内定式の挨拶や自己紹介で好印象を得る方法とは?

更新日:2023.09.14ビジネス豆知識

内定式は、多くの企業で10月1日に実施されています。内定者にとっては入社前の催しであり、気軽に感じられるかもしれません。たしかに面接試験ほど堅苦しく考える必要はありませんが、失礼に思われないためにマナーを守ることは大切です。また、挨拶で上手に自己紹介すれば、好印象を与えられるでしょう。そこで今回は、内定式の目的やマナーをふまえ、挨拶で印象をよくする方法などについてご紹介します

内定式の目的・流れ・マナー

内定式の目的・流れ・マナー

内定式は、社員と内定者が顔合わせする場です。内定者は、入社前に社員や同期と交流できるうえ、自分を知ってもらう好機にもなります。以下では、内定式の目的・流れ・マナーなどをご紹介します

内定式の目的・流れ

企業が内定式を実施する主な目的は、社員と内定者、また内定者同士の親睦を深めることです。そのうえで、内定者に社会人となる意識を高めてもらうことも目指しています。内定式で参加者が親睦を深められた場合、内定者は入社前の不安や緊張が薄れて出社しやすくなるでしょう。さらに、お互いが各自の人柄を把握できれば、職場で良好な人間関係を築きやすくなると考えられます。

内定式は、1~2時間程度で実施されるケースが一般的です。多くの企業では、式の最初に代表・役員が挨拶します。通常、代表・役員による挨拶の後は、内定証書の授与に続く流れです。内定証書授与が済むと、内定者の挨拶(自己紹介)に移ります。多くの場合、すべての内定者が挨拶を求められます。通例、式の最後は懇親会です。懇親会では内定者の自己紹介が終わっているため、参加者同士は話しやすくなると見込めます。

内定式で心掛けたいマナー

内定式において、内定者は服装・時間・言葉遣いなどに注意が必要です。内定が決まったとはいえ、まだ正式に入社はしていません。しかし、内定に合意すれば雇用関係が成立するため、内定式では節度ある振舞いが求められます。服装も例外ではなく、きちんと身だしなみを整えて参加するのがマナーです。

身だしなみ

衣服は、就活で使用したリクルートスーツが無難といわれています。着用前には、クリーニングに出しておきましょう。また、髪型は必要以上に手を加えず、髪色は黒に戻すのが適切です。

持ち物

忘れ物にも気をつける必要があります。案内状で指定された持ち物は、必ず持参しましょう。指定されていなくても、基本的に黒のボールペンとメモ帳、印鑑は必須です。提出書類はクリアファイルに入れていくと、折れたり汚れたりする事態を防ぎやすくなります。

時間

内定式に出席する際、社会人のマナーとして時間は厳守です。入社前であっても、遅刻は印象がよくないと指摘されています。場合によっては遅刻のイメージが強く残り、勤務を開始してから苦労するかもしれません。

言葉づかい

また、自己紹介の挨拶・社員や他の内定者との会話では、言葉遣いに気をつけたいところです。とくに、先輩社員と話す時は、敬語の使い方を間違えると印象を下げる可能性があります。

内定式後のお礼

内定式に参加した後は、お礼を伝えるのが礼儀です。感謝の気持ちは、当日中に示すと好印象につながります。伝え方はメールなどで問題ありませんが、時間が遅くなるほどお礼の意味は薄れるといわれています。
あくまで内定式は顔合わせが主目的であり、過度に緊張する必要はありません。とはいえ、最低限のマナーは守ることが望ましいと考えられます。

やむを得ず欠席する場合

内定式を欠席した場合、内定拒否と受け取られる可能性があります。入社関係の事務手続きが行われる場合も多く、出席するのが基本です。やむを得ない事情で欠席する時は、メールでなく電話で丁寧に欠席理由を説明しましょう。

内定式の挨拶で印象をよくするには

内定式の挨拶で印象をよくするには

内定式の挨拶で印象をよくするには、時間の使い方や自己紹介の内容に配慮することが大切です。以下では、内定者が挨拶に用いる時間の目安や自己紹介で具体的に話したい内容をご紹介します

自己紹介の目的・対策

内定式の場で内定者が自己紹介する主な目的は、企業の関係者や他の内定者に自分の人柄や思いについて理解を深めてもらうことです。内定者は、入社前に不安や悩みを抱えているケースがあります。その際、職場でお世話になる先輩社員や一緒に働く同期に自分自身を知ってもらえれば、お互いの距離が近づき不安の解消につながると期待できます。

また、自己紹介を通して各々の顔と名前が一致すると、話しやすい雰囲気をつくるのに効果的です。入社前に交流を深めておけば、通常勤務が始まってからも良好な関係を維持しやすくなるでしょう。

パワーポイントでのプレゼン型式時の注意点

自己紹介が苦手に感じられる場合、きちんと準備することが大切です。企業によってはプレゼン方式でパワーポイントを利用するケースもあるため、挨拶の方法に合わせて対策しておくと安心でしょう。パワーポイントを用いたプレゼン形式で自己紹介する場合、表示内容が見やすいかどうかに注意が必要です。

文字のサイズや表示スペースを大きめに設定すると、文章が長く感じられても広い会場では見やすくなります。また、参加者は内定者の話を聞きながら表示画面を目で追うため、画面のレイアウトを工夫する配慮も求められます。

