子ども車内置き去りを未然に防ぐ対策

更新日:2023.11.06スタッフブログ

子ども車内置き去りを未然に防ぐ対策

子どもを車内に置き去りにしてしまう問題は、以前から何度も発生しています。毎年のようにニュースで取り上げられるため、なぜ防止できないのか、不思議に感じる人は少なくないでしょう。しかし、人間の記憶に関する専門的な観点からは、誰もが当事者になり得るとの見解が示されているのです。この機会に、車内置き去りの実情などを確認しておけば、未然の回避に活かせるでしょう。そこで今回は、子どもの車内置き去りが起きる理由や効果的といわれる防止策をご紹介します

車内置き去りが起きてしまう理由

車内置き去りが起きてしまう理由

子どもの車内置き去りが起きてしまう理由については、「うっかり忘れてしまった」と説明されるケースが多いです。以下では、車内置き去り事件が発生している経緯や、記憶上の原因などをご紹介します

記憶上の原因

心理学的な見解によれば、うっかり子どもを車内に置き去りにする原因は、人が習慣化されていない記憶を忘れやすいためである、とされています。通常、日常的に繰り返されている行動は、習慣化され記憶に定着します。普段から車で通勤している場合、とくに意識しなくても、自然にハンドルを操作して勤務先へ向かえるでしょう。

一方、普段子どもを幼稚園などに送迎していない人は、その手順に関する記憶が定着していません。子どもの送迎が習慣化していない人が送迎することになった場合、子どもが同乗しているのを忘れてしまうケースがあるといわれています。そのため、普段通りに車を運転し始めると無意識に習慣化された勤務先へ行ってしまい、子どものことを忘れて置き去りにしてしまう事態が起こり得ると説明されています。

人手不足

保育園や幼稚園の送迎バスで子どもが置き去りになる事態は、人手不足が主な原因といわれています。子どもは、大人の指示通りに行動するとは限りません。思いがけない行動によって、大きな危険を招く場合もあります。

保育園や幼稚園の送迎バスでは、一緒に乗車する大人は子どもの安全を確保するために、細かいところまで気を配っています。

しかし、人手不足が深刻になり、すべての子どもに目を届かせることは物理的に難しいとも言われています。たとえば、特定の園児に気を取られていた際に、他の子どもに注意を払えなくなる場合があります。園に到着後、子どもたちが全員下車したことを確認している際に、人手が足りていれば起きないような園児の確認も、人手不足のなかで特定の園児に意識を取られるなどの条件が重なってしまった場合、車内置き去りが起きてしまう可能性があると説明されています。

以上の事例をはじめ、子どもの車内置き去りは、基本的に意図して招いていないケースがほとんどです。

車内置き去りを未然に防ぐ対策

車内置き去りを未然に防ぐ対策

子どもの車内置き去りを防ぐには、いろいろな方法で二重三重に対策することが効果的であると言われています。以下では、うっかり忘れる事態を回避するのに効果があるといわれる方法をご紹介します

誰にでも起こると自覚

子どもの車内置き去りについて、誰にでも起こりうると自覚することが、トラブルを未然に防ぐ第一歩であると言えます。心理学的に見た場合、普段と異なる行動は、習慣的な行動やルーティンワークに比べて記憶から抜け落ちやすいと指摘されています。この現象は、誰にでも起こりうることです。

保育園や幼稚園への送迎に不慣れであれば、十分に注意していたとしても、子どもの存在を忘れてしまうかもしれません。そのため、自分の記憶も曖昧になる可能性があると自覚しておくことが、トラブルを防ぐうえでは不可欠といえます。

手荷物の置き場所を工夫

子どもの存在に気づきやすくなる対策として、車内の手荷物の置き場所を工夫してみましょう。通常、車で通勤する場合、手荷物は助手席に置くことが多いと思いますが、チャイルドシートは事故時のリスクを軽減するために後部座席に取りつけるのが一般的です。

この配置では、子どもの送迎を忘れて職場へ向かってしまった場合、習慣的に助手席の荷物だけ手に取って車を離れてしまうかもしれません。手荷物を後部座席に置くように習慣づければ、送迎を忘れて出勤したとしても荷物を取る時に子どもが目に入り、置き去りを未然に防げると考えられます。子どもが一緒に乗らない時でも、常に手荷物は後部座席に置く癖をつければ、車内置き去りの防止につながるでしょう。

密に連絡を取り合う

親同士で密に連絡を取り合う対策は、子どもの送迎忘れを防ぐうえで大事です。子どもは、車内に置き去りにせず、きちんと保育園や幼稚園へ送迎することが望ましいと考えられます。送迎を忘れて職場に向かう事態を避ける対策としては、親の間で密に状況を報告する方法があります。

最近は通信手段が発達しているため、夫婦や同じ保育施設の親同士は簡単に連絡を取れるでしょう。お互い「無事に送迎できた」と報告する習慣が定着すれば、子どもの送迎を忘れるトラブルは防ぎやすくなると考えられます。また、予定通りに子どもが登園しなかった時は、施設側が親に安否確認する対策も送迎忘れの防止に役立つと考えられます

特定のアイテムを活用

特定のアイテムを活用する方法は、子どもが同乗していることを意識づけるのに効果的です。車に子どもを乗せる時、常に特定のアイテムも用意することを習慣づけると、子どもの存在を認識するサインになります。運転を妨げない範囲で、目に見える場所に子どもを連想するアイテムを置いておけば、子どもが乗っていることを思い出しやすくなるでしょう。

実際に用意するアイテムは、子どもが好きな玩具やぬいぐるみでかまいません。おむつバッグやお菓子も含め、ユニークなものほど記憶を呼び起こす効果は高まるといわれています。どのアイテムを選ぶとしても、子どもが同乗する時だけ車内に置くのが、大切なポイントです。いずれの方法も多くの手間はかからないため、子どもの身の安全を確保する対策としておすすめします。

警報システムによる安全対策

近年、車の種類によっては、安全対策として警報システムが装備されるケースも知られています。このシステムは、車のエンジンを止めると、運転手に後部座席の確認を促す仕組みです。運転中に子どもが乗っているのを失念しても、停車時に警告する機能が作動するため、後部座席のチェックを忘れずに済みます。

米国では、2021年11月以降、新しく製造される車体について警報システムの搭載が義務化されました。同システムが国内外で普及すれば、子どもが車内で置き去りになる事態は減少すると期待できます。これから車を買い替える予定があれば、子どもの安全に配慮して警報システムが内臓された車種を選ぶのは賢明と考えられます。

なお、小さな子どもは、大人に比べると数倍の速さで体温が上昇する傾向にあるといわれています。夏場に限らず、車内に残すと、大人が車を離れている間に体調を崩すかもしれません。大切な命を守るためには、子どもが静かに寝ていたとしてもそのまま車内に残さず、必ず車から降ろし、一緒に行動するようにしましょう。

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