もしもし検定の指導者養成講座について
更新日:2022.05.06スタッフブログ一通りのビジネスマナーを理解していても、会社での電話対応について適切に指導できるとは限りません。上手に教えるためには、言葉使いなどの知識だけでなく指導者としてのスキルも必要です。このスキルを習得する方法のひとつとして、「もしもし検定」の指導者級養成講座が挙げられます。ただし、受講には指導経験などに関する要件があり、誰でも参加できるわけではありません。そこで今回は、指導者級養成講座の募集要件や講座内容、また過去の講座と資格認定の方法についてご紹介します。
電話対応の指導者としてステップアップしたい方へ
募集要件や開催場所、研修費用などの基本情報
もしもし検定の指導者養成講座に参加するためには条件があり、カリキュラムの全日程に出席できる上、5年以上の指導経験が必要です。
講座の開催が予定されている場所は東京都千代田区神田にある研修施設、「住友商事美土代ビル」8Fの「TKP神田ビジネスセンターANNEX」です。JR山手線・中央線を使えば、神田駅の北口から徒歩約7分で着きます。地下鉄からアクセスするなら東京メトロ千代田線の新御茶ノ水駅、あるいは都営地下鉄新宿線の小川町駅のいずれも「B6出口」からなら徒歩2分ほどであり、アクセス環境は良好です。
参加希望者は、申込書と証明写真を貼った履歴書を協会本部の検定事務局に提出する必要があります。申込書は指定の書式があり、PDFファイルをダウンロードできます。履歴書には、指導経験について書かなければなりません。募集要件を満たしているか判断する基準になるため、できるだけ詳しく書くことを求められています。また、書類を送付する際には、同検定の1級認定証か認定カードの写しも添える必要があり、合格通知書の送付だけでは受け付けてもらえません。
なお、研修費用は216,000円(税込)ですが、検定料・テキスト代金および昼食代を含みます。募集期間や開催日時など詳細については、ホームページにアクセスすれば確認可能です。
講義内容
もしもし検定の指導者級では、25時間以上に及ぶ授業が用意されています。講義内容の内訳は、以下の通りです。
- 指導者としての日本語のスキル
- 指導者としてのビジネスマナー全般
- 指導者としてのコミュニケーションスキル全般
- インストラクションスキル(指導者の心構え)
- 指導方法全般
これらの項目を見れば、指導者はその肩書にふさわしい言葉使いや行動を求められていると理解できるでしょう。指導者は話の内容を相手に分かってもらう必要があり、できるだけ平易な表現が欠かせません。教えたことを自分が実践していなければ、「言葉だけ」と受け取られる恐れがあります。指導内容に説得力をもたせるためには。立場をわきまえた振る舞いが不可欠というわけです。
しかし、指導者であると意識するあまり「厳しくて近寄りがたい人」などと思われたら、スタッフとの間に壁が生まれてしまうかもしれません。相手が心を閉ざしてしまうと、どれほど説明が分かりやすくても言葉が届かなくなるでしょう。そんな事態を避けるため、誰とでも上手にコミュニケーションできる能力は必須といえます。「指導自体は厳しいが普段は話しやすい」と感じてもらえれば、スタッフとも打ち解けた関係を築けるでしょう。指導者として厳しい一面があっても、遠ざけられる心配は低くなると考えられます。
すぐれた指導方法であっても、大きな効果を発揮するためには生徒と良好な人間関係をつくることが望まれます。指導者級の講座は単なる方法論の伝授にとどまらず、これらの点まで配慮した授業内容といえるでしょう。
過去の講座と資格認定の方法
これまでの講座では、基本となる「日本語」「ビジネスマナー」「コミュニケーションスキル」に加えて、電話応対の品質管理方法などについても講義が行われました。講師には、指導者級の検定試験に合格した人たちが迎えられています。
講座によっては、その時々の世相などを反映した内容が加えられる場合もあります。これまでには個人情報の保護について、あるいは「放送におけるコミュニケーション力の育成」、「企業経営の中核に位置付けられるコールセンター」、「話しことば日本語との戦い」と題した講話を聞くことができました。近年では利用者が増加したLINEやSNSも題材に取り上げられ、多様化したコミュニケーションツールの現状理解やツール選択の重要性について学ぶ機会が与えられています。それぞれ、講師には講演内容にしたがって弁護士など各業界の関係者が招かれています。
これらの講演を聞き一連の授業を受けると、最終日に待っているのが実技試験です。講義内容の理解度とともに、取り組む姿勢も審査されます。またインストラクションスキル実技試験では、受講生の心に響く指導を実践できたかどうか指導者としての適性が評価されています。
指導方法を頭で理解するだけでなく、身につけたスキルを実際の指導において有効活用できる能力も求められるわけです。もしもし検定では、これらの課題をクリアすると「指導者級」の資格が認定される仕組みになっています。電話対応の指導方法に自信がもてずスキルアップを考えている人は、一度、この検定にチャレンジしても良いかもしれません。
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