挨拶に用いる時間

内定式の場合、内定者が挨拶に用いる時間については、1~2分を目安に考えておくのが適切です。普段、自己紹介を苦手に感じていると、内定式の挨拶は氏名と出身校だけ伝えて数秒で終わるかもしれません。逆に話したい内容が多ければ、1人で数十分にわたり話す可能性があります。

それに対し、企業は、一定の時間内に内定者の氏名や人柄をいろいろ知りたいと考えています。そのため、内定式の挨拶は、要点をおさえつつ端的に済ませるのが大切なポイントです。短い時間のなかで上手に挨拶すれば、自己紹介の内容は出席者の記憶に残りやすくなると考えられます。

自己紹介の内容とテンプレート

内定式の挨拶で話しておきたい自己紹介の内容は、次の項目が挙げられます。

  • 氏名と出身地・出身校
  • 趣味や在学時の活動
  • 志望動機や入社後のプラン

これらは、内定式の挨拶で定番といわれるテーマです。内定者が社員・同期に顔と名前を覚えてもらうには、フルネームでの名乗りが欠かせません。出身地・出身校や趣味・在学時の活動を話せば、人柄などを知ってもらうのに役立ちます。志望動機は、同様の気持ちを抱く内定者同士で仲間意識を高めるのに効果的です。

また、入社後のプランを示すと、仕事に対する意気込みを代表・役員や社員にアピールできる可能性があります。自己紹介で以上の項目に触れれば、内定式で親睦を深めやすくなり、入社後の活躍に対する企業の期待感も高まるでしょう。以下に、自己紹介で話す内容をテンプレートで具体的に示します。

☐☐出身、〇〇です。
学校では△△を専攻しています。

趣味は、◇◇です。
サークル(部活)は、▽▽に所属しています。
在学時は・・・の活動に力を入れてきました。

御社を志望した理由は、~~です。
未熟ですが、入社後は御社に貢献できるように頑張ります。

どうぞよろしくお願いします。

これらは必要最小限といわれる情報であり、実際の経験などを交えると話を広げるのに役立ちます。また、最初に「初めまして」の挨拶や内定式に招いてもらえた感謝の言葉を添えれば、印象はよくなると考えられます。

話し方のコツ

内定式で挨拶する時は、明るい話し方を心がける姿勢が大切なコツです。一般的に、話し手の表情や声のトーンが明るいと、聞き手も気分が上がりやすくなるといわれています。内定式でも、内定者が笑顔で元気よく話せば、出席者に与える印象はよくなる傾向があります。

人によっては、緊張や恥ずかしさで大きな声を出せなくなるかもしれません。その際は、目線を前に向けると、下を向くより声は前方に届きやすくなります。声が小さくても、笑顔を忘れず前を向いて話せば、好印象を与えられるでしょう。また、緊張すると1点を見つめがちですが、全体を見渡すように目線を動かすと緊張を和らげるのに効果があります。

内定式で使える挨拶の例文

内定式で使える挨拶の例文

内定式で使える挨拶には、多くのパターンが見られます。言い回しや具体的な内容について、とくに決まりはありません。以下では、いくつか実際の挨拶に使える例文をご紹介します

趣味を具体的に話すパターン

内定式の挨拶で趣味を具体的に話すパターンは、親しみやすさをアピールするのに有効です。

以下に例文を示します。

☐☐出身(出身地・学校名など)の〇〇です。
学校では、△△(専攻・部活動・サークルなど)に励んでいます。

趣味は、音楽鑑賞です。とくに好きなジャンルは、ポップスです。◇◇のコンサートがあれば、友人と一緒に足を運んでいます。今年は、年末のイベントにも参加したいと考えています。参加予定の方がいれば、ぜひ声をかけてください。

御社は幅広い楽器の制作・修理を手がけているので、入社を希望しました。将来的には、国内外を問わず、さまざまなジャンルの音楽家に選ばれる楽器を生み出したいと考えています

まだ楽器づくりのスキルは未熟ですが、入社後は少しでも御社に貢献できるように努力する所存です。どうぞ、よろしくお願いします。

趣味に関わるプライベートの過ごし方を話して身近に感じてもらえれば、他の出席者との距離は縮めやすくなると期待できます。

在学時の活動を伝えるパターン

在学時の活動を伝えるパターンは、挨拶の印象を強めるのに効果的です。

具体的には、次の例文が挙げられます。

初めまして、☐☐出身の〇〇です。
本日は素晴らしい内定式を開催していただき、嬉しく思います。

趣味はサッカーで、地元のクラブチームに所属しています。これまで、さまざまな大会に参加するなかで、各地を訪れる機会に恵まれました。大会中は、地域の人々と交流を深められ、楽しかった思い出があります。

御社を志望した理由は、大会で訪れた試合会場を皆さまが試合前に美しく整備されていたためです。入社後は、私も競技場の整備に励み、多くのスポーツ選手に気持ちよくプレーしてほしいと思っています

まだまだ力不足ですが、皆さまと一緒に働けることを楽しみにしておりますので、どうぞよろしくお願いします。

在学時の活動にまつわるエピソードは、一人ひとり違うものです。そのため、個性的な話で印象が強くなる可能性は高いと考えられます。ただし、いきなりスムーズに話すのは難しいため、おおよその内容は事前に準備しておくことをおすすめします。

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