災害時にスマホが使用不可に?知っておきたい便利アプリと活用術

更新日:2024.08.28スタッフブログ

災害時にスマホが使用不可に?知っておきたい便利アプリと活用術

スマホは災害時に役立つツールです。最近は多様なアプリやサービスがあるため、これらを活用すれば災害に備えやすくなると考えられます。ただし、災害が起こった時には電話やメールなどが使用不可になるかもしれません。そんな事態を避けるには、緊急時の使い方を工夫する必要があるでしょう。そこで今回は、災害発生時にスマホがつながらない理由をふまえ、災害時のスマホの活用方法や日頃から心がけたいスマホでの災害対策をご紹介します

災害発生時にスマホが繋がらない理由

災害発生時にスマホが繋がらない理由

災害発生時にスマホがつながらない理由は、基地局の稼働停止ケーブルの切断通信回線の輻輳(ふくそう)といった事態が起きるためです。被災した時の通信手段は、大きく電話・メール・インターネットの3つに分けられるといわれています。

いずれも、実際に通信が行われる際は、基地局を介して各種情報が送受信される仕組みになっています。そのため、地震や津波で基地局が稼働を停止すると、スマホは電話の通話回線やメール・インターネットの通信回線につながりません。また、ケーブルが切断された場合も同様です。

一方、基地局が稼働していても、通信回線の輻輳が起きると電話やメールは使えなくなる場合があります。輻輳は事物が1カ所に集中して混雑する状況のことです。通信分野では、通話回線やネット回線にアクセスが集中して支障が出る事態を指します。災害発生時、多くの人々が一斉にスマホを使って輻輳が起きると、通信障害やシステムダウンを招く可能性があります。家族や知人と連絡を取りたくても、スマホはつながりにくくなってしまいます。

実際、過去の災害時には、輻輳によりスマホや携帯電話を使えなくなる状況が見られました。そのため、災害発生から数時間は、スマホなどの使用を控えるのが望ましいといわれています。

災害時のスマホの活用方法

災害時のスマホの活用方法

災害発生時、速やかに現状を把握して被害を最小限にとどめるうえで、安否確認情報収集救助要請などは重要です。その際、スマホを上手に活用すると、家族・知人の安否や各地の被災状況を調べるのに役立ちます。

安否確認

安否確認は、家族や知人が無事かどうかを知りたい時に欠かせません。電話・ネットの基地局が稼働状態にあり、通信障害やシステムトラブルが起きていなければ、電話やメールで連絡を取れるでしょう。ただし、これらの機能は、通話・通信回線にアクセスが集中すると使えなくなるかもしれません。

災害時に携帯電話やスマホの電話・メール機能が使用不可となった場合、SNSやネット上の伝言板を活用する方法があります。これらは、電話に比べて、アクセス障害が起きにくいといわれる通信手段です。この点をふまえ、被災時の安否確認には、SNSやネットの災害用伝言版が適していると認識されています。

情報収集

情報収集は、災害発生時の被害規模を把握する方法として大切です。勤務先など外出中に被災した場合、自宅が大きな被害を受けていないか不安になると考えられます。逆に、自宅で災害に見舞われた時は、職場の状況が気にかかるでしょう。また、周辺地域や交通機関の被災状況も心配されるところです。これらの状況を正しく把握するには、幅広い情報の収集が急がれます。その際、スマホを使うと、SNSやネットから各種情報を集められます。

また、ラジオ放送のアプリをインストールすれば、災害時に放送を聴いて関連情報を入手できるでしょう。スマホは、ネット経由だけでなくアプリからも情報収集できるため、上手に活用することがおすすめされます。

救助要請

災害時に大きな被害を受けた場合、救助要請は急務です。スマホを用意すれば、関係各所に緊急連絡を入れられます。警察・消防に通報する時の番号は、それぞれ110番・119番です。また、災害用伝言ダイヤルは、171番に設定されています。ただし、災害時に通話回線が混雑すると、警察や消防への電話はつながりにくくなる可能性があります。そのため、緊急性が低い場合、緊急通報は控えて災害用伝言サービスを使うとよいでしょう。

さらに、緊急性が高いなか電話がつながらない時は、SNSで自治体や消防署の公式アカウントに連絡して救助要請する方法も有効です。また、SNSに被災状況の記事を投稿すれば、助けが必要になっていると多くの人に知ってもらえます。過去の災害では、携帯電話を使って一命を取りとめたとの声も聞かれるため、スマホの活用方法を知っておくことは大切と考えられます。

災害時のスマホのNGな活用方法

災害時のスマホのNGな活用方法

災害時に問題視されるスマホのNGな活用方法としては、誤情報の拡散動画撮影安否確認の連絡などが挙げられるでしょう。

誤情報の拡散

誤情報の拡散は、被災者の心情を害する可能性が高く、社会的な混乱を招く恐れもあるためNGです。災害が発生した時は、少しでも時間をかけず救助活動を進める必要があり、迅速な状況確認が求められます。ただし、スピードを優先して事実と異なる情報を流すと、被災者から不快に思われる場合があります。

