音声対話AIを活用した電話応答クラウドサービスとは?

2019.10.30業界関連情報
Pocket

システム開発会社であるTIS株式会社は、2019年3月29日、新たな事業として音声対話AIサービスの「COET(コエット)」を発表しました。そして、COETのサービスメニューのひとつとして、自動電話応答サービス「Record Meeting」も発表され、音声を通したお客様対応にAIが活用されるビジョンが期待されています。今回は、音声対話AIが誕生した背景やサービス例をご紹介します。

音声対話AI

 

COETとは何か?

COETとは、TIS株式会社が発表した音声対話AIサービスの名称です。サービスのコンセプトは、「声(COE)」と各サービスやソリューションを融合させ、新たな価値を創造する点に重点が置かれています。人間同士が発する言葉の価値を最大化し、ビジネスに活かすことができるのではないか、と期待が集まっています。

COETの仕組み、全体像

COETは、専用のスマートスピーカーに音声・対話AIエンジンを搭載し、対話の音声を録音・分析します。それをデータ化し活用へとつなげるのです。

具体的な製品として、指向性マイクを使用した「COETスマートスピーカー」を提供しています。これにより、誰が発言しているのかの識別が可能です。

サービス誕生の背景

現在日本は、さまざまな課題に直面しています。以下はその一例です。

□働き方改革
□少子高齢化による労働力不足
□ダイバーシティ(多様性のある社会)

これらすべての解決に役立つのではないかといわれているのが、AIの存在です。AIによって人間では不可能な膨大なデータの蓄積や、より効率的な業務の遂行が期待されています。

例えば、AIを活用してユーザーの声でコンピューターや端末を操作するシステムである「音声ユーザーインターフェース(Voice User Interface)」も、そのひとつです。さまざまな企業がVUI搭載のデバイスを展開し、人間の言葉が持つ価値をビジネスに活用しています。

株式会社TISは、対話や音声認識といった技術を活かしたサービスの開発を独自に進めてきました。そして、社会問題の解決に向けて発表したサービスのひとつが、人間同士が発する言葉の価値を最大化し、ビジネス活用を可能にするCOETだったのです。

音声対話AIでできること

音声対話AIの可能性は無限大だといわれています。そのなかでも、株式会社TISが提供しているサービスをいくつかご紹介します。

Record Meeting

Record Meetingは、株式会社TISがCOETの最初のサービスメニューとして発表したものです。2019年4月からベータ版が提供開始されています。

Record Meetingは、会議の自動記録サービスで、専用のスマートスピーカーをデスクに置いておくだけで、会議の音声をリアルタイムで記録します。内容だけでなく、発言者ごとに記録可能です。その場ですぐにPCやスマホから閲覧・編集・保存もできます。これらの機能は、特許出願中です。

Record Meetingには、具体的に以下の3つの特徴があります。

□セットアップを簡単に行える
Record Meetingはアプリを介して利用します。ただ、アプリの利用となると、面倒なユーザー登録や複雑なセットアップが必要と考える方も多いでしょう。Record Meetingであればそういったものが不要です。専用のスマートスピーカーをWi-Fi設定し、アプリでQRコードを読み込むだけで利用できます。初めて音声対話AIを使用する方でも簡単に使えるでしょう。

□簡単で便利な自動記録
Record Meeting最大の特徴といえば、やはり自動記録機能です。「議事録取っておいて」といわれたものの、進行が早くうまく聞き取れず、会議終了後に怒られた経験のある方も多いのではないでしょうか。Record Meetingであれば、スマートスピーカーを設置するだけですべて記録されるため、議事録を取る必要もありません。書き写す作業が必要ないため、全員が会議に集中できるメリットもあります。

また、ただ対話の内容を記録するだけでなく、発話者ごとにテキスト化できるため、後で見直す際にも便利です。アプリの操作自体も音声で行えるため、スマートフォンやスマートスピーカーに触れる必要はありません。

