IP電話と固定電話の違いとは?通話音質も違う?

2021.02.12ビジネス豆知識

IP電話は、通話時にインターネット回線を利用します。固定電話と違い通信回線を占有しないため、利用料金を安く設定できるメリットがあり、ビジネスシーンには有効です。ただ利用環境によっては、通話音質が低下する問題に見舞われます。通話中の音質を安定させるには、通話音質の改善方法を知っておくと役立つでしょう。そこで今回は、IP電話の特徴をふまえたうえで、通話音質が低下する主な原因や効果的な改善方法をご紹介します。

IP電話と固定電話の違いとは?通話音質も違う?

IP電話の特徴

IP電話は、インターネット回線を使って通話するタイプの電話です。電話番号にはいくつか種類があり、固定電話とは通信回線に違いが見られます。

IP電話の基本的な仕組み

IP電話の仕組みを簡単に表現すると、インターネット回線を介して電話の声を届ける通話方式です。

IP電話の正式名称はInternet Protocol(インターネットプロトコル)電話であり、通話時にインターネット回線を利用します。電話の声は、インターネットで送る時にデジタルデータ化されるシステムです。

通話内容は、一旦、インターネットでの送信に適したパケットサイズへと分割されます。送信先でそれぞれのパケットが正しい順番に並べられると、発信者の声が受話器から流れてきます。

電話をかけた時に通話内容が小分けにされて受信者のもとに届けられる仕組みは、IP電話の大きな特徴です。

IP電話で使われる番号

IP電話で使われる番号は、基本的に「0AB-J型」と「050型」の2種類です。

0AB-J型では、「0」から始まる10桁の電話番号が使われます。このタイプは、アクセス回線に光ファイバーインターネット接続や高速専用線が使われていると割り当てを認められます。

050型で使われるのは、「050」で始まる11桁の電話番号です。一般的にはアクセス回線としてADSLが使われている場合に割り当てられ、通話音質は利用環境の影響を受けやすいといわれています。

またLINEやFacebookメッセンジャーはIP電話のうちインターネット電話と呼ばれ、電話番号を必要としないタイプです。

固定電話との違い

IP電話と固定電話との主な違いとしては、通信回線の利用方式が挙げられます。

固定電話が利用する方式は、回線交換方式です。この方式では、電話をかけると通話が終わるまで専用回線が確保されます。1つの回線は1人の発信者に占有され、通話中に他の発信者は利用できません。

IP電話の場合、利用方式はパケット交換方式です。パケットサイズの音声データは情報量が小さくインターネット回線を占有しないため、使われていない部分で他のデータを同時に送受信できます。

またIP電話は、利用する電話番号にもよりますが警察や消防に緊急通報できないケースが見られます。

IP電話は通信回線を占有する必要がなく、通話料金を固定電話より安く設定できるところは大きなメリットです。ただインターネットのアクセス状況などによっては通話音質が低下する場合もあり、利用環境には注意する必要があります。

通話音質が低下する原因

IP電話の通話音質が低下する主な原因は、インターネット回線の混雑、通話中のファイル送受信、障害物による電波妨害です。

インターネット回線の混雑

インターネット回線の混雑は、インターネットの通信速度を遅らせ、通話音質を悪化させる原因です。

インターネットの通信速度は、アクセス回線の混雑状況に多少なりとも左右されます。多くのユーザーが同時にアクセスすると、送信データの処理に時間がかかり、それだけ通信速度は遅くなります。

IP電話の音声データも、インターネットの混雑状況と無縁ではありません。アクセスが殺到している時に電話をかけると、データの処理スピードは落ちます。

音声データの処理に多くの時間がかかれば、送信先までスムーズに届かなくなり、通話音質の低下につながります。

通話中のファイル送信

通話中のファイル送信も、通信速度を遅らせ通話音質の低下を招く原因です。

インターネットは、アクセス回線の通信領域に限度があります。1度に大量のデータが送り込まれると、他のデータを送るのに使える空き領域は減少し、アクセス回線内では渋滞現象が起きます。

IP電話をかける場合も、空き領域の減少はアクセス回線が渋滞する大きな要因です。通話中に多くのファイルを送信すれば空き領域は減り、音声データは渋滞に巻き込まれます。

音声データがアクセス回線内の渋滞でスムーズに流れなくなれば、通話は不安定になり音質が低下します。

障害物による電波妨害

IP電話の利用環境によっては、障害物による電波妨害を受ける可能性があります。

アクセス回線にADSLを使っている場合、電波妨害を引き起こす障害物の代表例は電磁波です。電話機の近くに電子レンジが置いてあると、そこから放出される電磁波の影響を受けることがあります。

IP電話に無線LANで接続する時も、電化製品の電磁波は電波妨害の原因となる要素です。アクセスポイントと電子レンジが同じフロアにあると、電磁波による電波干渉が起きます。

ADSLや無線LANの電波が電磁波に妨害された場合、よく通話中に電話の音声が途切れます。

いずれの原因でも、通話音質の低下は望ましくありません。通話音質が安定しない時は、何らかの方法で音質を改善したほうがよいと考えられます。

通話音質を改善する方法

IP電話の通話音信を改善するのに効果的な方法は、その原因となる要素の除去です。

インターネット回線の混雑

インターネット回線の混雑による通話音質の低下は、通信速度を上げれば改善される可能性があります。

インターネットには、常時、多くのユーザーがアクセスしています。電話をかけても迷惑にならずアクセス数も少ない時間帯を探すのは困難であり、現実的とはいえません。

それよりは、通話時に利用するインターネット回線の通信速度を上げるほうが解決策には適していると考えられます。通信領域の広い回線を選ぶとデータ処理に時間がかからず、通信速度を上げるのに有効です。

通話時に音声データが短時間で処理されて高速で送信できれば、通話音質の改善を見込めます。

通話中のファイル送信

通話中のファイル送信は、できるだけ控えたほうが通話音質の低下を防ぐのに効果的です。

インターネット回線の通信領域が広がれば、通話中にファイルを送信しても渋滞の発生は避けやすくなります。とはいえ、送信ファイルが多いとデータ処理にかかる負担は増えます。

それに対し通話中のファイル送信を控えた場合は、データ処理の負担を軽減できます。通信領域の広さが同じであれば、送信するデータは少ないほうが高速で送れます。

1度に送るデータ量を減らすことでも通信速度は上がり、通話音質の改善につながります。

通信電波に対する障害物

通話時の電波妨害を防ぐのに効果のある方法は、IP電話の近くにある障害物の除去です。

最近は、さまざまな機器から電波妨害の代表的な原因となる電磁波が放出されています。身の回りには電磁波があふれている状況であり、すべて除去するのは困難です。

それでも、IP電話の周辺から電化製品を除去すれば電磁波の影響は減ると考えられます。電子レンジを移動するだけでも、電波干渉を受けにくくなると期待できます。

IP電話の通話音質が低下する原因は、ひとつとは限りません。インターネットの通信速度を上げても問題が解消されない時は、電化製品のレイアウトも変えるなど、いろいろな対策を試みながら、通話音質が改善するか確認してみてください。

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