特定行政書士とは?

2018.02.26 更新日:2022.05.06スタッフブログ

仕事を依頼される特定行政書士

最近耳にする機会が増えた「特定行政書士」とは、2014年の法改正によって新たに設けられた資格です。この新たな資格ができたことで、行政書士の業務に大きな変化が生まれました。今回は、話題性の高い「特定行政書士」について、その業務や資格取得方法などをご紹介します

行政書士がより活躍できるしくみへ

特定行政書士とは?

2014(平成26)年12月に「特定行政書士」という新しい資格制度がはじまりました。特定行政書士の認定を受けると、「不服審査請求の申立代理権」が認められる様になったのです。これは、従来の行政書士資格には認められていなかった業務で、法改正によって業務内容が拡大したこととなります。

法律の改正によって、これまでの業務内容が拡大されたのは、行政書士だけではありません。例えば、社労士は労働者からの労働相談に対し、「あっせん」という方法を用いて解決できる様になったのは、その一例です。

この様に、少しずつ士業の世界では、業務範囲の拡大が進んでいます。この流れが加速すれば、今後も行政書士をはじめ士業の活躍の場は広がっていくかもしれません。「特定行政書士」という言葉も、この先耳にする機会が増えるでしょう。

不服申し立て手続きについて

例えば、市役所や官公庁などに提出した書類が許可されなかったとしましょう。その時の解決法には、「行政訴訟」「不服審査」の2つがあります。

行政訴訟」とは、公権力の行使の適法性を争うことで、こちらは弁護士・司法書士の管轄業務です。一方の「不服審査」とは、市役所などの公的機関から受けた不許可決定に納得していない場合に、再度審査してもらう制度を指します。不服審査が通り、納得いく結果が得られることで、訴訟なしでの解決に期待が持てます。訴訟に発展すると、費用が大きくかさむことになりますが、「不服審査」でしたら、費用をできるだけ抑えて解決に導くことができるのです。

不服申し立て手続きに関しても、もともとは弁護士のみに認められた業務でした。これが法改正によって「特定行政書士」にも同様の代理業務が認められることになったのです。

不服申し立てには、「不服申立書」という書類が必要で、正・副の2通そろえなければなりません。必要書類の作成は、法律のノウハウがない人々にとって、大変な労力をともなう作業。これを「特定行政書士」に依頼することで、負担の軽減につながります。自分で作成してミスを犯し、再提出となれば大きな手間となりますので、不安な時は特定行政書士に依頼するのが賢明です。

書類を受理する市役所

行政書士と特定行政書士の業務内容

行政書士の仕事は、書類作成と法律手続きの代行が主たる業務です。中でも、もっとも多くを占めるのが、「登記業務」となります。登記業務とは、不動産登記・商業登記・債権譲渡登記といったものです。

「特定行政書士」の資格を有すると、これらの登記業務に加えて、簡易裁判所において弁護士と同様の業務が行える様になります。例えば、訴訟額が140万円以下での簡易裁判所の事件を「特定行政書士が扱える」ということです。昨今需要が増えている「過払い金返還請求」においては、「特定行政書士」の活躍の場が増えるだろうと考えられています。

さらに、高齢化する日本社会では、認知症を発症し、自分の財産などに対する判断ができない状態になると、「成年後見人制度」が利用できます。親族が成年後見人になるというケースもありますが、複雑かつトラブルが予想される場合は、行政書士などの専門家が「成年後見人制度」に認定されることが多いのです。今後ますます、「行政書士」「特定行政書士」の需要が高まることでしょう。

特定行政書士になる方法

特定行政書士になるためには、まず行政書士の資格を取得しなければなりません。行政書士試験の受験では、特に制限などは設けられておらず、誰でもチャレンジが可能です。法律に関する問題が多いため、法学部出身者であれば、法律の勉強もそれほど抵抗なく進められるかもしれません。独学で学ぶ方もいますが、その多くが専門のスクールや通信教育を活用します。試験の出題範囲が広いため、最低でも半年~1年は猛勉強する必要があるでしょう。

なお、弁護士・弁理士・公認会計士・税理士の資格を持っている人は、行政書士の資格を無試験で取得することができます。さらに、国家公務員・地方公務員・特定独立行政法人の職員として、行政事務経験が通算で20年以上ある方も試験を受けることなく、資格取得が可能です。

行政書士の試験に合格すると、「特定行政書士」の受験資格を得ます。特定行政書士になるためには、まず行政書士会連合会の中央研究所が主催する「特定行政書士法定研修」を受講します。その後行われる「考査(試験)」に合格すると、晴れて「特定行政書士」としての活動が認められます。

講義は、全18時間という内容です。いくつかの科目が何クールかに分かれており、各自が都合の良いコマを受講するシステム。受講料は、テキスト代を含めて80,000円(2017年時点)です。

考査は、例年10月頃に年に1回行われます。試験は択一式・全30問、合格点は6割以上です。試験時間は2時間、合格率は7割弱となっています。特定行政書士の試験に合格すると、行政書士としての活躍の場が広がります。さらなる高みを目指したい方は、チャレンジしてみる価値は十分にあるでしょう。

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