災害時に携帯電話が使用不可!普段からの備えを

2020.01.16スタッフブログ
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災害発生に携帯電話が使えず、家族や友人と連絡が取れなかった経験がある方は多いのではないでしょうか。記憶に新しいのは、2011年3月に発生した「東日本大震災」です。震源に近い東北地方は元より、全国的に電話がつながらない状況が続きました。そこで今回は、災害発生に携帯電話がつながらない理由や、日頃から心がけたい災害対策をご紹介します。

携帯電話が使えなくなる

災害発生時に携帯電話がつながらない理由

なぜ災害発生時に携帯電話がつながらくなるのでしょうか。ここでは、2011年3月11日に発生した「東日本大震災」を例に、考えられる理由をご紹介します。

 

基地局の稼働停止/ケーブルの破損

災害発生時の連絡手段は、大きく分けて3つあります。

□電話
□メール
□インターネット(SNSや災害用伝言板など)

これらはすべて、携帯キャリアが運用する基地局を介して通信が行われます。基地局が地震・津波で物理的に破損したり、停電から蓄電池容量が枯渇したりすると、各種サービスを利用できなくなります。とりわけ「東日本大震災」においては、地震により地下ケーブルが切断されたほか、通信ケーブルを通す管路も破壊されました。東北地方を中心とする被災エリアにおいて、復旧に時間がかかったのは、このためです。

当時、どれだけの基地局が稼働を停止したのでしょうか。「総務省」が公表した「平成 23 年版 情報通信白書」によると、「NTT docomo」では6,000基前後、「au」および「SoftBank」は4,000基前後、「WILLCOM」は8,000基以上の基地局が停止しました。計29,000以上の基地局が稼働停止したものの、一部エリアを除き、同年4月には復旧完了しています。

通信回線の輻輳(ふくそう)

震災当時は基地局が稼働していても、電話やメールが使えない状況にありました。その理由が、「通信回線の輻輳」です。輻輳とは、さまざまなものが一ヵ所に集中することを指します。通信分野においては、電話回線およびインターネット回線のアクセス集中により、通信障害を招いたり、システムダウンを誘発したりすることをいいます。

「東日本大震災」においては、携帯キャリア各社が音声およびパケット通信の通信規制を実施しました。「東日本大震災における情報通信の状況」によると、音声通信は最大75%〜95%の規制を実施しています。一方、パケット通信の規制は低い割合にありました。「NTT docomo」が最大30%の規制を実施しただけで、その他キャリアは規制していません。

この傾向を鑑みるに、災害発生時は電話連絡を避けるのが無難です。比較的つながりやすいメールやSNS、WEB災害掲示板など、インターネットを介した連絡方法を採るべきでしょう。

また「東日本大震災」発生時は、ハンディトランシーバーを用いた「アマチュア無線」も活用されました。全国からアマチュア無線家が集い、被災地のハムに通信協力支援を呼びかけました。これにより政府も、緊急時におけるアマチュア無線の有効性を認識します。携帯電話のみならず、この先はアマチュア無線も、有効な連絡手段となる見込みです。

災害発生から8時間はネットの使用を控えるべき?

大規模災害の発生にともない、「被災者以外のネット利用は控えるべき」という声が上がっています。ネット接続サービスの「So-net」によると、不要不急のネット利用は、被災地にける通信回線の輻輳を招くといいます。利用を自粛すべき目安は、災害直後の「6時間〜8時間」程度とのことです。今や日常生活のみならず、仕事にもネット回線は欠かせません。しかし、被災地のことを考えると、少なくとも6時間は利用を控えるべきでしょう。

日頃から心がけたい携帯電話での災害対策

いざという時に慌てずに済むよう、日ごろから災害時の対応について考えておくのが大切です。ここでは、災害発生時に活用できる携帯電話での災害対策を、シチュエーション別にご紹介します。

電話がつながらない

災害直後は電話回線、およびネット回線がつながりにくい状態となります。電話がつながらない場合、「LINE」や「Skype」などの音声通話アプリで連絡を取りましょう。これらはパケット通信となるため、携帯キャリアによる通信規制を受けにくい傾向にあります。

また震度6以上の地震が発生した場合、各キャリアが提供する「災害用音声お届けサービス」の利用を推奨します。こちらのサービスでは1メッセージあたり30秒の録音が可能です。登録した音声メッセージはSMS(ショートメッセージサービス)で送信されます。

ネットにつながらない

基地局の物理的破損から、携帯電話が圏外になることもあります。その場合、災害発生時に開放される公衆Wi-Fi「00000JAPAN」を活用しましょう。こちらはフリーWi-Fiの一種であり、IDやパスワード不要で利用可能です。ただし、災害発生時のみ開放されるため、平時では利用できません。

ただし、「00000JAPAN」に強固なセキュリティがない点は注意しましょう。暗号化されておらず、他者から通信内容が丸見えになるリスクがあります。ネットバンクの操作をはじめ、ログインが求められるページへのアクセスや、個人情報の送受信は避けるのがおすすめです。また、災害発生に乗じて、「00000JAPANという名のアクセスポットを独断で公開する人」もいるようです。こちらは個人情報の収集が目的であるため、絶対に接続しないよう注意しましょう。

スマートフォンのバッテリーが切れた

「東日本大震災」発生当時、場所によっては数日〜数週間ほど停電が続きました。それにともない、携帯電話のバッテリー切れが問題となりました。対策としては、モバイルバッテリーの用意や「機内モード」によるバッテリー消費量の節約が挙げられます。

モバイルバッテリーは、乾電池式のものを用意しておきましょう。充電式は便利なものの、充電が切れてしまうと使えなくなります。日常的な使用は充電式、非常時用は乾電池式に分けるのがおすすめです。

また、通信が圏外になると、携帯電話は接続可能な基地局を探し続けます。激しくバッテリーを消費するため、「機内モード」をオンにしておきましょう。

適切な情報収集手段/情報発信手段の把握

災害発生直後、災害とは無関係なフェイクニュースが出回ることがあります。記憶に新しいのは、2016年に発生した「熊本地震」です。「地元の動物園からライオンが脱走した」という投稿がSNS上で拡散され、大騒ぎとなりました。しかし投稿は、フェイクニュースであることが後に判明します。ネット上における情報の、取捨選択の重要性を感じる一件でした。

SNSは災害発生時の情報収集手段として、非常に有効です。一方、フェイクニュースを掴んでしまうと、緊急時に適切な判断ができなくなります。情報の発信源、情報ソースの正確性を判断するためにも、マスコミや自治体が提供するWEBサイト・アプリケーションの利用を推奨します。

SNSにおける情報発信にも注意が必要です。「熊本地震」発生時は、「#救助」「#拡散希望」というハッシュタグが多用されました。しかし、この様なハッシュタグの使用は控えることを推奨します。

2018年の「西日本豪雨」において、東北大学の佐藤翔輔准教授らはTwitterに投稿された「#救助ツイート」の内容を調査します。結論からいうと、「#救助ツイート」の84.5%は、救助とは無関係の内容であることが分かりました。実際に救助を求めた投稿は、わずか5.7%に留まりました。

 

この問題点は、「ハッシュタグで救助要請をしたい人のツイートが埋もれる」ことです。本当に救助が必要な場面において、Twitterのハッシュタグだけでは信憑性に欠けます。もしSNSで救助要請(情報発信)を行うならば、具体的な場所や内容を記述して投稿しましょう。その際は、大まかな住所・写真・ハッシュタグの3点が必要です。住所を特定できない場合、GPSによる位置情報を付けて投稿することもできます。非常時に備え、操作方法を覚えておきましょう。

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