今、注目のコーチングとは?オペレーターの育成法
更新日:2025.05.09コールセンター昨今、コールセンターでは、どのようにオペレーターを育成するか悩むとの声が多く聞かれます。人材育成について問題を抱えている場合、解決策として「コーチング」はおすすめです。今回は、コーチングの概要・必須とされるスキル・実際の進め方などをご紹介しますので、参考にしてください。なお、弊社では、充実した研修制度でオペレーターの成長を支援しています。求人にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。>>採用情報はこちら
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目次
コールセンターにおけるコーチングとは?
コールセンターにおけるコーチングは、オペレーターの自発的な成長を促す目的で用いられる人材育成の方法です。
コーチングとは?ティーチングとの違い
基本的にコーチングは、育成対象の主体的行動を促し、対象者の目標達成や自己実現をサポートする方法です。かつて、コーチ(coach)は、1500年代頃に「馬車」の意味で使われていました。馬車には乗客を目的地へ送り届ける役割があり、そこから「他者の目標達成を支援する」といった意味合いが派生したといわれています。
コーチングとティーチングの主な違いは、育成対象をサポートするか教育するかの差です。ティーチ(teach)には「教える」や「伝える」の意味があり、多くの場合指導者が対象者に正解を示すケースが該当します。
一方コーチングは、対象者が自分で答えを見つけられるように促すところが特徴的です。コールセンターの場合、具体的なコーチングの活用例としては、チームビルディングやマネジメント管理の場面が挙げられるでしょう。いずれもオペレーターが問題を抱えた時、SVや業務管理者が助言・フォローするケースは多く見られます。
このように、コールセンターのコーチングは、周囲のサポートによりオペレーターの自己実現を促す特徴があります。
コーチングで求められる3つのスキル
コールセンターでコーチングを進める際、指導者に求められるスキルは、「話を傾聴する」「意見を承認する」「質問する」の3つです。
話を傾聴するスキル
話を傾聴するスキルは、オペレーターの自発的な発言を促すうえで大切です。本来コーチングを行う指導者は、育成対象の主体性や自主性を尊重する姿勢が求められます。対象者が自分で答えを探しながら発言している時、途中で言葉を遮ることは好ましくありません。
コールセンターで電話の応対方法をコーチングする場合も、SVや業務管理者は、オペレーターの発言に耳を傾ける姿勢が望まれます。指導者が発言を控えれば、オペレーターは、自分の考えを話すなかで主体的に答えを見つけやすくなるためです。その際、相手が安心して話せる雰囲気をつくるには、黙って聞くだけではなく適度に相槌を打つなどの配慮も大切になります。
意見を承認するスキル
オペレーターの不安を和らげる方法として、意見を承認するスキルは重要です。コールセンターでオペレーターが指導を受ける際、本人は独力で解決できない問題を抱えている場合があります。コーチングで解決策を探す時も、判断を誤るケースは少なくありません。そこで、指導者が間違った考えを全面的に否定すると、オペレーターは不安になり自分で答えを見つけにくくなるでしょう。
一方、一つの意見として承認すれば、その言葉は本人にとって励みとなる可能性があります。意見の承認は、自発的な問題解決を促すのに役立つスキルであり、コーチングにおける重要性は高いといえます。
質問するスキル
質問するスキルは、コーチングを進めるなかで気づきを与えるのに効果的です。コーチングは、育成対象の自発的行動をサポートする方法ですが、指導者が一方的に話を聞くだけで問題解決や目標達成に導けるとは限りません。対象者が助言を求めてきた時は、すぐに正解を伝えず、質問を通してヒントを与えることが大切です。
コールセンターの場合も、指導者が上手に質問してヒントを示せば、オペレーターは独力で答えに気づきやすくなります。助言の方法を工夫すると、本人は自分で思考を深めるようになるため、自発的行動を促すのに役立ちます。また、誰もが短時間で答えを見つけられるわけではなく、ゆっくり待ち続ける姿勢も大切になるでしょう。
コーチングの進め方
コールセンターなどでコーチングを進める場合、話しやすい雰囲気づくりから始める流れが基本です。
話しやすい雰囲気づくり
話しやすい雰囲気づくりは、育成対象の緊張を和らげるうえで大切な配慮です。ビジネスの場で上司や先輩がコーチングする時、部下や後輩は緊張のあまり自分の考えを話しにくくなる可能性があります。
部下や後輩から意見を聞き、自発的行動を促すには、お互いが話しやすい雰囲気づくりを心がける必要が出てきます。
課題となるテーマの共有
話をスムーズに進めるなら、課題となるテーマを共有しておくことは重要です。コーチングで課題が明確に示されないと、部下や後輩は何を話せばよいか迷うかもしれません。それに対し、テーマを共有すればコーチングの方向性が定まり、お互いに会話を進めやすくなると考えられます。
育成対象の現状把握
双方で課題となるテーマを共有した後は、育成対象の現状を把握する段階です。この段階では、コーチングの課題について、どこまで対象者が達成できているか確認します。そのうえで、まだ解決されていない部分を洗い出し、今後に残された問題点として設定します。
問題点に対する考えを確認
現状把握の次は、今後の問題点について部下や後輩の考えを確認していく流れです。新たな課題が設定された際、部下や後輩はまだ解決策に関する自分の考えを整理できていないでしょう。そのため、この時点で指導者は即座に正解を求めず、いずれの意見も承認する姿勢が大切になります。
指導者から質問
指導者が質問するのは、部下や後輩から本人の考えを一通り聞いた後です。上司や先輩が質問する時は、自分で答えを導き出してもらうため、気づきにつながるヒントを与えるにとどめます。人によっては時間を要する場合もありますが、すぐに正解を教えるのは望ましくありません。
新たな目標を設定
今後の問題点に対する考えが整理できたら、課題解決に向けた目標を設定します。新しい目標は、無理のない範囲で設定することが大切です。指導者の期待感を込めて少し高めの目標を提示すれば、本人のモチベーション向上につながり、自発的行動を促しやすくなるでしょう。
指導者によるフォローアップ
コーチングでは、指導者によるフォローアップも重要です。課題解決に向けて適度な目標を設定しても、部下や後輩が自分で目標達成できる保証はありません。本人のモチベーションを維持するため、指導者は、励ましの言葉などでフォローアップする姿勢が求められてきます。以上のような手順でコーチングを進めれば、部下や後輩のモチベーション低下は避けやすくなり、問題解決や自己実現に結びつくと考えられます。
コーチングで大切なこと
コーチングでは、指導者と育成対象が上下関係にとらわれず、お互いに対等な立場で取り組むことが大切です。ビジネスの場であれば、上司や先輩が対等な関係性を意識すると、部下や後輩は自分の考えを遠慮なく話しやすくなります。指導者から知識・スキルを教わるのに比べて受け身な姿勢は弱まり、自主的に考える意識が強まると期待できます。
実際にコーチングを進める時は、共同作業であると認識することも重要です。上司や先輩が問題の解決策を一方的に伝えず、部下や後輩と一緒に見つければ、本人も答えを探すのに貢献できたと感じて大きな達成感を得られるでしょう。
また、簡単に正解を教えないため、指導に時間をかける根気強さも必要です。それでも、部下や後輩が独力で見つけた答えは、受け身で教わった知識・スキルよりも定着しやすいと見込まれます。本来この方法は自発的行動を促すことが目的であり、対等な関係性・共同作業の意識・根気強さの3つが大切といえます。
なお、コーチングは多種多様な課題の解決に役立つため、コールセンター業務のみでなく幅広いビジネスシーンで活用できるでしょう。
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