テレワークをうまく活用するためのルールとは

更新日:2023.03.05ビジネス豆知識

テレワーク

最近は、新型コロナウィルス感染症が広まるなかテレワークを導入する企業が増えています。ただ急激に勤務体制が変わり、きちんと準備が整わないまま在宅勤務を開始するケースも多く見られます。在宅勤務をうまく運用していくには、企業と個人ともに事前にルールを決めておくほうが安心です。そこで今回はテレワークに伴う代表的なトラブルをふまえ、在宅勤務の導入前に企業および個人が決めておきたいルールや注意したいマナーをご紹介します

テレワークに伴うトラブル

急なテレワークの導入に伴い、多くの方が見舞われているトラブルはネットワーク環境や必要な資料・機材類の不備です。自宅での勤務は気が緩みがちになり、勤務時間がルーズになる問題も起きています。

ネットワーク環境の不備

慌ただしく在宅勤務が決まるなか、いざ仕事を始める時に作業を妨げている問題がネットワーク環境の不備です。
テレワークの場合、在宅で作業する際にもネットツールは欠かせません。家にもWi-Fiがあるから安心と思うかもしれませんが、家庭用は職場より通信速度が遅く仕事をスムーズに進められない可能性があります。作業前には、速やかに作業するうえで通信環境に支障がないか確認しておいたほうが無難と考えられます。

必要な資料・機材類の不備

落ち着いて事前準備できなかった場合、自宅に戻ってから必要な資料・機材類が足りないことに気づくケースも発生しています。
パソコンを起動したが作業中のデータが見当たらない、また普段はパソコンを持ち帰らないため充電用のケーブルを職場に忘れたといった事態は珍しくない様子です。資料や機材に不備があれば、再度、職場に足を運ばなければなりません。全国に緊急事態宣言が発令されるなか、そんな面倒は避けたいところです。在宅勤務の準備は、時間に余裕をもって進める必要があるでしょう。

勤務時間がルーズになりがち

自宅が仕事場になる在宅勤務は職場よりリラックスしやすく、勤務時間がルーズになりがちです。
この問題点は、すでに在宅勤務を経験している多くの方から指摘されていました。プライベート空間はテレビや雑誌にとどまらず誘惑にあふれ、なかなか仕事に集中できないといわれています。在宅勤務を始める時には、仕事の生産性を上げるため業務に適した環境を整備することも怠れません。

企業側で決めるべきルール

自宅でも仕事の生産性を維持するうえで、企業側が決めるべきルールは勤務時間の設定や作業環境の整備です。

勤務時間の設定

勤務時間を設定する際、検討したい項目としては主に始業時間、終業時間、休憩時間が挙げられます。
始業時間と終業時間は、勤怠管理に関わる項目です。いきなり自由度を高めると、従業員の勤務時間が一律でなくなり把握が難しくなるといわれています。在宅勤務は出社する必要がないため、時差出勤を導入しなくても差し支えないでしょう。

最初のうちは一斉に勤務を開始したほうが、残業時間の確認や給与計算に手間はかかりません。在宅勤務は時間を気にせずに済むため、人によっては働き過ぎる場合があります。従業員の健康を考えると、休憩時間の設定も大切です。目安としては、作業を60~90分ほど続けたら10分くらい手を止めるのが適当と考えられています。すべての従業員の体調を把握するなら、定期的に連絡を取り合うルールを設けてもよいでしょう。

作業環境の整備

作業環境の整備には多少のお金がかかる可能性があるため、従業員に任せず企業側で考えておきたい項目です。
上述の通り、インターネットの通信速度が遅いと作業効率の低下につながります。家庭用Wi-Fiに問題がある時、会社に備品があれば必要な従業員に支給するのが妥当でしょう。通信費や機器類の修理費も、誰がどこまで負担するか決めておくと費用をめぐるトラブルを避けられます。

在宅勤務が開始されると職場で顔を合わせなくなるので、コミュニケーションの方法を工夫する必要もあります。メールでは確認から返信までに時間を要する場合が多く、リアルタイムで交流するならチャットツールの導入が効果的です。従業員同士で簡単に会話できれば、問題発生時にも相談しやすくなるでしょう。

個人で取り入れたいルール

在宅勤務に臨むにあたり、とくに個人で取り入れたいルールは身だしなみと時間の使い方です。

身だしなみ

身近に多くの誘惑があふれる自宅では、仕事とプライベートのメリハリを明確につけることが望まれます。
朝、職場に行かなくてよいとなれば、衣服を着替えるのは面倒に感じるかもしれません。ただパジャマを着たままでいると、気持ちの切り替えは難しいと指摘されています。仕事を始めても眠気は取れず、なかなか作業に集中できないでしょう。人によっては、近くに布団が敷いてあり思わず2度寝してしまったとの声も聞かれます。

しっかり仕事に意識を向けるには、起床したら身だしなみを整えるのが効果的です。スーツやネクタイを用意する必要はありませんが、いつも通り洗面時に髪やヒゲの手入れを済ませ業務に適した衣類を着ましょう。仕事用に身なりを変えれば徐々に眠気は遠ざかり、2度寝の防止にもつながります。

時間の使い方

自宅で勤務する時には、気の緩みだけでなく働き過ぎにも注意しなければいけません。いずれも、時間の使い方には十分に気をつける必要があります。
気持ちが緩みがちの場合、通常通りのタイムスケージュールで行動すると自分でルールを決めれば仕事をスムーズに進められるといわれています。通勤電車に乗らないとしても起床時間は変えず、職場と同じ時間に業務を開始するといった具合です。起床してから始業まで時間に余裕があっても、いろいろな家事に着手しないほうが気は散らないでしょう。

働き過ぎる恐れがある場合、とくに注意したいのは終業時間です。あらかじめルールとして普段の退社時間になったら仕事を終えると決めておけば、作業が中途であってもサービス残業を避けやすくなります。長々と働いていると疲労がたまるので、休憩やお昼も忘れずに取って下さい。

こんな行動はマナー違反

みんなが在宅勤務していると、職場と異なりお互いの様子が目に入りません。そんな場合でも、配慮に欠けた行動はマナー違反です。

連絡時間に要注意

在宅勤務の際、自分のペースで働いていると時間の感覚は鈍る傾向にあります。仕事とプライベートを区別しにくくなり、通常では考えられない非常識な時間帯に連絡を入れるケースも知られています。業務時間がフレックス制であれば、自分と同じタイミングで他の方が勤務しているとは限りません。急ぎの案件だからと連絡しても、相手がすでに終業しているかもしれません。職場に比べると自宅は就業時間に対する意識が薄れるので、連絡する時には迷惑をかけないか注意しましょう。

仕事を頼み過ぎない

多忙のため周りに仕事を頼む場合、在宅勤務では作業量を把握できなくなるケースが見られます。
どれくらい頼んだか分からないと、いつの間にか大量に任せている場合があります。あまり不用意にお願いすると、残業しなければ終わらないほどの作業量になり、プライベートの時間を奪ってしまうかもしれません。仕事を頼み過ぎないよう配慮しましょう。

在宅勤務でお互いに顔が見えなくても、思いやりの気持ちを忘れないように気をつけるのが大切です。信頼関係を維持しながら円滑に仕事を進めていきましょう。

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