打たれ弱い部下にはどう接すると良い?

更新日:2023.01.10ビジネス豆知識

打たれ弱い部下にはどう接すると良い?

最近、部下に打たれ弱さを感じ、上手に対応できないと悩む上司が増えているといいます。人材育成やトラブル発生時のフォローに苦慮していると、自分自身の負担が重くなってしまうかもしれません。仕事に支障を出さないためには、上手な対応方法を把握しておくことが大切です。そこで今回は、打たれ弱い部下の特徴をふまえ、対応時に心がけたいポイントや使用を避けたいNGワードなどをご紹介します

打たれ弱い部下の特徴

打たれ弱い部下の特徴

打たれ弱い部下は、物事をネガティブに考えがちです。また、周りの目を気にしやすく、過去・未来への執着が強い傾向もみられます。以下では、打たれ弱い部下に多くみられる特徴を具体的にご紹介します。

物事をネガティブに考えがち

打たれ弱い部下の多くは、日頃から物事をネガティブに考えがちなところが大きな特徴です。ネガティブな思考は、精神的なストレスにつながります。心に疲労が蓄積すると、メンタルは弱りやすくなります。疲労により何事もネガティブに考えている場合、打たれ弱くなってしまうケースが珍しくありません。

また、物事をネガティブに考えがちな部下は、ストレス解消が得意でないとも考えられます。日々のストレスを上手に発散できずにいると、精神面の疲労がたまり、結果的に打たれ弱くなってしまうのです。さらに不安を抱えやすいという特徴もあり、この点もネガティブ思考やメンタルの弱さにつながっています。

周りの目を気にしやすい

様々な場面において、周りの目を気にしやすい点も打たれ弱い部下に多くみられる特徴の一つです。必要以上に周りの目を気にする部下は、何についても考え過ぎる傾向があります。この場合、メンタルの弱さから自分の考えや行動が周りに受け入れられるか過度に心配してしまう可能性が考えられます。

ビジネスの場では、上司や取引先の目を気にするあまり仕事に対して臆病になりがちです。どんな業務を担当しても強気になれず、「失敗して叱られないか」「上司や取引先の評価が下がらないか」と心配するケースが目立ちます。

過去・未来への執着が強い

打たれ弱い部下は、現在より過去・未来に対する執着のほうが強いところも特徴的です。一般的にメンタルが弱い人は、過去の失敗を引きずっているケースは少なくありません。同時に、自分の将来に不安を感じている傾向もあります。そのため、メンタルの弱さは過去・未来に対する執着の強さにつながると考えられます。

ビジネスの場でも、打たれ弱い部下の多くは過去のミスや将来への不安に目を向けがちです。自分が置かれている現状に対する関心が低く、目の前の仕事に集中できていないケースが多くみられます。上司が打たれ弱い部下に対応する際は、これらの特徴に留意しながら対応方法を工夫すると良いでしょう。

対応時に心がけたいポイント

対応時に心がけたいポイント

打たれ弱い部下に対応する時に心がけたいことは、部下の話に耳を傾ける意識です目につきにくい成果を評価する姿勢や「KPT」を用いた業務の見直しも大切になります。以下では、どんな対応方法が望ましいかを具体的にご紹介します。

部下の話に耳を傾ける意識

部下の話に耳を傾ける意識は、打たれ弱い部下を指導・育成する時に心がけたい大切なポイントです。職場で人材育成する時は、上司が部下をリードする場面が多くなります。ただし、上司が一方的に話していると打たれ弱い部下は負担に感じやすいため、相互理解を深めるのは困難です。

メンタルの弱い部下は、周りの目を気にするあまり自分から発言するのを控える傾向があります。積極的に発言できない部下の意見を知るには、上司のほうから話を聞く姿勢を示すことが大切です。打たれ弱い部下の指導・育成では、自分ばかり話すのではなく、部下の話に耳を傾ける意識が求められます。

目につきにくい成果を評価

部下が打たれ弱い場合、上司による指導・育成では「目につきにくい成果を評価する姿勢」も重要です。通常の人事評価では、数字で示された明確な成果が重視されます。普段の勤務態度などは良し悪しの判断基準が分かりにくく、営業成績や売上高に比べると評価に反映されません。

打たれ弱い部下は仕事のミスを恐れる傾向があるため、数字に現れる成果を出せない可能性があります。上司が目につきにくい成果も評価すれば、部下の自信やモチベーションを高めるのに効果的です。多くの成果が出ていなくても普段の業務態度や作業過程を評価すれば、部下の仕事に対する積極性は増す可能性があります。

「KPT」を用いた業務の見直し

KPT」を用いた業務の見直しも、打たれ弱い部下の指導・育成では効果のある対応方法です。「KPT」は、それぞれKeep・Problem・Tryを意味します。Keepでは「何を継続すべきか」、Problemでは「何が問題か」、Tryでは「次は何に取り組むべきか」を考えていきます。

部下が仕事でミスした時は、KPTを考える方法は何を改善する必要があるか順序立てて見直すのに有効です。打たれ弱い部下も、ただ問題点を指摘されるよりKPTを用いた論理的な指導のほうが受け入れやすいでしょう。上司が以上のポイントを部下への対応時に心がければ、部下のメンタルが弱くても今後の成長をスムーズに促せると期待できます。

使用を避けたいNGワード

使用を避けたいNGワード

打たれ弱い部下への対応で上司が使用を避けたいNGワードは、「期待している」「頑張ろう」や「ダメだ」などです。以下では、これらの言葉をなぜ避ける必要があるかを解説します

「期待している」はプレッシャーが大きい

期待している」の使用を避けたい理由は、打たれ弱い部下にとってプレッシャーが大きくなるためです。多くの上司は、部下に「期待している」と声をかける時、仕事の励みになると考えているでしょう。メンタルの強い部下であれば、その意図通り励みに感じて期待に応えるため努力できるかもしれません。

しかし、メンタルが弱い部下は成果を上げられるか不安になり、「期待している」の言葉に大きなプレッシャーを感じる可能性があります。プレッシャーで仕事が進まなくなれば逆効果になるため、打たれ弱い部下に使うのは逆効果と考えられます

「頑張ろう」はネガティブに受け取られる

頑張ろう」は打たれ弱い部下に使うとネガティブに受け取られる可能性があるため、使用を避けたい言葉です。上司から部下への「頑張ろう」の言葉は、その意味通りに受け取れば励ましに感じられます。部下が深読みしなければ、仕事に対するモチベーションの向上につながると考えられます。

ただし打たれ弱い部下は、何事もネガティブに考えがちです。「頑張ろう」と声をかけられた場合、「頑張ろう=努力不足=叱られている」と考え過ぎてしまう可能性は少なくありません。メンタルの弱い部下にとって「頑張ろう」は叱責になるリスクが高く、上司は使用を避ける必要があるといえます

非難すると評価の言葉が届かない

打たれ弱い部下を非難すると評価の言葉は届きにくくなるため、「ダメだ」などの使用は望ましくありません。人材教育の場では、「飴と鞭」という考え方が広く知られています。会社で社員教育する時も、「〇〇がダメだ」と鞭を振るい「それでも◇◇は良い」と飴を与える方法は、以前から頻繁に使われてきました。

その際、上司は「先に叱っても後から評価すれば、部下の励みになるだろう」と考えています。しかし、メンタルの弱い部下は最初の叱責で萎縮することが多く、その後に続く評価の言葉は届きにくくなります。打たれ弱い部下は非難の言葉で大きなダメージを受けやすいため、使用は避けるのが賢明です

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