BGMで仕事効率が上がる?集中しやすい音楽とは

更新日:2023.02.17ビジネス豆知識

作業中のBGM

昨今はテレワークで勤務するスタイルが浸透しています。そのなかで、自宅で仕事中にBGMを流すケースが増えているようです。音楽は気分を高めるのに役立ちますが、メリットばかりではありません。仕事中の作業効率を考えると、楽曲選びには配慮する必要があるでしょう。そこで今回は、BGMが仕事に及ぼす影響をふまえつつ、BGMに適した音楽の条件や、おすすめのジャンルなどをご紹介します

BGMが仕事に及ぼす影響

BGMが仕事に及ぼす影響は良しあしがあります。大きなメリットをもたらすとともに多少のデメリットも伴う点に留意しましょう

仕事中にBGMを流すか?

最近、テレワーク中に流すBGMについてのアンケートが実施されました。回答者の約6割は何かしら聴いているとの結果でした。調査結果の詳細を示すと、「音楽を聴く」が40.4%でトップです。「ラジオなどを聴く」が20.2%で続き、回答者の6割以上はテレワークしながら音楽やラジオをはじめBGMを流していると分かります。

一方、「何も聴かない(自宅の環境音のみ)」34.1%、「耳栓などで無音にしている」5.3%との回答も得られました。これらの結果からは、仕事中にBGMが必ずしも歓迎されているわけではないと理解できます。上記のアンケート結果をふまえるなら、仕事に対するBGMの影響はメリットとデメリットの両側面があると考えるのが妥当でしょう。

【参考】lifehacker「リモートワークでも集中できる音楽は?ライフハッカー編集部員のマイBGMも」

BGMがもたらすメリット

BGMが仕事にもたらす主なメリットは、作業中に気分を高められるところです。一般的に、好きな音楽を聴くと、心理面で気分を高める作用があると知られています。気分が高まり集中力が増せば、効率よく仕事を進められると期待できます。

とくに自宅でテレワークしていると、周りに誘惑が多いため集中しにくいことがあります。在宅勤務している時、家族がリビングで見ているテレビや、手近にある雑誌が気になるとの声もよく聞かれます。仕事に集中したい時、BGMを流すことで、誘惑を断ち切って作業に励める効果が見込めます。

BGMに伴うデメリット

仕事中のBGMに伴うデメリットとしては、音声による集中力の低下が挙げられます。BGMは気分を高められるものの、集中しやすさに関しては無音状態のほうが望ましいとの意見も少なくありません。専門家の間では、集中力を高める音楽として「無音」がベストとの研究結果も得られています。

音そのものや歌詞が耳に入ることで、実際に集中力を削がれた経験がある方もいるのではないでしょうか。とくに、音楽に歌詞があると、歌詞の意味を追いかけるほうに意識が傾きがちといわれています。

これらの特徴を考慮すると、仕事の効率を上げるためにBGMを活用するなら、単に好きな音楽を流すのではなく、ジャンル選びを工夫したほうがよいと考えられます。

BGMに適した音楽の条件

仕事の効率アップに適したBGMの主な条件は、「曲中に歌詞が含まれない」「音量のダイナミクスが少ない」「過度に感情を刺激しない」「速さはスローからミドルテンポ」の4つです。それぞれの条件について、詳しく見ていきましょう。

曲中に歌詞が含まれない

通常、曲中に歌詞が含まれず、楽器のみで演奏される音楽はインストゥルメンタルと呼ばれます。音楽に歌詞が含まれていなければ、その言葉の意味に気を取られる心配はありません。ひたすら楽器の奏でるメロディーを耳に入れるだけであれば、仕事を大きく妨げないと考えられます。

楽器の演奏のみで構成される音楽の代表例は、クラシック分野です。他には、ジャズや環境音楽が挙げられます。最近の環境音楽は、小川のせせらぎ、森の音、虫の声などバリエーションが豊富な点も魅力です。

