Web面接とは?実施方法やメリットを紹介
更新日:2023.03.01ビジネス豆知識通話アプリの普及もあり、採用活動の効率化や遠方求職者との面接に便利なWeb面接を実施する企業が増えています。ただしメリットばかりに目を向けて事前準備を怠れば、円滑な実施が困難になるため注意が必要です。そこで今回はWeb面接の実施方法や企業が応募者に事前確認したい項目、ならびにメリットや注意点をご紹介します。
目次
Web面接の実施方法
Web面接を実施する際には、事前にネット回線や通信機器、ビデオ通話アプリの準備が必要です。
事前準備
事前に準備するもののうち、ネット回線と通信機器は土台部分になります。実際にWeb面接するには、ビデオ通話アプリも不可欠です。最近はネット環境が整う職場も多く、改めて回線契約する必要はないでしょう。Web面接に向け準備したい機器類は、カメラとマイクです。パソコンに備わっていれば買い足す必要はありませんが、搭載されていない、あるいは機器に不具合がある場合には別途購入します。
必要な機器類を手元にそろえるだけでは不十分です。これらを使ってWeb面接するには、ビデオ通話アプリを用意する必要があります。よく選ばれるアプリは、Skype(スカイプ)です。必要な機器類とアプリを一通りセッティングできたら、準備完了です。
面接の流れ
Web面接の場合も、全体の流れそのものは従来のスタイルと大きく変わりません。質疑応答や必要事項の伝達と確認といった内容も同じ。面接内容や履歴書をもとに採用するかどうか判断します。まずパソコンを面接できる状態にセッティングし、応募者のアクセスを待ちます。事前に用意したアプリに応募者がアクセスしてきたら、Web面接の開始です。お互いに自己紹介を済ませ、質疑応答に移ります。
最初は、なぜ応募したのか志望動機を確認するのが一般的でしょう。続いて応募者の長所と短所、あるいは採用後に取り組みたい仕事や達成したい目標について聞いていきます。応募者の性格や考え方を確認したら、応募者から質問を受け付けます。すべての質疑応答が済めば、面接は終了です。その後は通常通り採用するかどうの検討作業に入り、分かり次第合否の結果を通達します。連絡ルール(採用不可の場合は連絡しないなど)に関しては事前に伝えておくのが原則です。
応募者に事前確認する項目
Web面接する際、あらかじめ応募者に確認する項目は、ネット環境に問題ないか、また通話アプリのアカウントを取得済みかの2点です。
ネット環境は問題ないか
Web面接は自宅にネット回線が配備されていることが大原則です。この点はおそらくクリアされているでしょうが、問題は、Web上でスムーズに面接できるかどうか。この点を考えると、スマホより断然見やすいパソコンが適しています。デバイスはパソコンを使用してもらう様に伝えておくほうがよいかもしれません。
カメラとマイクに関しても、同様の問題が起きるかもしれません。カメラの画質やマイクの音質がよくないと、速やかに面接を進めるのは難しくなると考えられます。できれば、品質に問題がないかチェックを促しましょう。ビデオ通話では、通信速度にも注意が必要です。家庭用Wi-Fiでは、大容量の動画データを処理できず面接が滞りがちになる恐れがあります。途中で通信が途切れたら面接を続けられないので、機器類の点検は重要です。
アカウントを取得済みか
機器類に問題がなくても、応募者が必要なアカウントを取得していないと職場で用意したアプリにアクセスできません。
面接でSkypeを使う場合、アカウント登録の手順は以下の通りです。
1.メールアドレス(電話番号)を設定
2.パスワードを設定
3.送信された確認コードを入力
4.ロボットによる操作でないと証明
5.プロフィール画像を選択
6.マイクの音声入力を確認
7.カメラの画像を確認
新規アカウントの登録は数分で終わりますが、直前に準備すると面接時間の遅れにつながります。余裕をもって登録してもらうには、使用するアプリについて早めに通知しておいたほうが安心です。
Web面接のメリット
企業がWeb面接を導入するメリットとしては、面接会場を確保する必要がなく応募者に移動の負担をかけない点が挙げられます。
面接会場の確保が不要
Web面接の場合、インターネットに接続可能な場所であれば実施できるため面接会場の確保が不要です。これまでは、オフィスの1室や外部施設を使うケースが一般的でした。たいていの企業では常に採用面接を実施しているわけでなく、面接の時期になると会場を用意するところが多く見られます。
オフィスの1室を使う時には、会議や打ち合わせとブッキングしないか確認は怠れません。部屋を確保できても、会場設営には多くの人手がかかり負担は大きいといえます。外部施設を利用するとなれば予約が不可欠であり、利用料金も発生します。Web面接は、これらの手間やコスト負担を軽減できる方法です。とくに会場設営は必要なく、外部施設を利用する費用もかかりません。従業員は通常業務に専念しやすくなり、経費の節約にもつながります。
応募者に移動の負担をかけない
Web面接では、従来の方法と異なり応募者に時間をかけて面接会場まで移動する負担がかかりません。従来通り特定の場所で面接を実施すると、応募者には会場まで足を運んでもらう必要があります。多くの場合、会場への移動には電車やバスを利用することになり、多少の交通費がかかります。応募者の自宅から会場まで遠いと、当日に出発していたら面接時間までに間に合わないかもしれません。
余裕をもって面接に臨むため応募者が前日に現地入りすれば、宿泊費も発生する可能性があり費用負担はさらに大きくなります。他方、Web面接の場合は自宅にいながら面接を受けてもらえます。移動や宿泊の面倒がなくなり、応募者の負担軽減にも役立ちます。
面接時の注意点
Web面接は企業側と応募者ともに多くのメリットをもたらしますが、開始時には機器類のセッティングや室内環境に不備がないか注意が必要です。
機器類のチェック
Web面接の前には、機器類の最終チェックが不可欠です。電波の通信状況、カメラの位置や角度、マイクの音質を点検しておきます。インターネットの電波は、どこでも確実に届く保証はありません。アクセスする場所の電波が弱いと、音声のタイムラグや接続が中断するトラブルを招きます。カメラの位置や角度がよくなければ、画面上で顔が見えづらくなるでしょう。音質が悪く会話が途切れがちになると、面接は滞ります。機器類の事前チェックをきちんと済ませておけば、応募者に迷惑をかけずスムーズに面接を進められます。
室内環境は整備
Web面接は基本的に場所を選びませんが、室内の様子はカメラに映ります。オフィスの印象をよくするには、室内環境の整備が重要です。最近は、パソコンに搭載されるカメラの性能が上がっています。広い範囲を映せるタイプもあり、面接中に備品の散乱したオフィス内まで応募者に見られる可能性があります。面接前に室内をきれいに整理しておけば職場のイメージ向上につながり、応募者にも安心して入社してもらえるでしょう。
これらの注意点に加え、面接にふさわしい緊張感も忘れてはいけません。面接官がいつもと変わらない職場からアクセスすると、特設会場で面接するより気持ちが緩む可能性があります。Web面接は手軽な方法といっても、緊張感をもって実施することが大切です。
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