エグジットインタビューで離職率低下を目指そう!
更新日:2024.03.15ビジネス豆知識エグジットインタビューとは、退職者が会社を離れる前に実施される面談のことです。事務手続きが一通り済んでから第三者が話を聞く方法であり、公式の退職面接より本当の退職理由を確かめやすいという特徴があります。上手に面談を進めれば退職者の本音が分かり、今後の会社運営の改善や離職率低下に活かせるでしょう。そこで今回は、エグジットインタビューの特徴や効果的な面談の進め方をご紹介します。
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目次
エグジットインタビューとは
エグジットインタビューの主な目的は、退職理由について退職者の本音を聞き出すことです。この目的を果たすため、会社側は退職者が話しやすくなる環境づくりに努める必要があります。エグジットインタビューの担当者は、退職者が在籍中に所属していた部署の関係者は避け、第三者に相当する部署や組織が担います。
多くの場合、ヒアリングを担当するのは会社の人事部です。必要があれば、外部機関に依頼するケースも見られます。いずれも、職場の人間関係やマネジメントについて退職者が抱く本当の意見を求めます。基本的に、退職に関わる事務手続きが完了してから実施されるため、「退職前面談」あるいは「退職時面談」とも呼ばれます。
なぜ必要とされるのか?
エグジットインタビューが必要とされる主な理由は、公式の退職面接では退職者から本音を聞き出しにくい傾向にあるためです。従業員から退職申請があった際は、直属の上司をはじめ所属部署の関係者による面接が実施されます。ここでも退職理由について質問されますが、退職申請した従業員は、円満退職を望んでいるケースが大半です。
直属の上司の前で退職理由について本音で話せる人は少ないでしょう。会社にとっては、本当の退職理由が分からないと現場の抱える問題点を探れず大きなマイナスといえます。そのため最近は、公式の退職面接とは別にエグジットインタビューを実施するケースが増えているのです。
エグジットサーベイとの違い
エグジットサーベイも、会社が従業員の退職理由について調査する方法のひとつです。退職時に行われる点は、エグジットインタビューと共通しています。大きな違いは、アンケート方式になっている点です。公式の退職面接やエグジットインタビューが対面式で話を聞くのと異なり、こちらは紙面やオンライン上に質問が用意されます。
従業員は、会社や外部機関が準備したアンケートに答えるだけです。面談者と顔を合わせる必要がなく、エグジットインタビューに比べても質問に本音で回答しやすいと期待されています。ただアンケート方式は質問内容が定型的になりやすく、個々の細かい事情までは調査しにくい傾向があります。この点から、より詳しく退職者の本音を聞き出すなら面談方式のほうが適しているともいわれています。
エグジットインタビューの進め方
エグジットインタビューを実施する際は、面談の進め方に配慮が不可欠です。どんな形で退職者と面談するかだけでなく、担当者、実施場所や面談時間、話を聞く姿勢にも気をつける必要があります。
面談方式
退職者との面談は、電話やオンライン方式より直接に顔を合わせたほうが本音を聞くのに効果的です。電話で話を聞く場合、お互いの顔は見えません。退職者の思いは表情から読み取れず口調や声色だけが頼りとなるため、心情を探るのは難しくなります。オンライン方式も、顔色が見えにくいと指摘されています。
直接に顔を合わせる面談は、電話などに比べると心情を理解するのに苦労しません。お互いの表情が見えやすいうえ、声や動作も頼りにできるので、本音で話しているかの判断が容易になります。
担当者・実施場所・面談時間
エグジットインタビューの担当者には、中立的な立場の人物を選ぶのが適切です。多くの場合、人事部か外部機関が担当します。面談の実施場所は、社内で問題ありません。ただし、退職者は退職理由に関する話を周りには聞かれたくないものです。社外への情報漏洩を防ぐ意味でも、場所選びには工夫する必要があります。
面談時間は、30分から1時間が妥当と考えられます。これくらい時間をかければ、十分に成果を得られるでしょう。いろいろ話を聞きたいところですが、退職者を長々と引き止めるのは好ましくありません。
話を聞く姿勢
実際に話を聞く時は、落ち着いて退職者の言葉に耳を傾けることが大切です。退職者は、退職理由を聞かれると嫌な記憶を思い出す可能性があります。過去の記憶がストレスになり、感情的になってしまうことも少なくありません。このような場合でも、聞く側には冷静にヒアリングを続ける姿勢が求められます。
どんな理由があっても、退職者を責めるのは禁物です。あくまでエグジットインタビューの目的は本音を聞き出すことであるため、退職者が不快になり心を閉ざしてしまっては意味がありません。お互いに話しやすい雰囲気をつくるなら、あまり堅苦しく考えず雑談する感覚でヒアリングを進めたほうがよいでしょう。
必ず聞きたい質問やポイント
エグジットインタビューを始める前には、あらかじめ目的に沿った質問を用意することが重要です。また少しでも効果を高めるには、いくつかポイントがあります。
必ず聞きたい質問
エグジットインタビューで退職者に必ず聞きたい質問の代表例は、以下の5つです。
- きっかけ
- 決め手
- 転職先の魅力
- 職場の問題点
- 会社のよさ
まず、何をきっかけに退職を考え始めたかの確認は欠かせません。同時に、退職の決め手となった出来事を確かめることも必須です。これらをセットで質問するほうが、ただ退職理由を聞くより退職に行きつくまでの経緯が見えてきます。
退職者が転職を予定している場合、転職先の魅力と職場の問題点を聞くのが賢明です。どちらも把握しておくと、両者の違いを比較しながら社内の労働環境や業務体制の改善を進められます。問題点を確認するだけでは、どう改善すればよいか判断に迷うかもしれません。
できれば、会社のよさも聞いておきたいところです。どこが評価できるか分かると、今後、人材募集する時のアピールに役立ちます。
質問する時のポイント
実際に質問する時、とくに意識したいポイントは退職者の言葉を素直に受け入れる態度です。たいてい退職者は、会社と意見が衝突するのを望んでいません。本音の答えが非難されると、言葉を続けにくくなります。円満に会社を去りたいとの思いから、本心を話さなくなる可能性は高まります。
エグジットインタビューに求められる最低限の役割は、本当の退職理由を聞き出すことです。この役割を果たすため、担当者は何を聞いても自分の意見を述べず退職者の言葉を受け入れる必要があります。退職者は転職後に重要な取引相手になる、あるいは再び戻ってくる場合もあります。これらを考慮しても、お互いに円満退社を目指すのが得策と考えられています。
担当者も自己管理
エグジットインタビューを実施する時、面談の担当者は自己管理も怠れません。エグジットインタビューを実施する時、退職者を全面的に肯定する配慮は多くの成果を上げるうえで重要なポイントです。とはいえ、退職者の不満を聞き続けると精神的に重い負担を感じるかもしれません。
退職者の本音が分かっても、ヒアリング業務により面談の担当者が体調を崩すのは問題です。そんなリスクを避けるうえで、担当者自身の心身の管理は大切になります。実際にインタビューする際は、明るい気持ちで臨むとよいでしょう。また業務終了後は、好きな趣味や食事を楽しむなど、気分転換するのがおすすめです。
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