密かに急増中?タウンページの魅力とは?
更新日:2024.10.21業界関連情報インターネットでの情報収集が普及した昨今、存在意義を問われることも多い電話帳の「タウンページ」。特に若い世代を中心に、必要ないと感じている方も多いのではないでしょうか。ただ、2018年10月24日に更新された「NHK NEWS WEB」の記事にて、タウンページの発行部数が急増していることが分かりました。タウンページは、なぜこの時代になって発行部数を伸ばしたのでしょうか。記事の概要を紹介するとともに、タウンページの魅力に迫ります。
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目次
タウンページの利用者が増加?ニュースの内容をご紹介
2018年10月24日、「NHK NEWS WEB」で特集された記事にて、タウンページの発行数が増えていることが分かりました。電話の中でも、特に固定電話を使うことが減っている左近、タウンページの需要も減少していきそうなものです。どういった理由により、タウンページの発行部数は伸びたのでしょうか。
タウンページの発行部数は利益に直結?
タウンページの発行部数がもっとも多かったのは1997年度で、6200万部が刷られていました。その後、携帯電話のユーザーが増えることによって発行部数は減少し、2013年度には3800万部まで数を落としました。
発行部数が取り沙汰されるのは、タウンページが広告収入によって成り立っているためです。閲覧者が少なくなるとタウンページに広告を掲載するメリットもなくなり、広告主が減ってしまいます。広告を出す企業が減るとタウンページの利益も減少してしまうため、閲覧者の確保は死活問題となります。
V字回復の理由は?
このまま減少し続けるかと思われたタウンページですが、2017年度には発行部数5176万部となり、ピーク時に迫る勢いを見せつけました。急激なV字回復の理由は、配布の対象者を拡大したことにあります。
これまで、タウンページを配布していたのはNTT回線の固定電話を契約している世帯でした。2014年度からはすべての家にタウンページを配るように方針を変え、着実に発行部数を伸ばすことが決まりました。
また、タウンページはただ配布数を増やしただけではありません。中身のブラッシュアップも行い、多くの方々に読んでもらえる冊子を目指しました。施策のひとつが、地域情報の掲載です。待ちの小さな企業や病院など、インターネットには載っていない情報も網羅されています。魅力的な情報を多数掲載することで、持っていると役立つ情報誌としての側面も持つようになったといえます。
そもそもタウンページとは?
タウンページとは、さまざまな企業の電話番号が掲載されている電話帳です。NTTタウンページ株式会社が制作しており、年に1回発行され、対象の住宅へ無料配布されます。
ちなみに、日本で初めてつくられた電話帳はNTTの前身となった「日本電信」が発行した「電話加入者人名表」です。制作された1890年当時は電話が普及しておらず、紙一枚に掲載できてしまうほど加入者も少ないものでした。その後、電話を所持する方が全国に増えていったことで、電話帳に掲載される番号数や冊子の発行部数も増えていきます。
タウンページができたのは、1983年のことです。対象地域の企業の電話番号が職業別に掲載されており、目当ての企業を探すことができました。個人宅の電話番号は「ハローページ」と呼ばれる別の冊子に掲載されていました。現在はプライバシーを考慮して掲載を控える方も多く、廃止も検討されているようです。ただ、2019年現在は廃止には至っていません。
また、タウンページは電子化の波に乗るべく、インターネット検索が可能なiタウンページというサイトも開設しました。無料の会員登録をすると、お気に入りの地域やジャンル、お店などが記録できるため便利です。興味のある方は気軽にアクセスしてみましょう。
タウンページ掲載の仕組み
タウンページに電話番号を掲載したい時は、以下のいずれかの条件をクリアし、申し込みをする必要があります。
1.NTT回線の固定電話の契約
2.NTTのフレッツ光回線でひかり電話を契約
3.タウンページ対応の通信事業者による電話の契約
1番と2番の条件の場合、回線の契約時にタウンページ掲載の有無を確認されます。契約時に掲載を拒否したとしても、後から掲載申し込みをすることも可能です。3番の場合は、契約予定の通信事業者がタウンページに対応しているか、ご自分で確認しなければいけません。
また、タウンページは申請すれば誰でもすぐに掲載してもらえるわけではありません。公序良俗に反する法人でないか、しっかりとチェックされたうえで紙面に載ります。
最近は、インターネット回線の会社を変更したことで、タウンページの掲載がいつの間にか終了していたというトラブルも見られるようです。タウンページへの掲載を続けたい場は、しっかりと契約を確認するのが重要といえます。
変化を続けるタウンページ
2019年現在、タウンページはさまざまな変化を遂げています。わかりやすいのは表紙デザインの刷新です。タウンページといえば、黄色地に黒字の表紙のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。現在では、地域ごとにさまざまなイラストや写真が使われ、親しみやすさが意識された装丁となっています。
また、タウンページは製品そのものの厚さも変化しています。1冊ごとに対応する地域の範囲を狭めることでスリム化し、従来の10分の1ほどまで薄くなりました。持ちやすさと見やすさが各段にアップしたことで、より多くの方の目に留まる冊子になったのではないでしょうか。
上記のとおり地域ごとの情報が掲載されるようになったほか、防災情報が詰まった「防災タウンページ」もつくられています。自治体によってはタウンページと提携して、地域の防災情報を掲載するようにもなっているそうです。これからもさまざまな企業努力により、多くの方々に見てもらえるタウンページがつくられていくのではないでしょうか。
そのほかのタウンページの魅力とは?
タウンページの魅力は、紙媒体だからこその網羅性にもあります。インターネット検索では上位のページに来る情報が目立ちますが、タウンページであれば掲載されている企業を余すことなく調べることも可能です。
ニッチな分野を取り扱っている町工場や工房などはインターネットサイトをつくっていないことも多く、タウンページを見なければ情報が分からないこともあります。必要になる機会はそれほど多くないかもしれませんが、タウンページがあるおかげで助かる場面も出てくるでしょう。
電話のニーズは今後もなくならない?
発行部数の減少から巻き返しを図り、着々とピーク時の部数に近づいてきたタウンページ。現在では、インターネットで検索しても見つけにくいお店の情報やいざという時に役立つ防災情報など、捨てずに取っておきたくなる情報を積極的に盛り込んでいます。電話番号だけでなく、幅広い情報を掲載するようになったため、より多くの方に受け入れられる存在へとなったのではないでしょうか。
固定電話の設置数は減少の一途をたどっていますが、電話をユーザーコンタクトの入り口とする企業はまだまだ多いのが現状です。「タウンページを見た」という理由で電話してくる方がいなくならないからこそ、企業も電話番号を載せ続けます。電話による顧客の獲得が続く限り、タウンページもなくなることはないでしょう。
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