【例文多数】電話応対で覚えておきたい敬語への言い換え

更新日:2024.04.01秘書代行

【例文多数】電話応対で覚えておきたい敬語への言い換え

ビジネス敬語は、ビジネスの場で用いるのに適した敬語表現です。正しい言葉遣いが分かれば、仕事上の会話や電話対応を進めやすくなると考えられます。敬語に苦手意識がある場合、基本的な表現を身につけておけばビジネスの場で役立てられるでしょう。そこで今回は、ビジネス敬語の概要を解説し、電話応対で使える基本的な言い換えや知っていると便利な表現をご紹介します

ビジネス敬語とは

ビジネス敬語とは

ビジネス敬語は、目上の相手などに敬意を示すためビジネスの場で用いられる言葉です。適切に話せると、社会人としての信頼感が高まり、仕事をスムーズに進めやすくなるといわれています

日常会話とビジネス敬語の違い

日常会話とビジネス敬語は、会話する場面や言葉を交わす相手に、大きな違いが見られます。まず、日常会話が行われる場面は、基本的にプライベートなシーンです。主に、家族や知人・友人が、言葉を交わす相手になります。仕事の関係者でも、業務を離れた時は、普段の言葉遣いで話すケースが少なくないでしょう。

それに対し、ビジネス敬語は、仕事上の会話で用いられる表現です。通常、親しい同僚が相手でも、職場の打合せや会議の場で日常的な言葉は使用されません。また、接客業では、お客様の年齢を問わずビジネス敬語を用いるケースが多く見られます。ビジネスの場ではプライベート感覚で話すと礼を失する可能性があり、目上の相手にとどまらずビジネス敬語を使うのが適切と認識されています。

緊張するからこそ、事前に知っていることが大切

ビジネス敬語を自然な雰囲気で話すには、適切な使い方を事前に把握しておくことが大切です。一般的に仕事関係の会話は、日常会話と異なり発言内容に責任が伴います。重要な案件について話す時は、緊張感が増すでしょう。ビジネス敬語に慣れていないと、強い緊張を感じるなかでは、スムーズに話せなくなるかもしれません。

緊張感を抑えにくい状況でも、自然にビジネス敬語で話すには、正しい言葉遣いを把握することが大切と考えられます。基本的な使い方に慣れておけば、ビジネス敬語を用いながらスムーズに会話を進められるでしょう。仕事上の会話で適切にビジネス敬語を使えると印象がよくなり、社会人としての評価も上がると期待できます。

電話応対で使える基本的な言い換え

電話応対で使える基本的な言い換え

仕事関係で電話対応する際は、日常会話からビジネス敬語への言い換えを覚えておくと、好印象を与えるのに役立ちます

着信を受ける時

日常会話 ビジネス敬語
もしもし お電話ありがとうございます
いつもお世話になっております
どちら様でしょうか? お名前をお伺いできますでしょうか
(頂戴できますでしょうか)?
用件を教えてください ご用件をお聞かせください」や
「ご用件を伺えますでしょうか?

電話に出る時

ビジネス上の電話対応で着信を受ける時、第一声で使いたいビジネス敬語は、「お電話ありがとうございます」です。日常生活では、電話がかかってくると、まず「もしもし」と応じるケースが一般化しています。通常、この受け方は、誰からの着信でも問題ありません。ただし、ビジネスの場では、マナー違反と見なされています。

ビジネス敬語として使える言い換えは、「お電話ありがとうございます」や「いつもお世話になっております」です。こちらが企業名や氏名を名乗る時は、「はい、〇〇です」ではなく「〇〇でございます」が望ましいといわれています。また、「〇〇がお話を伺います(承ります)」といった表現も使えます。

名前を伺う時

相手の氏名を確認する場合、「どちら様でしょうか?」は不適切です。ビジネスの場では、「お名前をお伺いできますでしょうか(頂戴できますでしょうか)?」と聞けば、失礼になりません。

要件を聞く時

用件を聞く際は、「用件を教えてください」の代わりに、「ご用件をお聞かせください」や「ご用件を伺えますでしょうか?」を使うのが適しています。職場の着信対応は基本的に「お」「ご」をつけ、自分の行為に謙譲語を使うと、丁寧な表現に言い換えられます