また、災害時のデマ情報は、社会的な混乱を招きがちです。真偽を確認せず安易に情報を拡散すると、その内容によっては、被災地の避難行動や救助活動を妨げるかもしれません。このような事態を防ぐには、偽情報に注意するだけでなく、SNSや災害用伝言板で正確な情報を発信する姿勢が大切になります。

動画撮影

スマホによる動画撮影は、バッテリーの消耗を考慮すると問題があるでしょう。災害時の様子を動画で撮影した場合、静止画に比べて臨場感が増し、被害の大きさは伝わりやすくなると考えられます。画像が動きを伴うため、災害のリアルな状況を記録することができます。

ただし、長く動画を撮影すると、数枚の写真を撮影するよりバッテリーの消耗は激しくなります。災害発生時には停電が起こりやすく、動画の撮影中にバッテリーが切れると、すぐに充電できない可能性があります。そのため、できるだけスマホのバッテリーを長持ちさせるなら、動画撮影は控えるのが賢明です。

安否確認の連絡

安否確認の連絡も、災害時におけるスマホや携帯電話の使い方で気をつけることのひとつです。災害発生の直後、電話やメールで被災地に直接連絡を入れると、アクセス集中により通話・通信回線は混雑する可能性があります。緊急の救助要請が妨げられるリスクを考えた場合、通話やメール送信は控えたいところです。

また、電話がつながっても、被災地に繰り返し連絡するとバッテリーの消耗を招きます。被災地で停電が起きていたら、電話の相手は、スマホを充電するのに苦労するかもしれません。家族や知人の安否確認は急がれますが、被災地の人々に迷惑をかけないためにも、できれば電話やメールでは連絡しないことが望ましいと考えられます。

日頃から心がけたいスマホでの災害対策

日頃から心がけたいスマホでの災害対策

災害時に少しでも被害を減らすうえで、日頃からスマホでの災害対策を心がけることは大切です。具体的には、安否確認・情報収集・救助要請に関する有用なサービスやアプリを知っておくと、被災時の対策に役立ちます。

安否確認

スマホでの安否確認に役立つ主なサービスは、災害用伝言版やGoogleの「パーソンファインダー」です。災害用伝言版は、通信会社が提供するサービスです。大規模災害が発生した時、30分を目安に設置されます。また、電話番号を登録してメッセージを書き込むと、その番号を検索した相手にメッセージが示され安否を伝えられる仕組みになっています。

Google提供のパーソンファインダーは、災害用伝言版に類似した安否確認サービスです。同サービスは、公式ページで名前を登録すると安否情報の伝達が可能になり、家族や知人の名前で検索すれば相手の安否情報がないか確認できます。また、SNSにメッセージを投稿すれば、電話やメールが使用不可になっても家族や知人と連絡を取れる可能性があります。

情報収集

災害時に情報収集する際、スマホに入れておくとよいアプリは、「NHKニュース・防災アプリ」「Yahoo!防災速報」「radiko」「災害用伝言版(Web171)」などです。

NHKニュース・防災アプリ

NHKニュース・防災アプリは、ニュース・速報や天気予報に加えて災害情報や避難情報も発信しています。また、災害情報や災害時の気象情報は、掲載記事だけなく地図でも確認できます。

Yahoo!防災速報

Yahoo!防災速報は、地震情報や津波予報から豪雨予報・土砂災害・避難情報などまで幅広く提供しているアプリです。現在地以外に国内3地点で設定可能であり、さまざまな防災情報がプッシュ通知により送られてきます。

radiko

radikoは、スマホやパソコンの端末で、オンエア中のラジオ放送や収録された番組を聴けるサービスです。災害時には関連ニュースで情報を集められるうえ、避難生活を送る時、娯楽としてラジオ番組を楽しめることもあります。

災害用伝言版(Web171)

災害用伝言版(Web171)はNTT東日本・西日本が提供しており、災害時の安否確認に使えるネットサービスです。ネット経由でメッセージを登録・閲覧できるシステムであり、家族や知人と安否情報を伝え合う時に役立ちます。

いずれも、誤った内容が伝達されるリスクは低く、正しい災害情報や安否状況を確認できると考えられます。

充電対策

被災時も普段と変わりなくスマホを使うには、充電対策することが重要です。災害でスマホが破損しなくても、停電が起きて充電が切れると、安否確認や情報収集に活用できません。停電時の充電切れに備える場合、モバイルバッテリーを用意しておけば安心でしょう。また、常にスマホを充電しておくと、すぐバッテリーが切れる事態は避けやすくなると考えられます。他に、省電力モードやダークモードは、バッテリー消費を抑えるのに便利です。

なお、充電が問題なくても通信障害が起きた場合、00000JAPAN(ファイブ ゼロ ジャパン)を活用する方法があります。このサービスは、災害時にドコモ・au・ソフトバンクが携帯キャリアに関係なく公衆無線LANを無料開放する仕組みです。これらの方法で日頃から災害対策しておけば、万一の時もスマホを適切に活用できるでしょう。

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