音量のダイナミクスが少ない

音量のダイナミクスが少ない音楽とは、音の強弱や大きさの変化が抑えられた楽曲を指します。音の強弱や大きさの変化が著しい音楽は、曲中に歌詞が含まれていなくても仕事を妨げる可能性があります。曲調全体が静かでも、所々で大きな音が鳴り響くと、その度に集中力は途切れるでしょう。

全体的に音量が大きく変わらず、静かな音で演奏が続けば、作業中に気が散るリスクは減ると考えられます。その意味で、BGMに流す音楽は音量が激しく変化しないものがおすすめです。

過度に感情を刺激しない

仕事中にBGMを流す場合、過度に感情を刺激する曲調は避けたほうがよいといわれています。好きな音楽は、仕事に限らずスポーツや勉強の時まで気分を高めてくれますが、あまり感情が刺激されると必要以上に興奮することがあります。本来の目的を忘れ、音楽に心を奪われたら意味がありません。

音楽は、曲調が激しいほど感情を大きく揺さぶると考えられます。仕事に集中するための音楽を選ぶなら、メロディーラインに落ち着いた雰囲気のある曲が適しているといえるでしょう。

速さはスローからミドルテンポ

仕事用BGMの速さは、アップテンポではなく、スローからミドルテンポが適していると見られています。聴く方にもよりますが、アップテンポの音楽は、スローやミドルテンポの曲調より気分を盛り上げてくれるでしょう。ただ、メロディーラインと同じく、仕事中に集中しやすいかどうかは別問題になってきます。

テンポがスローやミドルの音楽に比べると、アップテンポの場合は音量の変化が激しく、感情を刺激する傾向も強まります。仕事の効率まで考えるなら、BGMにはスローやミドルテンポを選ぶのが妥当です。

BGMにおすすめの楽曲

テレワークなどでBGMにおすすめといわれる楽曲は、穏やかな音量のクラシック音楽や、自然の音を収録した環境音楽です。最後に、作業用音楽におすすめのジャンルをご紹介します。

作業効率が上がる音

仕事中のBGMで作業効率が上がるとされる音量は、50デシベル程度です。日常生活で聞こえる50デシベル前後の音量としては、耳に入っても気にならない雨風の音が挙げられます。もしくは、静かな喫茶店の環境をイメージするとわかりやすいかもしれません。

仕事の作業効率については、無音状態より50デシベルくらい雑音のあるほうが効果的との声も聞かれます。その意味で、多少の物音が聞こえる喫茶店は仕事の効率を上げるのに適した環境といえます。無音状態が肌に合わない場合は、自然界の音や喫茶店をイメージしながらBGMを選ぶとよいでしょう。

おすすめのクラシック音楽

仕事中のBGMにクラシック音楽を流すなら、よく喫茶店で流れている穏やかな曲調が適していると考えられます。音量が耳障りなレベルでなければ、作業を妨げる心配はないでしょう。なかでも、おすすめの楽曲はソナタやフーガです。これらは作曲構成が論理的かつ数学的といわれ、仕事で脳を使っている時にも作業を妨げないと見られています。

できるだけ静かな作業環境を求めるなら、演奏音が優しく響くピアノのソロを流すのもよいかもしれません。

クラシック音楽が苦手であれば

クラシック音楽に苦手意識がある場合などは、自然界の音を収録した環境音楽がおすすめでしょう。最近の環境音楽はバリエーション豊富であり、自然の雨音から小川のせせらぎ、森の音まで幅広い選択肢が用意されています。いろいろと探せば、自分好みの音楽が見つかるかもしれません。

自然界の音は、リラックス効果をもたらすリズムも大きな特徴です。このリズムは「1/fゆらぎ」と呼ばれ、集中力アップに向いていると評価する声が聞かれます。テレワークなどで仕事中にBGMを流しながら効率よく作業を進めたい時は、クラシック音楽なら論理的・数学的な構成のソナタやフーガ、あるいは自然界特有のリズムでリラックスできる環境音楽を試してみてはいかがでしょうか。

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