電話の取り次ぎ・通話の終了時

電話の用件を取り次ぐ際や通話を終える時も、ビジネスマナーとして丁寧な言葉遣いは重要です。

日常会話 ビジネス敬語
〇〇に電話をつなぎます 〇〇にお取り次ぎいたします
少々お待ちください 少々お待ちいただきますよう
(くださいますよう)お願い申し上げます
分かりました。〇〇に伝えます 承知いたしました。
〇〇に申し伝えます
電話を切ります 失礼いたします

用件を担当者に取り次ぐ時

用件を担当者に取り次ぐ場合、「〇〇に電話をつなぎます」では失礼に思われる可能性があります。社内の人間に敬称は不要ですが、相手に敬意を示すなら、「お取り次ぎいたします」が望ましいでしょう。

電話を少し保留する時

電話を少し保留する時、「少々お待ちください」「お待ちくださいませ」は命令のように聞こえるかもしれません。これらは、「少々お待ちいただきますよう(くださいますよう)お願い申し上げます」に言い換えると、言葉の調子が和らぎます。伝言を頼まれた場合、日常会話では、よく「分かりました。〇〇に伝えます」が使われています。一方、ビジネスの場に適した表現は、「承知いたしました。〇〇に申し伝えます」です。

通話を終える時

通話を終える時は、「お電話を切ります」を「失礼いたします」に言い換えると、丁寧な印象が強まります。また固定電話の場合、いきなり電話を切らず、プッシュボタンを押してから静かに受話器を置く配慮も大切です。

仕事で電話対応する際、自分や身内は、謙譲語や敬称略で立場を低めます。一方、相手に「~してください」と伝えると不快に思われやすいため、お願いする意識が欠かせないでしょう。

電話応対で知っていると便利な言い換え

電話応対で知っていると便利な言い換え

仕事関係の電話に対応する場合、基本的なビジネス敬語に加え、様々な言い換え表現も知っていると便利です。

通話内容が聞こえにくい時

通話内容が聞こえにくい時、ビジネス敬語は、相手に不快感を与えにくい表現として使えます。電話口の音声は、声の大きさ・話し方や通信環境の影響で、はっきり聞き取れなくなるケースが見られます。様々な原因で聞こえにくくなるため、安易に「聞こえません」とだけ通知するのは好ましくないでしょう。

相手に配慮するなら、「お声が聞こえにくいのですが」や「お声が遠いようです」が無難です。これらの敬語に言い換えれば、悪い印象を与えず、通話内容が聞こえにくい旨を伝えられるでしょう。また、どうしてもスムーズに話せない場合、「話せません」でなく「お話を伺うことができません」と表現するのがよいと考えられます。

どう回答するか戸惑った場合

電話対応において、どう回答するか戸惑った場合も、上手にビジネス敬語を使えると役立ちます。日常会話では、知らない内容について聞かれ「知らない」と答えても、基本的に差し支えありません。一方、仕事上の電話で質問された時、「分かりません」とだけ回答すると、真面目に答える気がないのかと誤解される可能性があります。

質問内容に詳しくなく、正しい回答が分からない場合、「その分野には通じていないため、ご教示いただければ幸いです」と答える方法があります。適切に回答できなくても、積極的に教えを求めれば、好意的に受け取ってもらえるでしょう。さらに、いろいろと教わった後で「勉強になりました。ありがとうございます」と感謝の意を伝えれば、高評価につながります。

「すみません」の言い換え

「すみません」は、様々な言い換え表現を覚えておくと、電話対応の印象をよくするのに効果的です。電話対応で回答に困った時や会話を中断する場合、「すみません」と謝罪するケースが多く見られます。ただし、通話中に何度も繰り返すと言葉が軽く感じられ、印象は悪くなるかもしれません。

そんな事態を防ぐには、「すみません」を他の表現に言い換えるとよいでしょう。具体的には、「失礼いたします」「失礼いたしました」「申し訳ございません」などが挙げられます。急に電話をかける場面では、「突然の連絡、失礼いたします」と使います。また、すぐ電話に出られなかった時は、「お待たせして失礼いたしました・申し訳ございません」と表現するケースが少なくありません。

これらの敬語は、「すみません」の多用を避けるのに便利です。以上の用例をはじめ、ビジネス敬語は日常会話を敬意のこもった丁寧な表現に言い換えられるため、正しい言葉遣いを理解しておくことはおすすめできます。

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