信書を送る時の注意点
更新日:2022.05.06スタッフブログビジネスマンに限らず、見積書や契約書などの、いわゆる「信書」のやりとりをすることがあるでしょう。直接手渡しができないような相手だと、郵送するのが当たり前となっています。しかし、この信書は送る手段が決められていることはご存知でしょうか?今回は、何が信書に当たるのか、またその送り方を紹介していきます。
信書は法律で送り方が決められています
信書の定義
信書とは、特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書
と法律で定められています。
主に、下記のものなどが相当するとされています。
- 手紙、はがき
- 見積書
- 契約書
- 領収書
- 招待状
- 戸籍謄本
- 履歴書
- 願書
- その他証明書(印鑑証明書など)
また、信書として定義されないものは、以下のものが挙げられます。
- ダイレクトメール
- 説明書
- 新聞、新聞広告
- 書籍、雑誌
- 電車、バスなどの乗車券
- 商品券、図書券
- 小切手
- クレジットカード
ただし、ダイレクトメールや大学の卒論のような、その記述内容などによって信書であるか否かの判断が変わってしまうようなものもあるため、注意が必要です。いずれも、不特定多数の目に入ることが前提の内容であるならば、信書とはみなされないようです。
どのようなサービスで送ることができる?
信書は、その性質上、送るための手段が法的に制限されており、どのような方法でも良いわけではありません。そして「民間事業者による信書の送達に関する法律」により、信書を送る事業を行う業者は、総務大臣による一般信書便事業、もしくは特定信書便事業の許可が必要になります。
郵便局以外では500社ほどが許可を得ており、大手では赤帽や佐川急便などが対応しています。その中で、最も一般的である郵便局におけるサービスを紹介します。
あまり知られていないかもしれませんが、郵便局が行うサービスでも、信書を送れるものと送れないものがあります。
信書を送れないサービスは下記の4種類で、それ以外のサービスなら送ることができます。
- ゆうメール
- クリックポスト
- ゆうパック
- ゆうパケット
ゆうパケットで信書は送れない?
郵便局は、ゆうパケットと呼ばれるサービスを提供しています。これは、ポストに投函することで送ることができるものですが、実際にはヤマト運輸や佐川急便と同じく、ごく普通の荷物を運ぶサービスで、通常の郵便サービスとは異なります。ゆうパックも同様で、1度は見たことがあると思いますが、郵便局の赤い軽自動車で運んでいる、あの荷物のことです。会社で荷物を送ったり、ネットショップの商品が自宅まで届けられた経験をお持ちの方も多く、同じ郵便局ならと思ってしまいがちですが、これらのサービスで信書を送ることはできません。配達に来た人に、ついでに出しておいてと手渡しするのも、控えておきましょう。
ただし、総務省では電磁的記録物は信書の送付に該当しない、という見解を示しています。USBメモリやHDDなど、人間の目で見て直接文字などが認識できないものに記録すれば、信書を送付した事実にならないという解釈ができるようです。
使いやすい「レターパック」
レターパックは、郵便局で購入できる専用の封筒を使って、信書を送ることができるサービスです。信書などの書類以外にも、青色のレターパックなら厚さ3センチ、赤色のレターパックプラスなら厚みの制限なく中身を入れられ、ポストに投函するだけで、日本全国に届けられます。配達時間や日付の指定はできませんが、追跡番号で今どこにあるのかがネットで調べることができます。経由した郵便局の場所や、実際に届いたのか、そして届いた日付と時間まで確認でき、管理が容易となります。
サービス | レターパックプラス | レターパック |
---|---|---|
封筒の色 | 赤 | 青 |
値段 | 510円 | 360円 |
サイズ | A4 | A4 |
重量 | 4kgまで | 4kgまで |
番号による追跡 | ○ | ○ |
配達方法 | 対面でサインをもらう | ポストへ投函 |
レターパックは、信書を送る以外にも、さまざまな使い方をすることができます。取引先に送るための書類とデータが入ったCDケースを一緒に入れたり、ネットショップやオークションで発送する場合に、小さめの商品や薄い衣服なども入れることができ、全てを宅配で送るよりも、配送料を抑えられるかもしれません。
分厚い紙を用いているため、中身や封筒そのものも破損しにくく、少々の雨に濡れてもビクともしません。水濡れや破損に弱い書類を送る際にも、普通の封筒より信頼性があります。多くの不動産屋では、この利点をうまく利用し、お客様へ書類を送付するのによく用いられています。
ただし、リチウムイオンバッテリー(スマートフォンやモバイルバッテリー)など、航空機に搭載できないような物を送る場合は、事前に窓口で確認すると良いでしょう。
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