内弁護士も、所属企業の業種が異なれば業務内容が同じとは限りません。

企業内弁護士の仕事は社内法務やM&A関連だけでなく、契約法務顧客への法対応、さらには知的財産関連国際法務まで多彩です。これらすべてをひとつの会社が扱っているわけではなく、業種によっては仕事の内容に偏りがみられます。

行政庁内弁護士は、中央官庁や地方自治体において各機関の業務を処理します。法務省ばかりでなく、金融庁や外務省に所属する弁護士も少なくありません。そのうち金融庁では金融機関の検査業務、また外務省では条約締結交渉に関わっています。

具体的な作業は多岐にわたりますが、いずれも法律と深く関わる分野といえます。より細かく仕事の内容を知りたい時は、就職を希望する会社や自治体にあらかじめ問い合わせてみるとよいでしょう。

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