社員全員のITリテラシー向上に努めよう
更新日:2023.02.16ビジネス豆知識ビジネスシーンで世界的にIT技術が広まるなか、ほとんどの職場で欠かせなくなっているITリテラシー。ただ、すべての社員が高いリテラシーを持っているとは限りません。職場全体のITリテラシーを高めるには、その向上に全社員で努める必要があると考えられます。そこで今回はITリテラシーの基本を解説した後、職場でITリテラシーを高めるメリットやリテラシー向上のコツをご紹介します。
目次
ITリテラシーの基本
ITリテラシーは、簡単に表現するとIT分野のさまざまな項目に関する理解力や操作能力です。
ITリテラシーの本来的な意味
本来、ITリテラシーとは、IT関連の情報についての理解力やコンピュータの操作力のことを指します。もともとリテラシー(literacy)は、読み書きの能力を意味する言葉でした。現在は、とくにジャンルを問わず「~に関する理解力」の意味合いで使われています。
ITリテラシーといった場合、この分野の情報を読解する力からパソコンやアプリを操作する知識・スキルまでを意味します。簡単なキーボードやマウスの操作能力も、広い意味ではITリテラシーの一部です。一般的にITリテラシーの高さは、これらの能力がどれだけ優れているかで判断されます。
実際に見られるITリテラシーの意味
実際に見られるITリテラシーの意味は、大きく分けて「情報基礎リテラシー」「コンピュータリテラシー」「ネットワークリテラシー」の3つです。情報基礎リテラシーは、「適切に情報を使う能力」を意味します。
ここには、「効率よく情報を探索する能力」「発見した情報を正しく評価する能力」「取捨選択した情報を適切に活用する能力」が含まれます。コンピュータリテラシーといえば、コンピュータの操作能力です。その意味する範囲は、パソコンの知識や操作技術をはじめ、専門ツールを使いこなす能力やプログラミング言語を読解・処理するスキルにまで及びます。
ネットワークリテラシーは、一般的にネットワークやセキュリティ関係の知識・技術を理解する能力です。近年は、インターネット利用時のモラルを意味するケースもよく見られます。
ITリテラシーの重要性
いま多くの職場ではIT関連のツールやサービスの導入が進んでいます。ITリテラシーの重要性は高まる傾向です。
現在はとくに職種を問わず、ほとんどの職場が業務でパソコンを使用しています。IT技術が進歩したため、その機能を活かしたツールやサービスを利用しているケースも珍しくありません。
そんな現状をふまえると、ITリテラシーはパソコンやネット関係のトラブルを防ぐうえで不可欠といえます。とくに、ITリテラシーの低さから、職場で情報漏洩やサイバー攻撃が起きたら大きな問題でしょう。そのため、たいていの職場ではITリテラシーの向上が求められています。
ITリテラシーを高めるメリット
職場でITリテラシーを高める主なメリットは、セキュリティ面を強化できるところです。さらにインターネットの利用方法が効率的になり、ビジネスで人材価値が向上することにもつながります。
セキュリティ面の強化
職場におけるセキュリティ面の強化は、ITリテラシーを高めた時に期待される大きなメリットです。近頃、ネット上では便利なツールが数多く提供されています。個人的に使い勝手がよいと感じられた場合、プライベートにとどまらず仕事で利用するケースも増えています。
ただ、それぞれのツールの安全性は必ずしも保障されているわけではありません。そんな状況のなかでも、職場のITリテラシーを十分に高めておくとセキュリティ機能に問題のあるツールの安易な導入は避けやすくなります。会社にとって厳重な情報管理は不可欠であり、職場でのセキュリティ強化につながるITリテラシーの向上は怠れないでしょう。
ネット利用の効率化
職場のITリテラシーが高まると、インターネットの利用方法が効率的になるメリットも見込めます。いまネット上には、かつてと比較にならないほど多種多様な情報があふれています。さまざまなサイトにアクサスした際、どれが正しいか判断するのは簡単ではありません。
それでも職場のITリテラシーが高くなっていれば、情報収集から信頼に足る情報の取捨選択、選び出した情報の有効活用まで効率よく進められると考えられています。ネット上の情報に振り回されないためにも、ITリテラシーは十分に高めておきたいところです。
ビジネスでの人材価値の向上
ITリテラシーが高くなった職場の従業員は、ビジネスでの人材価値が向上するといわれています。いまの国内は、IT分野の人材が十分ではありません。さまざまなジャンルがITとの関係を深めている現状のなか、高いITリテラシーを備えた人材は多くの職種で需要があると見られています。そんな人材が働く職場は、お客様や取引先から仕事に対する信頼を得やすくなるでしょう。
それぞれの従業員は、会社に大きな利益をもたらせば、給与をはじめとする待遇がよくなるかもしれません。職場の収益が増すとともに従業員がより快適に働けるとしたら、ITリテラシーを高める価値は大きいといえます。これらのメリットを少しでも多く得るには、職場で要領よくITリテラシーの向上に努める姿勢が望ましいと考えられます。
ITリテラシー向上のコツ
ITリテラシーを効率的に向上するコツは、その仕組みを職場全体で整えることです。実際の方法としては、社員研修・各種講座の開設や資格取得のサポートが挙げられます。同時に、個々の社員による自主的な勉強も欠かせません。
社員研修・各種講座の開設
職場が実施するITリテラシー向上への取り組みでは、社員研修や各種講座の開設が重要です。社員研修は、新人からベテランまで全社員に向けて定期的に実施することが望まれます。研修内容は、一通りのITリテラシーに関する基礎知識が適しているでしょう。
一方、各種講座は新しいシステムが導入されるタイミングで開設すると効果的です。そこでは、新システムに関する専門的、あるいは実践的な情報を講義するのが適切と考えられます。研修や講座を通して全社員がIT関連の基礎知識や高度な専門技術を習得すれば、職場全体のITリテラシーは十分に高まると期待できます。
資格取得のサポート
社員のITリテラシーを高めるうえでは、職場による資格取得のサポートも有効です。IT関連の資格は、いろいろな種類が知られています。とくにITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験、パソコン検定やIC3は多くの職種で資格取得が推奨されています。
社員の資格取得を職場でサポートする主な方法は、学習費用や受験費用の負担です。資格を取得した社員に資格手当や奨励金を出すと、これから資格取得を目指す社員のモチベーション向上にもつながります。すべての社員が多くの資格を取得していれば、どれだけ職場のITリテラシーが高いか社外に示すにも効果があると見込めます。
個々の社員による勉強
それぞれの社員は、職場での研修・講座に参加するとともに、自主的な勉強も怠れません。実際に効果的といわれる勉強方法は、ウェブ上に掲載された記事や専門書を使った学習です。このスタイルの場合、自分に合うサイトや書籍を見つけ、一定のペースで勉強を続けると効果は高まると考えられます。
サイトや書籍選びの重要なポイントは、「利用者が多い」「よく周りがすすめる」「記載内容が最新版」の3点です。なかでも、最新版にアップデートされているかは重要性が高いといえます。どれが自分に合っているか迷った時は、まず仕事仲間におすすめされたサイトや書籍から勉強を始めてみるとよいかもしれません。
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