仕事にも役立つ雑学

更新日:2022.05.06スタッフブログ

雑学を勉強する女性

仕事とは直接に関わらない表現や作法でも、知らなければ相手を怒らせる危険があります。そこで今回は、特に間違えやすいことわざや作法をいくつかご紹介します。これらを押さえておけば、ビジネスの現場で恥をかかずに済み、逆に見直される期待も生まれます。

よく間違えやすいことわざや作法

「馬子にも衣装」の正しい理解

「馬子にも衣装」とは、「誰でも身なりを整えれば立派に見える」という意味です。裏を返せば、「中身ではなく衣装のおかげで立派に見えているだけ」と言っているのです。たとえば入学式の日に、子供の成長をほめられ謙遜する時などに使用します。

そもそも「馬子」とは、人や荷物を馬にのせて運ぶ職業の人を指します。この役割はかつて農民に課せられた使役労働でしたが、中世になると徐々に職業へと変化し江戸時代にも引き継がれます。

「孫にも衣装」ではなく、「孫は何を着てもかわいい」などの意味はありません。ほめ言葉と思って使うと、相手に嫌な顔をされてしまう恐れもあり、注意したいです。

「敷居」のマナーや間違えやすい表現の本当の意味

「敷居」とは、家や部屋の内と外を仕切るための、門や出入り口に敷かれた横木です。礼儀作法として敷居は踏んでいけないので、必ずまたいで通過します。また「敷居をまたぐ」には「家に入る・出入りする・訪ねる」などの意味があり、二度と来て欲しくなければ「敷居をまたぐな」と表現します。

間違えやすい表現は、「敷居が高い」です。本来は、「不義理などがあり、その家に行きにくい」という意味です。「高級レストランなどが自分には分不相応に感じられ、店内に入りにくい」という意図で使うと誤りです。「敷居が高い」は「ハードルが高い」とは違いますから、ご注意下さい。

「情けは人のためならず」の本当の意味は?

「情けは人のためならず」は、特に間違えやすいことで有名なことわざです。本来は、「人に情けをかけると、その恩恵が最終的には自分に返ってくる」という意味です。「人に親切にしなさい」という教えを説いています「情けをかけると相手のためにならないから、止めなさい」という趣旨ではありません

誤解される理由として、「ためならず」を「ため(為)にならず」と混同した可能性が指摘されています。その場合、「人のためにならず(人の為にならない)」と解釈されます。しかし実際は「人のためなり(人の為である)」が否定されており、「人のためではない」という意味にとらえると、理解もしやすいです。

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