クレーム対応で使わないほうが良い言葉とは?
更新日:2024.03.15電話代行電話でのクレーム対応は、言葉選びを誤ると問題を広げてしまうリスクがあります。通話中の2次クレームを防ぐには、言葉遣いに対する注意が欠かせません。電話対応中の使用に適さないNGワードを把握しておけば、クレーム処理を進めやすくなるでしょう。そこで今回は、クレームを招く原因について解説し、電話対応で注意したいNGワードや適切にクレーム対応するコツをご紹介します。
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目次
クレームを招く原因
ビジネスの場において、お客様からのクレームを招く原因は多種多様です。クレーム内容は、必ずしも商品やサービスに対する不満とは限りません。以下では、ビジネスでクレームが発生する主な原因をご紹介します。
商品・サービスへの不満
商品・サービスへの不満は、お客様が企業にクレームを入れる代表的な事例です。企業が商品・サービスを提供する時は、お客様が問題なく利用できるかチェックしています。ただし、すべての提供品を細かく点検することは難しく、販売してから不具合が判明する事態も起こり得ます。
お客様が購入した商品・サービスに問題があった場合、企業に苦情が寄せられることは少なくありません。クレーム対応では、トラブルの経緯を聞いたうえで商品交換や返品に応じるケースが一般的です。通常、お客様に問題なく使えるものを改めて提供すれば、商品・サービスに対するクレームは解決します。
悪質なクレーマー
悪質なクレーマーの存在も、企業に向けたクレームが発生する原因の1例です。もともとクレーマーという言葉は、ビジネスに限らず「要求・請求する者」を意味しました。最近は、些細な不具合を理由に金銭など不当な代償を求める悪質なクレーマーが増えています。悪質なクレーマーは、企業に不満を訴えて代償を得ることが主な目的です。
クレームの理由は、商品・サービスの使い勝手から店員の接客態度まで多岐にわたり、多くのケースで企業側に大きな過失はありません。たいてい不当請求と判断できるため、クレーム対応では謝罪の気持ちを伝えるものの要求に応じる必要はないと認識されています。
クレーム対応への不満
クレーム対応への不満も、お客様からのクレームを招く原因の代表例です。本来、クレーム対応は、企業に対する不満を解消する必要があります。そのため、お客様の気持ちに寄り添いながら、丁寧なヒアリングにより何を求められているか理解する姿勢が求められています。
ただし、いつでもクレーム対応がスムーズに進められる保証はないため、さらなる不満につながる場合もあるでしょう。問題の肥大化を招きやすい要因は、お客様への配慮に欠けた言葉遣いです。軽率な発言は2次クレームを招く可能性が高く、クレーム対応の言葉選びには注意が必要と指摘されています。
電話対応で注意したいNGワード
電話でクレーム対応する場合、お互いの顔が見えず言葉が話の印象を大きく左右するため、言葉選びは重要です。以下では、電話によるクレーム対応で使用を避けたいNGワードをご紹介します。
最初の挨拶
お客様から電話を受けた時、最初の挨拶で「お疲れ様です」「ご苦労様です」を使うのは禁物です。これらの言葉は、そもそも相手の努力や苦労をねぎらう意味があります。ビジネスの場では、上司・先輩が部下・後輩の頑張りに感謝の気持ちを伝えるため使うケースが多く見られます。
お客様は、企業にとって部下・後輩では当然ないため、電話対応で「お疲れ様」などを使うと失礼になるでしょう。安易に使えば、不快感を与えてしまい、クレームにつながる可能性があります。クレーム対応に限らず、電話の挨拶としては「お電話ありがとうございます」や「いつもお世話になっております」が適切と考えられます。
事実関係を確認する時
お客様にクレームの事実関係を確認する時、「ですから」「だって」「でも」など、お客様の言葉を否定するような表現は厳禁です。商品・サービスの不具合は、企業側の責任でなく顧客側の落ち度で発生する場合があります。不当な理由でクレームを受けるとストレスがたまり、誤解を解くため釈明したくなると考えられます。それでも、お客様を非難する発言はマナー違反です。
顧客側に勘違いや不手際がある場合、「ですから・だって・でも、お客様の使い方に問題がある」と反論すれば、相手の気分を害して2次クレームを招きやすくなります。企業側に落ち度がなくても、「ご不便をおかけして申し訳ありません」と謝罪する姿勢は不可欠です。
声が聞こえにくい場合
電話の声が聞こえにくい場合のNGワードは、「もしもし」や「声が小さくて聞こえない」です。「もしもし」は、ビジネス関係の電話対応で使用を避けたい言葉の代表例に挙げられます。「申す、申す」の略語ですが、電話にとどまらず顧客向けの表現には適さないといわれています。「声が小さい」は、お客様を非難する言葉であり不適切です。
通話環境が良くない場合も電話の声は聞こえにくくなるため、通話相手に原因があると責める発言は望ましくありません。電話の声が聞こえにくい時は、マイクの音量を上げる、あるいは「お電話が少し遠いようですが、こちらの声は聞こえますか?」と確認する工夫が求められます。
適切にクレーム対応するコツ
適切にクレーム対応するうえで、会話がスムーズになるコツを心がける意識は大切です。以下では、電話のクレーム対応で問題の肥大化を避けるのに役立つコツをご紹介します。
心を込めた謝罪
クレーム対応では、お客様の立場や気持ちに寄り添って対応することが大切です。クレームを入れるお客様は、商品・サービスになんらかの不満を抱いているため、謝罪の意を伝える姿勢は欠かせません。たとえば、商品・サービスの使い方が難解であったり、届いた商品が壊れていたりすればクレームにつながりやすいでしょう。この場合、お客様の多くはそれに対する謝罪と問題の解決を求めています。
そのため、まずはお客様の怒りに対して共感を示しつつ、心からの謝罪の気持ちを伝えることが大切です。適切な謝罪と問題解決の方法を提示することで、不満の解消につながるでしょう。お客様の多くは苦情を訴える時には苛立っていますが、心を込めた謝罪は相手の気持ちを和らげるのに効果的です。
丁寧にヒアリング
丁寧なヒアリングは、お客様の心情を正しく理解するうえで欠かせない姿勢です。お客様は、会話スキルの高い人ばかりでなく、クレームの内容を的確に伝えられないケースが見られます。また、人によっては、企業側に心を開かず本音を隠している場合もあります。
いずれのケースも、丁寧なヒアリングは、お客様が何を訴えたいか心情を理解するのに有効です。親身に話を聞けば、真剣な接客姿勢が理解され、心を開いてもらえる可能性も高まります。親切丁寧な電話対応でお客様との距離が縮まれば、クレームを受けた時も会話を進めやすくなるでしょう。
1人で抱え込まない
電話でクレーム対応する場合、1人で抱え込まないことも大切なコツです。クレームの電話を受けた時、お客様の苦情を聞いていると自分が責められているように感じてきます。ただし実際のところ、商品などへのクレームは、応対している個人の責任でなく企業全体に関わる問題です。
クレーム内容が専門的で手に負えない場合も、無理に1人で処理する必要はありません。理不尽な要求への対応は、クレーム処理に慣れた上司やベテラン社員に引き継ぐ方法もあります。最近は面倒なクレーマーも増えているため、クレーム対応は個人に任せず周りも協力したほうが速やかに処理を進められます。
電話でのクレーム対応は、NGワードを避けつつ謝罪の姿勢や丁寧なヒアリングを心がければ、問題を肥大化せず迅速に解決できるでしょう。不当な理由で金銭を求められた時などは、上司やベテラン社員と協力して対処することをおすすめします。
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