会社・法人・NPOの違い

2019.06.27 更新日:2021.09.21ビジネス豆知識

会社や法人、NPOなど、組織の名称にはさまざまなものがあります。種類が多いため、具体的な違いが分からないという方も多いのではないでしょうか。こちらでは、組織の種類やそれぞれの特徴についてご紹介します

株式会社社員

会社と法人の違いは?

「法人」とは、利益や公益を目的に形成された、法で主体性を認められた組織のことです。私法人と公法人に分けられ、私法人のなかはさらに営利目的と非営利目的に分かれています。法人の特徴は、法律では人として扱われることです。たとえば、誰かがある法人から買った商品が不良品だった場合、担当者や社長といった個人ではなく、法人を訴えることができます。ほかにも法人は物の売買をしたり、不動産を所有したりといったことが可能です。

一方、会社とは法人のうち営利目的の組織を指します。会社の種類は「株式会社」「合名会社」「合資会社」「合同会社」の4つに分けられ、株式会社以外は持分会社と呼ばれます。
持分会社とは、株主ではなく社員が出資をしている会社です。株式会社の場合、多くの株式を持っている株主の発言力が強くなりますが、持分会社は従業員自身が出資者であるため、経営方針や人事を自由に決められます。

持分会社の社員には出資額以上に負債を追う必要がない「有限責任社員」と、すべての負債を追う必要がある「無限責任社員」があります。有限責任社員のみで構成される会社が「合同会社」、有限責任社員と無限責任社員の両方がいる会社が「合資会社」、無限責任社員のみで構成される会社が「合名会社」です。
株式会社・合資会社・合名会社・合同会社といった会社は、すべて法人に含まれます。法人のなかで営利目的の組織を指す場合は、会社という言葉を使うのが基本です。

よく聞くNPOとは?

法人や会社のほかにも、よく耳にするのが「NPO」です。どの様な違いがあるのでしょうか?
NPOも会社と同様に法人のなかに含まれます。会社の場合は利益の追求が優先されますが、利益よりも社会的使命を優先するのがNPOです。NPOは、主に以下の様な分野で活動しています。

  • 社会教育の推進
  • 学術・文化・芸術・スポーツの振興
  • まちづくりの推進
  • 災害救援活動
  • 地域安全活動
  • 環境保全活動
  • 国際協力活動
  • 子どもの健全育成
  • 男女共同参画社会の推進
  • 情報化社会の発展
  • 科学技術の振興
  • 職業能力の開発や雇用機会の拡充

NPOは非営利団体ですが、利益を出していけないわけではありません。スタッフへの給料や事業に使う資金を確保するために、一定の利益を出す必要があります。ただし、株式会社とは異なりスタッフや会員で利益を分配することはできず、剰余金は事業を通して社会的な活動に使う必要があります。(給料や電気代等は経費に含まれるため、利益の分配にはなりません。)

NPOが存在することで、営利企業が行わない採算が取りにくい活動をカバーできます。社会をより良くするために活動している組織といえるでしょう。

社団法人・財団法人・独立行政法人の違いは?

法人には「社団法人」や「財団法人」、「独立行政法人」といった形態があります。これらにはどの様な違いがあるのでしょうか?
社団法人とは、共通の目的を持って活動する非営利団体のことです。企業と異なり、剰余金を活動の用途以外に使用できません。NPOと似ていますが、公益性のある事業でなくても活動できる点が異なっています。社団法人は、株式会社の株主にあたる社員ふたり以上で設立可能で、役員としてひとり以上の理事を置きます。最高意思決定機関となるのは、社員総会です。

一方、財団法人とは、企業や個人の財産を運用・活用するための組織です。設立するには、300万円以上の資産を用意し、3人以上の理事とひとり以上の監事を置かなければなりません。最高意思決定機関となるのは評議員会です。財団法人には、美術館の運営や研究費助成を目的とした団体があります。財団法人も非営利法人であるため利益の分配はできません。

財団法人は、内閣総理大臣や都道府県知事によって「公益認定」を受けられる場合があります。公益認定とは、税制面で優遇を受けたり、社会的信用が上がったりするものです。公益認定を受けるためには、公益性を重視した活動をする必要がありますが、メリットはとても大きくなります。

独立行政法人とは、国が直接行っていた事業のなかで、民間に委ねると実施されないおそれのある事業を独立して行うものです。また、ある程度国の関与が必要な事業を、独立した形で行う場合も含まれます。独立して運営してはいますが、各府省によって運営状態がチェックされたり、状況によっては交付金が支給したりと、国からの関与もあります。一般の民間企業と異なり、完全な独立運営ではありません。

独立行政法人には、国立大学や国立公文書館、国民生活センターといったものがあります。独立行政法人があることで、民間企業が行えない利益が出にくいけれど公益性の高い事業が維持されています。

公法人と私法人の違いとは?

法人は、公法人と私法人に分けられます。国や地方公共団体の公務員が勤務する公の団体は「公法人」です。また、公務員が勤務する組織以外にも、国立病院や健康保険組合、日本赤十字社といった団体が含まれます。以前は郵政公社や日本電電公社、日本道路といった公団も公法人に入っていました。独立行政法人は公法人のひとつです。
一方、「私法人」は公でない法人です。民間法人とも呼ばれ、国家や公共団体からの関与を受けません。営利法人である株式会社や合資会社も、非営利法人であるNPO法人や学校法人も、どちらも私法人に含まれます。2007年に実施された郵政民営化は、公的法人だった郵政公社を私法人の日本郵便株式会社に変える政策でした。
公法人は国にとって欠かせない活動を行う公の法人、私法人は国家の関与を受けない民間の法人と解釈して下さい。

有限会社はもう設立できない?

株式会社や合同会社以外にも「有限会社」という名前を聞くケースもあります。有限会社とは、設立時の資本金が300万円以内で社員数が50名以下、決算の公告義務がない会社の形態です。
株式会社に比べて必要な資本金が少なく、社員数も少ないことから、大きくする予定のない中小企業に適していました。しかし、2006年の法改正によって、現在は新しく設立することができなくなっています。現在残っている有限会社は、法改正以前に設立されたものです。ただし、現在は手続きをすれば有限会社から株式会社に変更できるため、実質は株式会社と同様に見なされます。

以前は株式会社を設立するには資本金が1,000万円以上必要であったため、有限会社を選ぶ方もいらっしゃいました。しかし、現在は資本金1円からでも株式会社を設立できる様になっています。有限会社は設立できなくなりましたが、事業を開始するためのハードルは以前よりも下がりました。

法人と個人事業

最後は、法人と個人事業の違いについて。個人事業主のメリットは、開業日を自由に選べ、登記も必要なく、開業届を提出するだけではじめられることです。法人の場合は登記が必要で、定款や印紙代がかかります。
また、個人事業主の場合は会計や税務の自由度が高く、決算期を自由に決められます。できるだけ簡単に事業をはじめたい方には、個人事業がおすすめです。

しかし、信用度は法人のほうが大きく上回ります。信頼性が高ければ取引先が増え売上が伸びやすくなりますが、信頼性の低い企業は大きな企業と取引するのが難しくなります。また、融資を受ける際も、法人のほうが有利です。事業を大きくしたい場合は、法人を選ぶことをおすすめします。

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