お客様の心理状況で電話オペレーションを考える
更新日:2022.05.09スタッフブログ商品受注の電話窓口や各種サポートセンター、受付センターなどには、さまざまな内容の電話がかかってきます。電話を受け取るオペレーターには適切なオペレーションが求められるわけですが、どんな電話であっても、お客様の心情理解は欠かせません。電話秘書やコールセンターのスタッフたちは、その点を意識しながら、お客様が可能な限り満足できる電話応対を心がけています。今回は、お客様の心理状況を具体的に想定したうえで、その場におけるふさわしいオペレーションについて考えてみます。
目次
こんな電話をいただいた!どう対応する?
「とにかく、○○して欲しい!」
「連休入る前に治療を受けたい!」「早くキャンセル手続きしないと料金を引き落とされてしまう」「昼休み中で時間がないので手短に伝えて欲しい」電話をかけてこられるお客様の中には、とにかく早く情報が知りたいので教えて欲しい!と懇願する方もおられます。その様なお客様からのお電話に対しては、あくまで冷静に対処し、なおかつ要求に応えられる様に、最大限の努力をする必要があります。
お客様と一緒になって気持ちが焦ってしまっては、適切なオペレーションもできなくなってしまうので、このような時こそ落ち着いた対応が求められます。いくら急かされても、必要な説明や手続きを省略してよいということはありません。また、話すテンポも決して早口にならず、メリハリの利いたトークの中で、必要最低限の情報を提供し、結果的にお客様が満足感してもらえる対応を目指します。
ポイントは、お客様に急かされても必要事項を省略することなく、オペレーターとして最後まで冷静に電話応対することにあります。そして無駄のないトーク、コンパクトな説明に終始すれば、時間をかけることなくスムーズな案内が可能となるのです。
ネットショップで「商品を間違って購入した!」
「Aという商品が欲しかったのだけれど、入力ミスをしてしまい、Bという商品を選んでしまった。サイトには『キャンセルできない』と書いてあるけど、どうにかならないか…」
このケースでのお客様は、自分のミスで欲しくない商品を購入してしまったことで、損をしたという気持ちが強いことが予想されます。また、欲しい商品が手に届かない焦りや、無駄に出費をかけてしまったことに対するいら立ちや不安なども入り交じり、その葛藤は小さくないでしょう。そんなお客様に対しては、その心情に理解を示すとともに、どの様な回答であれば満足してもらえるか検討しながら冷静に対応することが重要です。
規則では「キャンセルできない」となっていても、イレギュラー性を考慮して柔軟に対処できるケースもあります。「こちらで確認いたしますので、しばらくお待ち下さい」と回答を留保するのが最善の対応といえるでしょう。
仮にキャンセルできないという回答の場合は、丁重に謝り、理解を求めるために最善を尽くします。その際も、「お客様の意見は必ずお伝えします。またのご利用をお待ちしております」というふうに、前向きな言葉を述べてクロージングすると、お客様の心象も大きく悪くなることはないでしょう。
「パソコンが壊れた!どうすれば…」
パソコン修理を受け付ける部門は、一般的にカスタマーサポートと呼ばれます。こちらでの受付は、パソコンの修理、部品交換、買い換えに関する相談がメインです。
「購入して2年しかたっていないのに、パソコンの調子がおかしくなった」という相談があったとします。お客様の心情として、「悪い箇所を早く直して使える様にしたい」という気持ちと、「パソコンを修理するにはどれくらいに費用がかかるのか」というコストを心配する気持ち、このふたつが心の中で大きく占めていることでしょう。そんな心理があることを念頭に、ひとつ一つ順を追って丁寧に聞き取りする作業が大切です。
まず、パソコンのどの部分が悪いのかヒアリングし、状況の把握に努めます。場合によっては、簡単な修復作業で改善がみられるかもしれません。動作確認のための手順も、分かりやすくかみ砕いた説明が求められます。
パソコンの大まかな状態を確認し、想定される不具合の原因をいくつか挙げたうえで、修理にかかる費用を概算でお伝えすることになります。その際、修理に必要な手続き、発送方法、梱包での注意点なども詳細に説明しなければなりません。
保証期間外での修理となれば、全額お客様負担となるでしょう。パソコン修理は部品の交換だけでも高額となるケースが多いため、コストをなるべく抑えられる代案があれば提示する姿勢も必要かもしれません。
お客様心理を踏まえたオペレーションの重要性
電話をかけてこられるお客様の心理をシチュエーション別に紹介し、その中で求められるオペレーションのあり方をご説明しました。同じ案件でも、お客様の心情によっては異なる電話応対が求められるケースもあります。
商品キャンセルをお願いしたいお客様の中には、キャンセル料を気にしない方もいれば、「キャンセル料なんか払いたくない!」という気持ちを強くもって電話される方もいます。回答は同じても、それぞれの心理状況に見合ったオペレーションが必要であり、その点を無視して一様な対応を取れば、クレームの原因につながることも。電話口で丁寧に話を聞き取り、「このお客様の最大の関心は何だろう?」と探りを入れながら、言葉選びやトーク展開を考える必要があるのです。
お客様の心理や置かれた状況に合わせた電話応対のテクニックは、日頃の業務経験や、定期研修、モニタリング調査などを通して磨かれていきます。オペレーターは、日々研鑽を心がける姿勢を忘れずに業務に取り組む必要があります。
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