コールリーズンを分析して業務の改善に活かす方法

更新日:2023.06.13電話代行

コールリーズンを分析して業務の改善に活かす方法

コールリーズンは、お客様がお問い合わせの電話をかける理由です。なぜ電話してきたかのかを分析すると、いろいろな形で活用できます。分析結果からお客様のニーズについて把握すれば、業務改善や人材育成に活かせるでしょう。そこで今回は、コールリーズンの大まかな種類を確認したうえで、電話の理由を分析する意味や実際の活用例をご紹介します

コールリーズンの種類

REASON

コールリーズンとは、お客様が企業やコールセンターの受付窓口に電話をかける理由です。最近では、コールリーズンの中身に応じて受付窓口を分ける職場が増えました。実際の窓口の分け方を確認すると、どんな理由で着信があるのか、コールリーズンの大まかな種類が見えてきます。

受付窓口別のコールリーズンの内容

企業やコールセンターに設置されていることの多い受付窓口は、総合案内受注センターテクニカルセンターカスタマーセンターなどです。それぞれに電話が寄せられる主な理由としては、以下の例が挙げられます。

総合案内

総合案内に連絡が入る主な理由は、どの窓口に電話すればよいか知りたい場合です。お客様が電話をかけてくる理由は、簡単には予想できません。あらかじめ各種受付窓口を細かく用意していても、うまく当てはまらないことがあります。その際、さまざまなコールリーズンに幅広く対応する窓口が総合案内です。

受注センター

受注センターは、商品やサービスの注文受付が中心です。着信を受けると、お客様が何を注文したいのかを確認します。確認内容は、商品の種類や色、サイズ、注文数などです。必要があれば、代金の支払い方法やキャンセルの期日に関する案内もあります。また、イベントの際に参加申込みを受け付けるケースも見られます。

テクニカルセンター

テクニカルセンターが対応する用件の多くは、商品やサービスの使い方についてのお問い合わせです。電化製品やパソコンであれば、よく「スイッチを入れてもうまく動かない」また「インターネットの接続方法を教えてほしい」などの理由で質問が寄せられます。さらに、購入品の故障が疑われる時にも対応します。

カスタマーセンター

カスタマーセンターのコールリーズンの内容は、受注関係からクレーム関係まで広い範囲にわたります。いくつか実例を示すと、「商品について詳しく知りたい」「サービスの契約内容を変更したい」「注文をキャンセルしたい」「購入品の調子がよくないので聞いてほしい」などがあります。

ここに挙げた代表的な例だけ見ても、どれほどコールリーズンの種類が多彩であるか理解できるでしょう。そのため、多くの企業では、電話対応の品質を上げるのにコールリーズンの分析が重要であると認識され始めています。

コールリーズンを分析する意味

分析

コールリーズンの分析は、とくにお客様のニーズの有無を把握するうえで不可欠です。どれだけニーズがあるかが分かると、職場の業務改善や人材育成に活かせます

お客様のニーズを把握

企業やコールセンターがコールリーズンを分析すると、お客様のニーズを把握するのに効果的です。上記の受付窓口の分け方をふまえた場合、おおよそコールリーズンは商品・サービスについての質問、受注・注文の変更・キャンセル、クレームに分けられます。

それぞれの項目についてコールリーズンの数を比較すると、どの分野でお客様のニーズがあるか確かめられるでしょう。商品についての質問が多ければ、その特徴を知りたいお客様も少なくないと判断できます。コールリーズンの分析によりお客様のニーズの有無を把握すれば、電話対応でどこに重点を置く必要があるかを検討するのに役立ちます。

職場の業務改善

コールリーズンの分析結果から電話対応の体制が十分でないと判明した場合、職場の業務改善が求められます。
特定の商品について質問や注文が増えているなら、その商品は人気が高まっているかもしれません。今後も人気が続く見通しであれば、お問い合わせの増加に備えて受付体制の充実が必要になると考えられます。

それでも着信が殺到した際に取りこぼしが多くなれば、クレームを受ける原因となり得ます。お客様に「電話がつながりにくい」と訴えられた時は、受注窓口を拡大するなどの改善策が望まれるでしょう。とくにお客様からのクレームが増えた場合は現状への不満が大きいと判断されるため、急いで業務改善を実施したほうがよいと考えられます。

人材育成に有効活用

コールリーズンの分析は、職場の業務改善とともに人材育成にも効果があります。最近のコールセンターでは、入社時の新人研修で基本のビジネスマナーや電話対応スキルを指導するパターンが一般化しました。現場でも通話内容をすべて記録し、オペレーター教育に活かしています。

ただ、必ずしも十分に効果が上がっているとは限りません。実際、いまでも「マナーがよくない」「言葉遣いが間違っている」、また「話し方が事務的で不愉快」などクレームの声が聞かれます。コールリーズンを詳しく分析すれば、クレーム内容をふまえ効果的に人材育成を進められるでしょう。

さまざまな活用事例やメリット

応対スキルの高いオペレーター

コールリーズンの主な活用事例には、FAQの作成やトークスクリプトの改善などがあります。これらが高い効果を上げると、電話対応の全体的な品質向上につながるでしょう。

FAQの作成

コールリーズンの分析結果活用の代表例は、FAQの作成です。コールリーズンを分析すると、どんな理由で多くの電話が寄せられているかを調べられます。通話記録を確認すると、回答内容が似通っているケースも珍しくありません。

電話の理由と回答内容がともに大差ない場合、着信のたびに個別対応していると時間がかかります。同様の質問が多い時、回答が一度で済めば通話時間の短縮に効果的です。さらにホームページ上でFAQを掲載すれば、電話対応そのものを省ける可能性があります。そのため、業務時間を節約する意味で、コールリーズンの分析結果はFAQの作成によく活用されています。

トークスクリプトの改善

コールリーズンの分析結果を活用すると、トークスクリプトの改善にも有効です。既存のトークスクリプトは、いつでも万全に機能するわけではありません。お客様の用件によっては会話がスムーズに進まず、思った以上に通話終了まで時間を要することがあります。

コールリーズンを分析すると、どんな理由で電話があった時に会話が長引いているかを調べられます。特定の質問を受けた際、トークスクリプトに何か問題があり、通話時間が延びているかもしれません。その場合、トークスクリプトが抱える問題を見直せば業務時間の短縮を見込めます。この点をふまえ、コールセンターではコールリーズンの分析をトークスクリプトの改善に役立てるケースもよく見られます。

電話対応の品質向上

コールリーズンの分析結果がさまざまな形で有効活用された場合、電話対応の品質向上につながる点は大きなメリットです。お客様が電話する理由のうち何が多いか分析すると、その結果に合わせ、電話対応で力を入れる用件の優先順位をつけられます。とくに着信数の多い用件は、FAQの作成やトークスクリプトの改善を優先できます。

また人材育成も、優先順位に応じた新人教育やオペレーターの指導が可能です。よりお客様のニーズがある用件から優先的にオペレーターの応対スキルを高めておけば、電話対応の品質を効率よく向上できます。職場でコールリーズンを分析するとFAQの作成などにより業務時間を短縮できるだけでなく、電話対応の品質が向上するメリットもあるためおすすめです。

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