クラウド型コールセンターとは?
更新日:2022.05.06コールセンター昨今、多くの企業が導入しているクラウド型のコールセンター・サービス。インターネット環境が整っていれば使えるため、サービスの導入例は増加傾向にあります。コールセンターの設置を検討している会社は、どのような利益がもたらされるか気になっていることでしょう。そこで今回は、クラウド型コールセンターの特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
コールセンターにもクラウドの波が到来
クラウド型コールセンターとは?
「クラウド型のコールセンター」とは、これまでコールセンターが提供してきた各種のサービスをコンピューター内のプログラムとして構築したシステムのことです。このシステムの導入により、コールセンターが持っている一通りの機能を手に入れことができる様になりました。
最近のコールセンターでは、電話を受信すると自動音声案内により適切な担当窓口に誘導するのが一般的です。回線が混雑している時には、その旨も通知します。オペレーターが応対を始めると、受け答えなどに問題がないかチェックするため通話内容を記録します。電話を切った後は、お客さまとの会話の概要をパソコンに入力することも欠かせません。クラウド型のシステムは、これらの作業を処理するプログラムがひとつのソフトに集約されているのです。
クラウド型のため、必要なソフトはネット上に公開されています。サービスを提供しているサイトにアクセスすれば、システムを導入する手続きが進められます。インターネットに接続できる環境があれば、企業はコールセンターとしての機能を社内に設定できるわけです。
クラウド型ならではの強みとは?
クラウド型のサービスはネットを介して提供されるため、システムを導入する際、さまざまなコストや手間が省かれ、運用開始までの時間も最小限で済みます。
従来、コールセンターでは、個々の電話機をひとつの通信回線網に組み込むため「PBX」と呼ばれる電話交換機と内線化の工事が不可欠でした。クラウド型のシステムには電話端末の交換機能が含まれているため、機器の設置費用やメンテナンスが不要になったのです。導入手続きもパソコン上で済まされるので業者と契約書を交わす必要はなく、必要事項の入力などが完了すると、速やかにサービスの提供を受けられます。
インターネットにつながればシステムを利用できるので、パソコンやスマートフォンなど固定電話以外の通信端末も内線化が可能です。担当者が外出中、あるいは海外の拠点に電話をかける場合、回線を切り替えず内線のまま連絡を入れられるため、外線電話もしくは国際電話の利用料金が発生しません。パソコンを通して会話している時は、音声データをテキスト化する機能により通話内容をメール文に変換して送信できます。用件をメモに残してから受話器を置き、パソコンを立ち上げメモを見ながら改めてメールを作成する面倒もないのです。
多くの機能がひとつのソフトにまとめられて、ネットを経由すれば利用できるシステム。経費節減や作業の効率化が見込めます。
デメリットはある?
クラウド型のコールセンターについては、セキュリティ面の不安を指摘する声が少なくありません。
通常、コールセンターでは各種の顧客情報を扱います。お客さまの名前はもちろん、通信手段が多様化する中では連絡先として電話番号だけでなく、メールアドレスなどの個人情報を預かります。個々のニーズを的確に把握するため、年齢や住所、商品の購入状況やイベントへの参加率など過去の履歴情報の収集も欠かせません。クラウド型では、これらのデータがサービスを提供する側に保存されることになるのです。
基本的にシステム管理は提供者が担当するため、導入した企業によるカスタマイズが難しいことも問題視されています。
まだ柔軟性に乏しく、導入する側にとって必要ないサービスが含まれていても、簡単には削除できません。業務の進展にともないニーズが変化しても、クライアントの都合によってサービス内容を選べないのです。同時に、トラブルが発生した時には、システムの復旧作業などを提供者に任せなければなりません。
インターネットによるサービスのため通信障害に弱いという性質も含め、現時点においてクラウド型の抱える問題は決して少なくないといえるでしょう。
企業がクラウド型コールセンターを選ぶ理由
企業がクラウド型コールセンターを選ぶ理由としては、「初期費用が安い」「従来の方法より容易に始められる」「機器類の維持・管理費が発生しない」「インターネットさえ使えれば場所を選ばない」などの回答が示されています。
これらの内容から、どの企業にとってもコールセンターの立ち上げは予算的に簡単ではないと分かります。顧客対応において問い合わせ窓口がどれほど重要であるか理解していても、お金の問題は避けて通れないというわけです。
使い勝手の良さを評価する意見からは、インターネットの利便性が伝わってきます。ネット環境の整備により、今まで面倒に思っていた手間を避けられる様になったと実感している証しでしょう。
電話交換機に場所を取られず、固定電話からも解放されるクラウド型コールセンター。デメリットもあるものの、便利に活用できるシステムとして多くの企業から歓迎されている様です。
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