改めて知っておきたい!ファイリングのコツ

更新日:2023.02.16電話代行

ファイルや封筒に入っている書類

多くの職場では、仕事関係の文書を整理するのに苦労しているとの声が聞かれます。業務効率を高めるには、文書のファイリング方法を見直してみるのも効果的でしょう。とはいえ、いざファイルするとなると何から始めればよいか分からないかもしれません。そこで今回は、基本的なファイリングの知識や作業する際のコツなどをご紹介します。

文書の基本的なファイリング方法

文書の基本的なファイリング方法は、フォルダーやバインダーを使った形式です。ファイリング作業は、大きくファイル作業、表示作業、配列作業に分けられます

ファイリング用具

文書のファイリングに使われるアイテムは、一般的にフォルダーかバインダーの2種類です。フォルダーは文書を簡単に出し入れできるとともに、いろいろ分類しやすい特徴があります。そのため、このアイテムは作業中の文書の保管や各種文書を案件別に分類するのに適しているといわれています。

バインダーは、文書の散逸防止に効果的なアイテムです。同時に耐久性があり長く使用しても傷みにくいため、重要な書類を長く保存するのに適していると考えられています。これらのアイテムで実際に文書をファイリングする際は、それぞれの特徴を生かすとよいでしょう。

ファイリング作業1:ファイル作業

ファイリング作業の第1段階は、文書のファイル作業です。目的に合わせ使用するファイリング用具を決めたら、作業に着手します。まず文書は内容ごとに分類し、それぞれ別々に束ねておきます。いろいろな案件の文書が混ざっていると、見た目だけきれいでも意味がありません。

そのため、最初に保管のルールを決めておくことは大切です。あらかじめ決めておきたい保管ルールとしては、文書の分類基準、保管期間、廃棄基準やアクセス権限が挙げられます。これらの項目についてルールを定めておくと、文書を管理しやすくなります。

ファイリング作業2:表示作業

保管ルールにもとづき文書をファイリングしたら、次に着手したいのは表示作業です。文書を保管したファイルは、そのままデスクの上やキャビネットに並べると多くの場合に何を束ねたか分からなくなります。一方、ファイルに表示があると一見するだけで中身が何か確認できます。

表示方法は、ファイルの背にラベルを貼るパターンが一般的です。ラベルの形式を統一すると見た目が雑然とせず、たくさんファイルが並んでいても目的の文書を探すのに手間取りません。

ファイリング作業3:配列作業

ファイルのラベル表示が済んだら、最後はデスクやキャビネットに配架します。仕事関係の文書は、案件の種類や重要性にしたがい整理しておくと探しやすくなります。ファイリングした文書も同様であり、中身に応じて配架場所を分類しておくと見つけ出すのに手間がかかりません。

この点をふまえた場合、キャビネット内は棚ごとに配架するファイルを決めておくと使い勝手がよくなります。またファイルが大量にあるケースでは、文書管理台帳を用意すると管理の効率化に有効です。

ファイリング対象となる文書類

職場でファイリング対象となる文書類は、大きく分けると主に「法定保存文書」と「自衛のための保存文書」の2つです。

法定保存文書

法定保存文書は、法的な要請に対する説明責任を果たすため一定期間の保存義務がある書類を指します。主な内訳を挙げると、経理関係、人事関係や総務関係の書類です。職場の経理部門では、基本的に経理関係のうち取引に関わる帳簿書類を保存する必要があります。実際の文書としては、取引時に発生した見積書、納品書、請求書や領収書が該当します。

人事部門で保存の義務が生じる書類は、労働関係の重要文書です。特に雇用、解雇、災害補償や賃金に関わる文書は、出勤簿や給与台帳まで適切な管理を怠れません。総務部門の場合、法定保存文書としては株主総会議事録や総会議事録などを含めた各種の議事録が挙げられます。

他には、税務関係でも帳簿や関連書類の保存は欠かせません。いずれも、法的な規定にしたがい文書の性質によって一定期間の保存が求められます。オフィスに十分な保管スペースがなくても、職場の都合で廃棄処分するのは問題であり望ましくありません。

自衛のための保存文書

「自衛のための保存文書」は、さまざまなリスクから会社を守る目的で保存する文書です。代表例には、特許関係、PL法やバイタルレコードに関わる書類があります。特許関係の文書は、他社と新技術の開発を競っている場合に必要といわれています。特許権や先の使用権を主張するうえで、証拠となる技術関連書類や事業関連書類の保存は不可欠です。

PL法関係の文書は、商品の欠陥によるトラブルの発生に備えて保存が望まれます。トラブル発生時に損害賠償の責任を果たす際、通常、商品の製造・販売に関する記録や品質管理のデータが必要になるためです。バイタルレコードは、会社が非常事態に遭遇した場合に組織を継続するうえで必要となる記録を指します。

主な中身は顧客、仕入れ先や債権者に関する情報であり、万一に備えて保存しておくことは大切です。これらの文書は日常的に利用するとは限りませんが、非常時に慌てないため普段から適切に保存管理しておくのがよいと考えられています。

作業効率を上げるポイント

仕事関係の文書のファイリングで作業効率を上げるなら、分かりやすい仕組みづくりが大切なポイントです。特に意識したい点としては、以下の5つが挙げられます。

  • 管理番号を統一
  • 文書をファイリングする際には、それぞれに番号を添付すると一括管理するのに便利です。>管理番号の決め方にルールはありませんが、むやみに割り当てると番号の重複といった混乱を招きます。おすすめの方法は、文書の作成年月日にアルファベットを組み合わせる形式です。どこまで管理番号を添付したか分かる一覧表を作成しておくと、新たに文書をファイリングした際の番号確認に役立ちます。

  • タイトルを明記
  • 文書をファイリングするのは、利用時にすぐ探し出せることが大切な目的です。ファイルの使い勝手を考えた場合、中身を表示したタイトルの明記は必須要素といえます。特に明記したい項目は、文書の作成日、プロジェクト名、また契約書や証明書など文書の内容に関する情報です。書類の作成者だけが利用するわけではなく、職場の誰が見ても分かるタイトルを選ぶ配慮も欠かせません。

  • 立てた状態で保管
  • 文書を束ねたファイルは、いつでも立てた状態で保管管理することが望まれます。ファイルは、普段からデスクやキャビネットに立てた状態で並べておくと手間なく取り出せます。文書をファイリングしても、横倒しの状態で積み上げると目的のファイルを探すだけで一苦労でしょう。実際にファイルを並べる際は、重要度や優先順位を基準にすると処理した順番でファイルが片づき作業の効率化につながります。

  • 不要であれば廃棄
  • 所定の保管期間が経過したファイルは、不要になった時点で早めに廃棄しておくのが得策です。重要案件に関わる資料、特に保存義務がある場合は保管期間が過ぎても即座には廃棄しにくいかもしれません。ただ、いつまでも保管していると配架スペースを占有し続けます。新しいファイルを作成した際、配架のルールにしたがい適切に整理するには不要なファイルを廃棄していくことが大切になります。

  • 必要書類のみ保管
  • 職場で文書ファイルを管理する場合、保管する書類は必要最低限の範囲にとどめるのが賢明です。それぞれの文書は数枚でも、すべて廃棄せず保管しておくと膨大な量になります。デスクに不要な文書があふれると、必要書類は埋もれる可能性があります。文書はファイリングしたからと安心せず、必要書類のみの保管を心がけましょう。

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