fondeskやランサーズアシスタントに見る電話代行業界の新しい流れ
更新日:2023.06.06業界関連情報近年、電話代行というサービスは、さまざまなシーンで利用され、企業が利用するアウトソーシングサービスとして定着しています。サービス自体は、1970年代には本格的に行われていたようなので、半世紀と考えるとかなり歴史のあるサービスともいえるでしょう。
もちろん、その間、電話代行業界も世の中の流れや外的要因により、さまざまな変遷をとげてきました。その中で、昨今、「在宅オペレーター」を活用した新形態のサービスも提供されているようです。今回は、「在宅オペレーター」を活用した受電代行サービス、「fondesk(フォンデスク)」と「ランサーズアシスタント」を紹介したいと思います。
目次
fondeskとは
関西では2022年7月にフォンデスクのCMが流れています。ペリカンが「fondesk」としゃべって締めくくられるSMはなかなか特徴的で、覚えておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。在宅ワーカーがオペレーター業務を行い、さまざまなツールに受電内容の報告がもらえるサービスです。fondeskは、「オフィスの電話対応をゼロに」をコンセプトにしており、2021年11月現在、2500を超える企業に利用されています。サービスの特長としては、「一次取次に特化」「わかりやすい料金体系」「手軽に利用できる」点が挙げられます。フォンデスクの特長について詳しく説明していきましょう。
一次受付に特化
まずは、一次受付に特化している点です。やはり、在宅ワーカーの教育には限界があると思いますので、一次受付のみを行い、その分、廉価でサービスを提供しているようです。一次受付といっても、担当者不在の旨を案内し、お客様のお名前、折返し先の電話番号、簡単な用件は聞いてもらえるので、「重要な電話とそうでない電話のフィルターをかけたい」「とりあえず、受付だけでもして欲しい」という企業には、十分、利用価値があるといえるでしょう。
わかりやすい料金体系
fondeskは、料金体系も非常にシンプルで分かりやすいものとなっています。月額10,000円が基本費用となっており、基本料金内で月間100件までの受電対応が可能となっています。月間100件以内であれば、毎月10,000円の料金で受電代行を頼めるのです。なお、100件を超える分は従量課金制となっており、101件目以降は、1件あたり、200円が加算される仕組みです。
※現在フォンデスクは50コール10,000円にサービスが変更されています。
手軽に利用できる
最後に、「手軽に利用できる」というのも特長の1つでしょう。サービスサイトから、メールアドレスとパスワードを登録、その後、お支払い情報(クレジットカード情報)や会社情報を登録するだけですぐに利用可能です。特に書類提出なども必要ありません。
ランサーズアシスタントとは
fondesk同様に、在宅フリーランスチームがオペレーター業務を行います。「1件あたり100円の低コスト」「1分でWEB申し込み可能」を特長としています。サービス名称の通り、日本最大級のクラウドソーシング「ランサーズ」を運営しているランサーズ株式会社がサービスを提供しています。コールセンターでの実務経験をもつ、厳選されたフリーランスチームにて対応するようなので、品質的にも安心といえるのではないでしょうか。
在宅オペレーターのメリット・デメリット
このように、「在宅オペレーター」や「在宅ワーカー」を活用した新形態のサービスですが、「実際に在宅オペレーターで大丈夫なの?」「きちんと対応してもらえるの?」と不安に思われる方もいるかもしれません。そこで、在宅オペレーターによるオペレーションのメリット、デメリットを挙げていきたいと思います。
在宅オペレーターのメリット
まずは、fondeskの箇所でも述べたように、サービスを低料金で利用できる点が挙げられます。オフィスを構えて、機器設備を構築し、都心部にオペレータースタッフを取り揃えるとなると、どうしても高コストとなり、利用料金に反映されてしまいます。それに対し在宅オペレーターの場合は、自宅に居ながら業務を行うので、地代家賃などの固定費は必要ありません。
また、サービス利用者のメリットではありませんが、「雇用創出」に貢献している点も大きいのではないでしょうか。現代社会では、「育児と仕事の両立が難しい」「親の介護で思うように仕事ができない」「出産後の復職に不安がある」「地方なので仕事そのものがない」「身体的なハンディキャップがあり仕事が限られる」といったように、環境の要因で仕事をしたくても就職できない方達が多数存在します。
このような方達が、「在宅オペレーター」として活躍できるなら、「雇用創出」「自立支援」といった観点からも社会的意義が高いといえるのではないでしょうか。
在宅オペレーターのデメリット
特出するようなデメリットは存在しませんが、あえて挙げるとすると、「教育管理が難しいがゆえに対応できる範囲が限られる」といった点ではないでしょうか。
少し前にも「在宅オペレーター」を主体としたサービスがあったのですが、その時分は、「電話越しに生活音が聞こえる」「周りで子供が騒ぐ声が聞こえる」など、自宅で業務を行うがゆえの問題も発生していたようですが、現在は勤務ルールがしっかり取り決められていたりして、そういうことは少ないようです。
ただ、自宅で1人でオペレーションをしなければならないので、本部からのフォローアップはあるにしろ、あまり複雑な内容や込み入った対応はできない傾向にあるようです。
利用目的に合った選択を
さて、ここまで「在宅オペレーター」を活用した新形態のサービス、「fondesk」並びに「ランサーズアシスタント」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。新形態の受電代行サービス、従来の電話代行、どちらにも良い点はあると思います。
1つ言えることがあるとすれば、「利用目的にあった業者選び」が必要ということでしょうか。営業電話をシャットダウンしたいなど、とりあえず受付をしてフィルターをかけたいなどの場合は新形態の電話受付サービスを、会社の窓口として、それ相応の対応や細かな要望にも対応して欲しい場合は実績のある電話代行業者を選択することをおすすめします。
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