客室乗務員から学ぶ接客マナー

更新日:2022.05.06スタッフブログ

笑顔の客室乗務員

皆さんはサービス業と聞いて、どんな職業を思い浮かべますか?「サービス業の頂点」こんな表現がされるほど、客室乗務員の接客テクニックは群を抜いています。その技術の秘密は、笑顔の作り方・動作のメリハリ・視線の使い方に隠されています。今回は、客室乗務員が実践している接客マナーをご紹介しましょう

特殊な環境で培われた高度な接客マナーのご紹介

ただ笑うだけでは足りない“笑顔”

客室乗務員は、笑顔を作る練習も怠りません。ナチュラルで、好印象を与える笑顔を常に心がけています。また、素の表情でも柔らかく見せる工夫を忘れず、接客に取り組んでいます。

目の笑顔を意識しよう

客室乗務員は、離着陸時、後ろ向きの座席に座ります。これは、お客様の様子を見わたせる様にするための措置ですが、この時、彼女たちが心がけているのが、目の笑顔です。
お客様が座っている位置からは、座席の背に遮られて客室乗務員の目から上しか見えません。そのため、目が笑っていなければ笑顔も伝わらないのです。目が笑う訓練をしている客室乗務員の笑顔はとてもチャーミングで、印象深さを感じさせます。
目の笑顔を作るコツは、目の周りの筋肉を鍛えることです。眼球だけを上下左右に動かして、ぐるりと一回転させます。このトレーニングは目の疲れを取り除く効果も期待できます。体力も使わないので、時間を見つけてトライしてみましょう。

笑顔のバリエーションを持っている
客室乗務員は、日ごろから「満面の笑顔」「ノーマルな笑顔」を使い分ける様にしています。満面の笑顔を作る時は、奥歯まできれいに見えるくらい口角を上げます。また、ノーマルな笑顔は唇を閉じたまま、口角をほどよく上げるという笑い方です。鏡を見ながら、それぞれの笑顔作りを練習してみましょう。最初は不慣れでも、繰り返すうち徐々に身に付いて自然体で笑える様になります。

笑顔と真顔の差を軽減
どんなに笑顔がすてきでも、普段から怖い真顔をしていれば印象はよくありません。また、笑っている時は柔らかい表情でも、唐突に真顔に戻っては作り笑いと思われても仕方ないでしょう。笑顔と真顔との落差を解消するために、普段からややはにかんだ様な表情を作る練習も、客室乗務員たちが大事にする取り組みです。

あらゆる動作のスピードにメリハリを付ける

決められた時間内に決められた仕事をきっちりこなさなければならないのは、客室乗務員でも同じです。そのために客室乗務員は限られた時間を無駄にせず、臨機応変にスピード調整をしながら作業しています。例えば、何かを取りに行く時、客室乗務員たちは少しでも時間短縮ができる様にチームワークで動く訓練を実施しています。

急いでいると雑な印象を与える
忙しさに追われていると、気持ちばかりが焦って動作も乱れてしまいます。客室乗務員は、どんなに急いでいたとしても、それをお客様の前で見せることはしません。通路を歩く時でも、ゆったりとしたテンポで歩きます。少しはやく歩くだけでお客様の前の空気が乱れ、風圧を加えてしまうからです。また、急いでいる印象を与えると、お客様も声をかけづらくなってしまうでしょう。いらぬ配慮をさせないためにも、常に冷静で丁寧な動きを心がけるのです。

小さな音も立てない動作
機内では、ドアを閉める音や歩き回る靴音なども、かなり響いてお客様に伝わるもの。眠っているお客様を起こすことにならない様に、客室乗務員は常に心を配って業務にあたっています。カートを押す際も、音が出ない様に配慮します。機内という特殊な環境に応じた接客動作は、かなり高度であり、日ごろの訓練によって培われたものです。

サービスに大満足して眠るお客様

視線の使い方

目からは、いろいろな情報が伝わります。そのことを常に意識して、客室乗務員は視線の使い方にも気を配っています。

目線で伝わる感情
不思議にも、視線だけでさまざまな感情が伝わってしまうものです。だからこそ、怒った目や疲れた目ではなく、笑った目を意識することが大切。たとえ口角を上げて笑顔を作っても、目が笑ってないと不自然に見えてしまうでしょう。

どんな時でもお客様とアイコンタクトする
たとえ高度な接客テクニックを持つ客室乗務員でも、お客様に100%の機内サービスを提供することは難しいことです。中には、不満を漏らす乗客の方もいるでしょう。そんな時でも、彼女たちは嫌な気持ちを表に出すことはありません。お見送りの際は、機内のドア横に立って、「ありがとうございました」と声をかけます。その時も、お客様と向き合い、きちんと目を合わせます。感謝の気持ちを目で伝える姿勢も、客室乗務員が持つ接客術のひとつです。

視線を合わせるのは、信頼を得られるから
視線を合わせないコミュニケーションは、相手に違和感を与えます。それを心得ている客室乗務員だからこそ、常にアイコンタクトを意識した接客を心がけているのです。また、目を合わせることで、「安心して下さい」「信頼して下さい」というメッセージを送っています。空の旅では何かと不安が多いだけに、「安心」「信頼」を与える接客はとても大事だといえるでしょう。

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