ラポールテクニックの一種、ペーシングとは?

更新日:2024.03.15電話代行

人とのつながり

ペーシングは、会話のペースを話し手に合わせることで、親近感や安心感を与える効果が期待できるスキルです。お互いを尊重し合い、安心して言いたいことが言える信頼関係のことを、フランス語で「ラポール」といいます。ラポール(信頼関係)の構築をするうえで、ペーシングは非常に有効なスキルとなるでしょう。ペーシングにはいくつか基礎テクニックがあります。電話対応で高い効果が見込めるのは、声の調子やテンポを合わせる「マッチング」というテクニックです。そこで今回は、ペーシングの目的やメリットに加え、電話対応に役立つマッチングの効果などをご紹介します。

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ペーシングとは

ペーシングとは、話し相手のペースに合わせながら会話を進めるコミュニケーションスキルです。まずは、ペーシングを行う目的や方法、メリットなどをご紹介します。

ペーシングの目的

会話でペーシングを活用する主な目的は、話し相手と信頼関係を築くことです。聞き手が話し手のペースに合わせて会話をすると、相手に安心感や親近感を持ってもらえると考えられます。相手にとって話しやすい雰囲気になれば、スムーズなラポールの構築につながるでしょう。

ペーシングはこのような効果が期待できるため、もともとは心理学の分野でカウンセリングの手法として用いられていました。最近はビジネスシーンでもコミュニケーションの重要性が高まっている関係で、ペーシングが注目されています。実際にペーシングを活用する時は、単に実践方法を理解するだけでなく、目的を明確にしたほうが効果は高まるでしょう。

とくに重視されるポイント

ペーシングを実践する際、とくに重視されているポイントは、話し方・相手の状態・呼吸の3つです。話し方にペーシングする時は、会話のスピードやリズム、声の調子や大小、また音程などを合わせます。相手の状態にペーシングする時は、感情の起伏に注意しましょう。

呼吸に関しては、相手の肩や胸部の動きを見ながら同じリズムを心がけることが大切です。これらのポイントをまとめると、相手のしぐさや声を真似るスキルと言い換えられるでしょう。適切なペーシングを行うことにより、聞き手と話し手との間に一体感が生まれます。相手が心を開いてくれれば、よりお互いの信頼関係が築きやすくなるでしょう。

ペーシングがもたらすメリット

ペーシングがもたらす大きなメリットは、信頼関係の構築によるコミュニケーションの円滑化やビジネスチャンスの拡大です。多くの職場では、人間関係に関する問題が大きな悩みの種になっているといわれています。ペーシングを導入することにより、職場内の人間関係が良好になる効果が期待できます。従業員同士の意思疎通が円滑になれば、さらなる業績アップも見込めるでしょう。

ペーシングは、お客様や取引先からの信頼獲得にも有効です。仕事上の会話に限らず「いつでも話しやすい雰囲気がある」と安心してもらえた場合、新たな注文や契約を得られる可能性は増すと考えられます。
従業員にとって快適な職場づくりや会社の信頼性向上を目指すなら、ペーシングは注目に値するスキルといえるでしょう。

ペーシングの基本的なテクニック

ペーシングを実践するにあたり基本となるテクニックは、バックトラッキング、ミラーリング、マッチングの3つです。

バックトラッキング

バックトラッキングは、話し手の言葉を繰り返すテクニックです。相手に同じ言葉を返すため、「オウム返し」とも呼ばれます。バックトラッキングの目的は、きちんと話を聞いて理解しているということを、相手に示すことです。有効に機能した場合、話し手に「自分の話が受け入れられた」「きちんと理解された」などの感覚を抱いてもらえると考えられます。

しかし、単なる言葉の繰り返しだけでは不信に思われるかもしれません。そのリスクを避けるためには、相手がどんな気持ちで話しているのか、感情的な部分をしっかり理解することが大切です。バックトラッキングを行う際は、話し手の心情理解に努めることで、より効果が高まります。

ミラーリング

ミラーリングは、話し手の表情から姿勢、身ぶりまで全体的に合わせるテクニックです。
ミラーリングを行う目的は、お互いの共通点を感じてもらうことです。相手の警戒心が和らぎ、距離が縮ま効果が期待できます。

ミラーリングで気をつけたいのは、まったく同じタイミングで動くと不快に思われる可能性があるところです。何気ない瞬きを真似したり、動きのテンポや動作そのものを少しだけ変えたりして工夫しましょう。
無理に合わせるのではなく、自然な流れでミラーリングすることが大切なポイントです。

マッチング

マッチングは、声を合わせるテクニックです。会話を聞きながら、声の調子、話すテンポ、声の大きさや音程の高低に意識を傾けます。相手がゆっくりと話している場合、こちらが早口になると不快に思われる傾向が見られます。反対に、テンポを合わせると、印象をよくするのに効果的です。

マッチングでは、呼吸のペースを合わせることも重要なポイントです。首元、肩や胸部の動きを見ながら呼吸する速さを合わせると、相手に気持ちが伝わりやすくなると考えられています。声の調子や呼吸のタイミングを合わせるよう心がけると、相手との距離が縮まりやすくなるため、トラブル防止にもつながると期待できます。

ペーシングにおいて、話し手のしぐさや声に関わる情報は重要です。基本となる3つのテクニックを実践する際は、いつも通りに話すのではなく、相手の細かい動きや呼吸に目を向けるようにしましょう。

電話対応にペーシングを応用するには

職場での電話対応でペーシングを応用する場合、とくに効果が期待できるテクニックはマッチングです。

ビジネス電話で有効なマッチング

マッチングは、ペーシングのなかでもビジネス電話に活用しやすいテクニックです。ビジネスシーンに限らず、電話ではお互いの顔が見えません。会話のペースを話し手に合わせるとしたら、言葉と声が頼りです。電話口では相手のしぐさを確認できないため、ミラーリングは向いていません。

バックトラッキングは、言葉を繰り返す行為にとどまります。さらに声の情報を活かすなら、マッチングが適したテクニックといえるでしょう。話し手の言葉を注意深く聞けば、声の調子や会話のテンポを合わせられます。職場の電話対応でマッチングを上手に実践できれば、お客様や取引先とのラポールの構築に大きな効果を発揮するでしょう。

マッチングが役立つ場面

さまざまなビジネス電話のなかで、とりわけマッチングが役立つと考えられる場面は、クレーム対応をする時です。多くの場合、クレームの電話では、話し手が感情的になっています。こちらが冷静に対処していても、なかなか落ち着いて話せるタイミングを得られません。

そんな時は、声の情報から話し手のペースを読み取り、マッチングを応用しましょう。会話のテンポを合わせ、適切なタイミングで相づちを打つと、相手の気持ちを和らげるのに効果的です。マッチングによりラポールが築かれた場合、問題が早期解決する可能性は広がると考えられます。

職場での実践が難しければ

職場でマッチングをはじめとするペーシングの実践が難しい時は、電話代行の活用がおすすめです。
電話代行のオペレーターは、常に親切丁寧な応対を心がけています。相手の話をしっかり聞き、理解することで、お客様や取引先とのラポールの構築を目指しているのです。

電話代行サービス株式会社のオペレーターは、ペーシングのスキルを活用しながら相手の話にしっかり耳を傾け、相手の心情理解に努めています。職場の電話対応で、顧客や取引先とのラポール構築にペーシングを活用するなら、ぜひ一度、弊社サービスの導入をご検討ください。

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