デザインシンキングの基礎知識や活用のプロセス

2021.06.17 更新日:2021.10.28ビジネス豆知識

時代が変化するなか、デザインシンキングは、ビジネスシーンで必要性が高まっている思考方法のひとつです。その特徴や思考する時のプロセスについて理解しておけば、職場で取り入れやすくなるでしょう。そこで今回は、ビジネスにおけるデザインシンキングの基礎知識、実際に取り入れる時に大切となる要素や思考プロセスなどをご紹介します

顎に手を添えてほほ笑む女性

デザインシンキングの基礎知識

デザインシンキングは、これまでデザインの分野で用いられてきた思考方法などをビジネスシーンに取り入れる考え方です。

そもそもデザインシンキングとは

デザインシンキングは、デザインで必要とされた思考や手法を他のビジネス分野に応用するスタイルを指します。ここでデザインが意味する内容は、広くビジネスプランを設計・企画することです。プランを設計・企画する際は、仕事で直面している問題の解決やユーザーのニーズに応えるアイデアの創出を目指します。

一般的にデザインと聞くと、デザイナーが服や室内空間の図案を描く作業が思い浮かぶでしょう。デザインシンキングでは、その作業でデザイナーが用いる思考方法をビジネスプランの設計・企画に応用します。従来の方法論にいろいろな問題点が見つかるなか、いまデザインシンキングはビジネスシーンで注目を集めています。

デザインシンキングが注目される理由

近年、ビジネスシーンで幅広くデザインシンキングが注目される理由は、従来の思考方法が必ずしも通用するわけではないと分かってきたためです。これまでも、さまざまなビジネス分野で新しい商品やサービスを考案する時に綿密な計画のもと開発プランが設計されています。ただ実際に販売すると、ユーザーからは不満の声が少なからず聞かれました。

そんな事態を改善するため、注目された思考方法がデザインシンキングです。この考え方は基本的にユーザーを重視し、そのニーズに応えることを優先しながらデザイン作業を進めます。多くのビジネス分野でも、いろいろとユーザーから不満が聞かれるなか、何を求めているか十分に理解する必要があると認識されました。その結果、ユーザー重視のデザインシンキングは注目され始めています。

アート思考との違い

ビジネスの現場にデザインシンキングを取り入れる際、気をつけたい点はアート思考との違いです。アート思考は、デザイナーでなくアーティストの思考や手法をビジネスに応用する考え方を指します。とくに強く意識するのは、自由な発想やアイデアの独創性です。

デザインシンキングと異なり、どれだけユーザーのニーズに応えられるかは重視しません。自分が考えた作品の魅力をユーザーにアピールすることが、主な目的になります。アート思考はオリジナリティーあふれる商品・サービスを生み出すのに効果的ですが、ユーザーのニーズに一致するとは限りません。ユーザーを重視する場合、デザインシンキングのほうが適しているといえます。

デザインシンキングで大切な要素

デザインシンキングで大切になる要素は、常にユーザーの立場で考える視点です。ユーザーあるいは一緒に作業するメンバー同士のコミュニケーションや、プロトタイプづくりも重要になります。

いつでもユーザー視点を意識

ユーザーのニーズを重視する以上、その視点を意識しながら商品開発や作業プロセスのプランを設計することが大切です。いまは、いろいろな商品やサービスが身の回りにあふれています。かつてと異なり、新商品を売り出せば大勢に買ってもらえる時代ではありません。

そんな状況のなかユーザーの興味を引くには、自分がユーザーなら何を必要と感じるか考えることが求められます。どんな不満や悩みがあるかまで検討すれば、ユーザーの心情を理解しやすくなります。さまざまなユーザーの視点をふまえながら商品開発に取り組めば、より多くのニーズに応えられる商品を生み出せるでしょう。

コミュニケーションは不可欠

新しい商品やサービスを開発する時は、周りと活発にコミュニケーションを取ることが不可欠です。とくにユーザー重視のデザインシンキングでは、ユーザーの意見に耳を傾ける姿勢が欠かせません。自分の頭で考えるだけでなくユーザーの声も生かせば、よりよい商品開発につながると考えられます。

仕事は基本的に1人で取り組むものでなく、一緒に働くメンバーと気持ちを通わせることも大切です。少しでも納得できる商品を生み出すためには、お互いに活発な意見交換が怠れません。その際、できるだけ有益な意見を引き出すには、メンバー全員が話しやすい環境をつくる必要があるといわれています。

最初はプロトタイプづくり

デザインシンキングによる商品開発では、プロトタイプづくりの意識も大切と考えられています。この思考方法の場合、ユーザーのニーズに応えられるか正しく判断できるのはユーザー自身です。最初は試作品を用意し、ユーザーに問題点を指摘してもらう流れになります。

ユーザーの意見を聞きながら試行錯誤を繰り返し、最終的にはユーザーにとって不満のない完成品を目指すのが基本的なパターンです。そのため、最初は不完全なプロトタイプで問題ないと考えられています。ただ、デザインシンキングはあくまでユーザー重視であり、プロトタイプづくりではユーザーの意見をふまえ問題点を検証・改善していくことが重要です。

デザインシンキングの思考プロセス

ビジネスでデザインシンキングを実施する際、必要となる思考プロセスは以下の5段階です。

1.観察・共感

デザインシンキングの第1段階は、ターゲットとなるユーザーの観察と共感です。まず商品やサービスの主な販売対象となるターゲット層を観察し、どんなニーズがあるか理解を深めます。その際、ユーザー視点で考えるとターゲットの心情に共感しやすくなると期待できます。ユーザーに聞き取り調査する際は、十分に事前準備しておくと本質的な悩みを引き出すのに効果的です。

2.問題定義

次は、ターゲットが何に困っているか明確に問題定義する段階です。このプロセスでは、ターゲットの観察を通して問題点を掘り下げていきます。何度となく観察と問題定義を繰り返すと、やがて問題の核心部分が見えてくると考えられています。通常、ユーザーが自覚している不満を聞くだけで終えると問題の本質には届きません。潜在的なニーズを見つけるには、十分に問題を掘り下げる必要があります。

3.アイデア発想

第3段階は、先に明確となった問題を解決するためにアイデアを発想するプロセスです。ここでは、実際に商品化できるか気にする必要はありません。既成概念にとらわれず、どんな商品やサービスがユーザーに喜ばれるか自由にアイデアを出していきます。一通りアイデアを出したら、その特徴ごとに分類しておくと以降の作業を進めやすくなります。

4.プロトタイプづくり

ターゲットの観察からアイデアの発想まで、第4段階のプロトタイプづくりです。さまざまなアイデアをもとに試作品をつくると、どこまで再現できるか見えてきます。また目の前にプロトタイプがあると、さらなるアイデアの発想につながる場合があります。より多くのプロトタイプをつくれば、ひとつのアイデアをいろいろな形で具現化できるでしょう。

5.テスト・検証

最後の第5段階は、プロトタイプをテスト・検証するプロセスです。プロトタイプを試験的にリリースし、ユーザーから意見を求めます。問題点を検証しながら改善を繰り返せば、クオリティーの高い商品やサービスを生み出せると見込めます。

職場でデザインシンキングを導入する時はこれら5つのプロセスをたどり、ユーザーのニーズに一致した商品開発を目指しましょう。

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