自転車通勤者の携行アイテム、マナーについて

更新日:2023.04.07スタッフブログ

自転車標識

健康増進や交通費の節約などから、自転車通勤を始めた方も多いのではないでしょうか。近年、自転車における交通規則が厳しくなり、自動車同様の罰則を科せられるケースも増えています。今回は、自転車移動における交通マナーのおさらいに加え、通勤を快適にする便利グッズもいくつかご紹介します

自転車移動における交通マナー

201712月、いわゆる“自転車スマホ”で当時20歳だった神奈川県の女子大生がお年寄りと衝突し、死亡事故に発展しました。重過失致死罪に問われる結果となり、自動車事故と同低度の判決が下されたのは、記憶に新しいところです。

自転車通勤において大切なのは、交通マナー・ルールを守らないと「重大な事故に発展する恐れがある」ということです。手軽な交通手段だけに、小学校や中学校で学んだ交通マナーなどを疎かにしている方が散見されます。改めて、自転車移動の交通マナー・ルールをおさらいしていきましょう。

1.車道の左側を走る

自転車は原則、車道の左側を走ります。なぜなら自転車は、道路交通法において“車両”に指定されているからです。車道と歩道が明確に区別されている道路では、一部例外を除いて車道を走りましょう。

ただし、下記条件を満たすシーンであれば、歩道を走行することも可能です。

□道路標識などで自転車走行が認められた歩道 □運転者が13歳未満の子どもあるいは70歳以上の高齢者 □身体が不自由な方 □混雑状況によりやむを得ない場合

自転車走行可能か判断する場合、まずは道路標識および道路標示を確認します。特に注目したいのが、車道側の地面に記載された自転車マークです。これは「自転車道」であるため、自転車はこの道を走るのが原則となります。

なお、道路工事などで自転車道を走行できない場合は、この限りではありません。車道の交通量が著しく多かったり、自動車との接触事故の危険があったりする場合も、歩道走行が認められています。なお、上記に違反すると、3万円以下の罰金および科料が科せられます。

2.歩道を走るなら歩行者優先

歩道においては、歩行者優先かつ「車道寄りを徐行」するのが原則です。つまり歩道内の右側を走行するのが基本となります。走行時のマナーにおいても、いくつか注意点があります。

□歩道走行時はすぐに止まれるスピードで □歩行者が多い時は一時停止を心がける □ベルを鳴らして歩行者に道を空けさせるのはNG □スピードを落とさずに歩行者を追い抜くのはNG

歩道を歩いている最中、自転車にチリンチリンとベルを鳴らされた経験はありませんか?実はこの行為そのものが、マナー的に不適切とされています。なぜなら、歩道は歩行者優先の道路だからです。また徐行せず、スピードを出したまま歩行者を追い抜くのも危険です。すぐに止まれるスピードで走行するよう心がけましょう。これらに違反した場合、2万円以下の罰金または科料が科せられます。

3.夜間のライト点灯

帰宅時は夜間走行となり、ライトの点灯は必須です。前方を照らすヘッドライドおよび尾灯(リアライト)は必ず装着しましょう。特に忘れがちなのが尾灯です。標準装備されているものではないため、別途購入する必要があります。

加えて、自転車を目立たせるための反射材も用意するべきです。夜間走行においては、自動車やバイクに自身の存在をアピールしましょう。基本中の基本に思えますが、ライトを点灯させずに走行自転車は決して少なくありません。違反した場合、5万円以下の罰金が科せられます。

4.飲酒運転は禁止

自動車ドライバーによる飲酒運転が社会問題化していますが、自転車においても法律で禁止されています。酒気帯び運転はもちろん、アルコールを窃取した人に自転車を貸し出す行為も禁止です。違反すると5年以下の懲役、および100万円以下の罰金という厳しい罰則が設けられています。

5.傘差し運転は禁止

雨天時に“傘差し運転”をする方が多く見られます。“傘差し運転”は、走行中にバランスを崩す原因になりかねません。また傘によって前方の視界が遮られるほか、前方不確認になる恐れもあり、非常に危険です。もし雨天時に走行する場合、雨合羽やポンチョを着用してください。

6.スマートフォンを操作する“ながら運転”は禁止

自転車において、近年問題視されているのが“ながら運転”です。これはスマートフォンや音楽プレイヤー、ドリンクを持ちながら走行する行為を指します。先述した神奈川県の女子大生による死亡事故も、自転車走行中の“ながら運転”が招いた結果です。同時にイヤホンやヘッドフォンなどで、音楽を聴きながら走行するのもやめましょう。注意散漫となり、重大な事故を引き起こす恐れがあります。

自転車通勤をサポートする便利グッズ

自転車通勤の際に用意しておきたい、各種便利グッズをご紹介します。これらを別途用意するだけで、毎日の通勤が安全かつ快適になるでしょう。

ヘルメット

万が一の事故の備え、ヘルメットは必ず用意しましょう。2019年に「警視庁」が公表したWEBページによると、自転車走行中に亡くなられた人のうち、6割が頭部に致命傷を負っています。また死亡事故による致死率は、ヘルメット未着用だと2.5倍(着用時比)になることも分かりました。

自転車走行において、ヘルメットの着用は義務づけられていません。しかし、命を守るために欠かせないセーフティーアイテムであるのも事実です。最近は自転車運転者のヘルメット着用を努力義務規定にする自治体も増えており、その重要性が見直されています。

自転車用リュックサック

自転車走行において、ショルダーバッグなどを持ち歩くのは推奨できません。籠から落ちて車輪に巻き込まれたり、歩行者にぶつかったりする可能性があります。身体に密着する自転車用リュックサックを用意しましょう。中には反射材やライトホルダーが標準装備のもの、防水仕様のものもあります。たくさんの荷物が入る大容量タイプもありますので、デザインや機能性を比較して選ぶと良いでしょう。

キャリア(荷台)

いわゆる“ママチャリ”に標準装備されている荷台です。スポーツタイプの自転車には装備されていませんが、別途キャリアのみ購入し、取り付けることができます。荷物の量が多い場合など、キャリアがあるだけで走行時の快適性が向上するでしょう。

泥よけ

ロードバイクをはじめ、泥よけを標準装備していない自転車も少なくありません。雨天時の泥はねは、スーツやリュックサックを汚す原因となります。別途泥よけを購入し、愛車に取り付けておきましょう。

ワイヤー錠

自転車の盗難対策も忘れてはなりません。少なくとも、ダイヤルロック式のワイヤー錠は2本以上用意しましょう。盗難対策において重要となるのは、以下の通りです。

□ワイヤー錠は2箇所に装着する(前輪と後輪など) □ワイヤー錠は自転車の高い位置に装着する □丈夫な柱に自転車を固定する(地球リック) □チェーンロックなど別タイプの鍵も併用する

ワイヤー錠1本だけでは、盗難対策としては心許ないでしょう。最低でも2本は用意し、可能ならU字ロックやチェーンロックなど別タイプの鍵も用意してください。また駐輪場にある柱などに自転車を固定するのも有効です。いわゆる“地球ロック”と呼ばれる盗難対策であり、自転車を盗られる可能性が低くなるでしょう。

なお、“地球ロック”に似た防犯対策として、友人や知り合いの自転車とチェーンで固定する方法もあります。相手の許可を得てから実践してみましょう。

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