ビジネスシーンでマスク着用は失礼?マナー違反?

2019.10.24ビジネス豆知識
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2019年2月、青森県むつ市が市役所窓口で対応する職員のマスク着用を原則禁止したことがニュースで報じられました。すると、瞬く間にネット上で拡散、批判の声が相次ぐ事態に。ビジネスシーンでのマスクの着用については、これまでさまざまなところで議論されてきました。ビジネスマナーの観点から、マスク着用はマナー違反にあたるのでしょうか?今回は、話題となったむつ市がマスク着用を禁止した理由や、それに対する世間の声を確認しながら、職場でのマスク着用の是非を考えてみましょう。

マスクをする男性

 

マスクを着けるのはマナー違反?

毎年訪れる風邪やインフルエンザ、花粉のシーズンには、マスクを着用する人が急増します。一昔前は、体調が悪い人が周囲にうつしてしまうのを避けるためにマスクを着用するというのが一般的でした。今ではその様なケース以外でも、花粉やウイルスなどを体内に取り込んでしまうのを防ぐためだったり、何らかの理由で顔を隠すためだったり、マスクの使用法も多様化が見られます。

公共の場でマスクをせずに咳やくしゃみをされると、風邪をうつされるのではないかと不快に感じる方は少なくありません。自分の身は自分で守るという意味で、健康管理のひとつとしてマスクを着用したいという気持ちも理解できます。しかし、ビジネスシーンにおいてはマスクの着用が問題視されることも多く、マスク着用のまま会議や商談に応じることはマナー違反ともいわれています。

体調管理も仕事のうちとはいえ、どんなに気を付けていても風邪を引いてしまうことがあります。また、インフルエンザや熱をともなうひどい風邪の場合ならまだしも、咳が出る程度の軽い風邪ではなかなか休みづらいこともあるでしょう。休めないのならば、せめてマスク着用をして出勤し、周囲への拡散を防がなければ、後から非難されるかもしれません。マスクの着用は最低限できる拡散防止策であり、ビジネスマナーともいえるのではないでしょうか。

 

むつ市がマスク着用を禁止した理由、それに対する世間の反応は?

記事によると、むつ市は「不快な印象を与えない」窓口対応を目指し、特段の事情がない限りは対応時のマスク着用を禁止しているといいます。マスク着用を必要とする様な体調不良の職員に関しては、「窓口対応をさせない」「自宅で休ませる」ことを徹底していたとのことです。しかし、世間からは「体調不良の職員を休ませるのはいいが、その理由がマスクを着けずに対応できないからというのはおかしい」「体調不良にさせないためにマスクを着用させるべき」などの批判の声が相次ぎました。

「不快な印象を与えない」窓口対応は、窓口サービス日本一を目指す改革の一環として考えられたもの。ノーマスクは2018年12月からスタートしたといいます。マスク着用を禁じた理由としては、窓口対応職員がマスクをしていると、「表情が見えづらいため市民に不快な印象を与えかねない」「会話が聞き取りづらいため説明内容が十分に伝わらない恐れがある」などが挙げられています。これに対しては、「マスク着用のどこが不快なのかが分からない」「マスクを着けずに咳でもされたほうが不快」など、真っ向から否定する意見が目立ちました。また、「風邪やインフルエンザの流行期にはじめるのはあまりにも酷」など、職員の身を案じる声も多く寄せられています。

むつ市の担当課長によると、「本人確認のために市民にもマスクを外してもらうこともあるのに、こちらがマスクを着用しているというのはいかがなものか」という考えがあったそうです。今回の決定は、マナー講師とも相談したうえで決定したといいます。窓口を訪れた市民からは好評だといいますが、ネット上では大半が「誰に好評?」「一部のクレーマーからは好評、の誤りでは?」などの反対意見ばかりでした。

ただし、むつ市も一律にマスク着用を禁止しているわけではありません。アレルギーの方や、家庭に抵抗力の弱い子どもがいる方などは例外として着用を認めているとのことです。

 

接客時にマスクを着用する際は、着用理由の説明が大事

マスクは犯罪者などが顔を隠すために使用することも多いため、相手の顔が隠れていることに不信感や不快感を持つ方もいるようです。むつ市は、その様な接客時のマスク着用をマナー違反とする側の見解を取り入れたといえますが、多くの人と接するからこそマスク着用がマナーとする見解もあります。

たとえば、インフルエンザの流行期などは市民も感染を気にすることでしょう。そんな方からしてみれば、マスクを着用せずに接客されるほうが不快に感じてしまいます。また、アレルギー症状がひどい方などにとってマスクは、けがをした人の包帯や眼帯と同じ様なもの。それを外せというのはいかがなものかという見方もあります。しかしTPO上、マスクの着用がふさわしいとは言い切れない場面があるのも事実です。

この様に、現状ではふたつの見解が真っ二つに割れており、一概にどちらがマナー違反であるとも言い切れない状態です。そのため、もし接客時のマスク着用を禁止している職場で、どうしてもマスクを着用しなければいけない理由がある方は、職場を変えたり担当部署を変えてもらったりすることも検討したほうがよいかもしれません。マスク着用が認められている職場では、面倒であっても周囲にできるだけマスク着用の理由を説明し、「マスクのままで失礼します」などと一言添えるとよいでしょう。

 

社内社外別の注意点

社内でのマスク着用は、自社ルールに従うのが第一です。内勤の場合、マスク着用は問題ない様に思われますが、念のためルールは確認しておきましょう。ルールで認められているとしても、相手がマスク着用に対してどんな見解を持っているかは分かりません。あいさつ時に着用理由を伝えるなどの気配りができれば、お互いが気持ちよく仕事に臨めるでしょう。

社内のマスク着用に関するルールが、社外にも通用するとは限りません。やはりマスクには体調不良のイメージもあるため、社外の人がマスク着用で来られると不快に感じるという意見も散見されます。花粉症や風邪を引いているわけではなく、予防のために着けている場合は、他社訪問時にはマスクを外したほうが無難でしょう。

風邪やアレルギーなど健康上の理由で着用を余儀なくされている場合は、あいさつのタイミングでその旨をしっかり伝え、了承を得たうえで着用すれば誤解なく済みます。ただ、初めて会う方の場合は、顔が確認できない人との商談に抵抗を覚えられる可能性もあり、最初のあいさつや名刺交換だけでもマスクの着用はなしで済ませましょう。その後、きちんと事情を説明してマスクを着用すれば、相手も納得して商談を進めてくれるのではないでしょうか。

 

日本は、年々増え続ける花粉や中国大陸から飛散するPM2.5問題など、マスク着用を余儀なくされる機会の多い国といえます。環境の変化によって国民の体調も影響を受けますし、その度合いや事情は人それぞれです。マスク着用のマナーに対しても、相手の立場を考える姿勢が大切といえるでしょう。マスク着用を不快に感じてしまう方は、相手の立場を理解し許容する心を持ってみて下さい。マスクをする・しないに対して、マナーという言葉に縛られず、話し合いを通してお互いの見解を理解し、許容し合うことが大切といえるかもしれません。

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