メタバースとは?ビジネス活用例と始め方
更新日:2023.02.03スタッフブログメタバースは、利用者がアバターとして活動できる仮想空間です。その世界観はSF小説に由来し、2000年代には母体となる仮想空間も誕生しました。近年は大手企業が企業名に採用した影響もあり、ビジネスシーンで注目を集めています。今後、個人や企業でメタバースを始める予定があれば、基本的な仕組みや事例を知っておくと役立つでしょう。そこで今回は、メタバースの概要・ビジネスシーンでの活用例・具体的な始め方などをご紹介します。
目次
メタバースの概要
メタバースは、ネット上に構築された3次元の仮想空間です。利用者は、アバターを仲介して仮想空間で活動できます。以下では、メタバースの仕組み・言葉の由来・VRとの違いなどをご紹介します。
メタバースの仕組み
メタバースは、利用者がアバターを使うことで諸活動を展開できる仕組みの仮想空間です。アバターは、仮想空間内における利用者の分身を指します。利用者はメタバースのなかで自分のアバターを動かすと、ほかのアバターと集まって遊ぶことや、ミーティングなどができます。
また、現実世界と同様に絶えず時間が流れ続けているところも、メタバースの特徴的な仕組みです。利用者は常に時間を意識しながらアバターを動かせるため、現実世界に近い感覚で活動できるといわれています。以上の仕組みにより、メタバースで活動するアバターは、お互いに共通する時間の流れのなかでコミュニケーションを取れます。
言葉の由来
メタバースの言葉の由来は、英語の「Meta」と「Universe」です。これら2つが組み合わされ、仮想空間を意味する造語が誕生しました。もともと「Meta」には「高次」や「超越」、「Universe」には「世界」や「宇宙」の意味があります。言葉の意味通りに解釈すると、仮想空間に限らず現実とは異なる次元の世界を指します。
仮想空間を意味するメタバースの世界観は、1992年に発表されたSF小説のなかで描かれました。この小説は、人間がアバターを介したネット空間で活動する世界が舞台になっています。2003年には、メタバースの先駆けといわれる仮想空間も登場しました。ここでも利用者同士のコミュニケーションや売買取引が行われ、後のメタバースにつながったと考えられています。
メタバースとVRの違い
メタバースと類似した仕組みとしては、VRが挙げられます。これら2つの違いは、それぞれが重視する目的の差です。メタバースの場合、利用者同士はアバターを通して交流できる特徴があります。そのため、この特徴を活かしアバターでチャットや共同作業を行うことがメタバースの主要目的になっています。
それに対しVRの主な目的は、利用者が現実には起きていない世界を疑似的に体験することです。実際には専用のVRゴーグルなどを使って利用者の視覚や聴覚に錯覚を起こし、現実での体験に近い感覚を再現します。以上の違いから、メタバースは仮想空間そのものを意味するのに対し、VRは仮想現実を体験する手段・技術として区別されています。
ビジネスシーンでの活用例
ビジネスシーンにおけるメタバースの活用例は、バーチャルオフィス・バーチャルイベント・バーチャルショップが代表的です。以下では、それぞれの仕組みや特徴についてご紹介します。
バーチャルオフィス
バーチャルオフィスは、ビジネスシーンで多くの企業から注目を集めるメタバースの代表例です。メタバースのバーチャルオフィスは、仮想空間でオフィスを運営する仕組みになっています。社員は各々のアバターで出社し、それぞれが担当業務を進めるとともにアバター同士で会話を交わします。
近年は、米国大手のソーシャル・ネットワーキング・サービスが企業名を「Meta」に変更すると発表し、大きな話題になりました。同社が公開した仮想空間はアバターが話しかけられると方向や距離が分かり、自然に会話を進められる特徴があります。また日本でも、アバターがワンクリックで簡単に音声通話できるなど、メタバースを活用したバーチャルオフィスの提供が始まっています。
バーチャルイベント
バーチャルイベントは、ネット上に設営された仮想の会場でイベントを開催するメタバースの活用例です。利用者はアバターで開催会場に入り、イベントに参加します。アバターは自分の席で舞台上の会話やパフォーマンスを楽しめるだけでなく、視線を変えれば周りの状況も確認できます。
これらの仕組みにより利用者が会場内にいると強く感じられるところは、メタバースを用いたバーチャルイベントの大きな特徴です。そのため、これまでのオンラインイベントに比べると現実に近い臨場感を味わえるといわれています。近年は、メタバース用のソフトウェアを提供する以外に専門スタッフや専用スタジオがバーチャルイベントをサポートするサービスも登場しています。
バーチャルショップ
バーチャルショップは、利用客が仮想の店舗で商品・サービスを購入できるメタバースの事例です。メタバース上のバーチャルショップでは、利用客のアバターは実店舗と同じく自由に店内を動き回れます。また、店舗スタッフから接客サービスを受けられるほか、利用客自身でも商品・サービスを検索できます。
これらの仕組みを備えたバーチャルショップは、利用客が現実に近い感覚でショッピングを楽しめるところが特徴的です。バーチャルイベントと同様に、従来のバーチャルショップより臨場感のある買い物を体験できます。近年は、世界的に知られる有名ブランドがメタバースのバーチャルショップを開店したことでも注目を集めています。
メタバースの始め方
メタバースの始め方は、大きく分けると「必要機材の準備」「仮想通貨の購入・口座開設」「仮想通貨用のウォレットへの登録」「プラットフォームへの登録」の4段階です。以下では、それぞれの具体的な内容をご紹介します。
「必要機材の準備」
仕事やプライベートでメタバースを利用し始める時、最初に必要となる機材はVRゴーグルとVRに対応したパソコンです。メタバースの利用者が仮想空間でアバターとして活動するには、VRゴーグルを装着する必要があります。同時に、VRゴーグルをつなげて操作できるVR対応型のパソコンも欠かせません。これら2つの機材があれば、メタバースの空間内で最低限の活動は楽しめるといわれています。
「仮想通貨の購入・口座開設」
メタバースで利用者が商品・サービスを取引する場合、仮想通貨の購入と仮想通貨取引所の口座開設が不可欠です。最初に仮想通貨を購入する時は、取り扱っている通貨の種類が多く購入手続きも簡単なサービスを選ぶのがよいといわれています。同時に、仮想通貨の口座を開設しておくとメタバースでの買い物などをスムーズに進められます。また、国外の利用者と取引する可能性もあるため、国内と合わせて海外の仮想通貨取引所にも口座を開設すると便利です。
「仮想通貨用のウォレットへの登録」
メタバースにおける取引で仮想通貨を利用する時には、仮想通貨用のウォレットも必要です。最初は専用のウォレットが作成されていないため、ネット上に用意されたウォレットに登録することになります。登録手続きを終えると、開設済みの口座から仮想通貨を送金できます。ウォレットに送金する際、アドレスを間違えると仮想通貨は別のウォレットに送られるため注意しなければなりません。
「プラットフォームへの登録」
メタバースを利用し始める時、最後に必要となる手続きは「プラットフォームへの登録」です。現在、メタバースのプラットフォームは、利用目的に応じた複数の種類が用意されています。そのため登録時には、仕事に使うかイベントに参加するかなど自分が利用したい種類を選ぶことが可能です。自分で利用するプラットフォームを決めてアバターを作成すると、メタバースの世界をより楽しめるでしょう。
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