□情報共有のスムーズさとセキュリティの高さ
記録された音声やテキストは、その場でPCやスマホから閲覧可能です。万が一間違いを見つけた時は、その場で編集可能のため心配ありません。

また、データの共有はランダムに作成されたQRコードで会議の参加者のみが行えます。セキュリティ対策も担保されています。

多言語対応 音声自動案内サービス

AI搭載のスマートスピーカーを活用した、多言語音声対応サービスです。実際に活用が期待されている場面は、以下の3つです。

□多言語翻訳
日本人の従業員と外国人のお客様など、複数言語にわたる対話が必要となる際に、リアルタイムで内容を翻訳し、応対をサポートするものです。少子高齢化によって、訪日外国人を増やし、観光業に力を入れている自治体も増えています。ただ、複数言語に対応できる従業員がそれほど多くないのも事実です。

多言語対応 音声自動案内サービスを利用することで、特別なスキルを持った従業員を採用する必要がなくなり、コストカットにもつながるでしょう。

□宿泊施設や観光施設などでの案内役
年々訪日外国人が増加していることから、宿泊施設や観光施設での外国人対応に追われているケースは珍しくありません。多言語対応 音声自動案内サービスでは、インフォメーションセンターのbot化が可能で、施設案内や情報提供などに一役買ってくれます。

従業員の応対負荷削減にもつながるため、働きやすい環境を整えられるでしょう。

□音声データの解析によるニーズの分析
上述した通り、AIの得意分野のひとつとして、データの大量蓄積があります。多言語対応 音声自動案内サービスでは、音声データを蓄積し、利用場所ごとの訪問者のニーズや改善点の洗い出しなどに利用可能です。サービスの質をさらに向上させるためにも欠かせない機能といえるでしょう。

音声対話組み込みクラウドサービス

デバイスやロボットなどに、「音声対話機能」を組み込むサービスです。「質問内容を判断する技術」「回答分を生成する機能」「指定の声で合成する機能」などがあらかじめ統合されているため、利用者は簡単な設定をするだけで利用できます。細かい設定やAIに関する深い知識が不要な点は大きなメリットです。

音声対話システムの開発に時間をかける必要がなくなるため、別の部分に注力できる様になります。

音声対話AIを活用した電話自動応答サービス

音声対話AIの活用事例として、近年大きな注目を集めているのが「電話自動応答サービス」です。コールセンターや社内ヘルプデスクの一次対応など、今までは人が行っていた作業をAIが代行するクラウドサービスです。音声認識によって相手の言葉を聞き取り、必要部署への取り次ぎやFAQ回答を自動で行います。導入には以下の2つのメリットがあります。

さまざまな対応を自動化できる

電話自動応答サービスを導入すると、担当部署への取り次ぎやFAQ回答・トラブルシューティングなど、複数の作業を自動化できます。必要な場合のみオペレーターが対応するため、より効率的な業務運営が可能です。

利用者のストレスを軽減させる

音声認識型のため、プッシュトーン型と比べて利用者の労力が不要で、アナウンスの待ち時間を削減できるなど、ストレスの軽減にも役立ちます。通信環境によって音声認識が難しい場合は、プッシュトーン型に切り替えることも可能です。

音声対話AIの登場により、今まではすべて人が行っていた業務について、AIの力を借りてより効率的に行える様になりました。ただ、まだ一次的な業務が中心的であり、その後の創造的な作業は人間が自ら考えて取り組まなければなりません。AIとうまく共存するためにも、利用者が多くのメリットを享受できる様なサービス作りが求められています。

参考:
https://www.tis.co.jp/news/2018/tis_news/20190329_1.html
https://www.tis.jp/service_solution/voice-ai/
https://www.tis.co.jp/news/2019/tis_news/20190910_1.html
https://www.ai-j.jp/201090606
https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1177268.html
https://www.melb.co.jp/column/column_123_1296.html

Pocket

The following two tabs change content below.

電話代行サービス株式会社広報部

お問い合わせ