「会話の説得力」を養う7つのトレーニング方法

更新日:2023.02.16ビジネス豆知識

「会話の説得力」を養うトレーニング中のオペレーター

職場の電話対応では、基本的にトークのみで話の内容を伝えなければなりません。あまり慣れていないと、スムーズに会話を進めるのは難しくなるでしょう。電話対応で必要とされる会話力を養うには、日頃からトレーニングしておきたいところです。そこで今回はどんな会話力が電話対応で求められるか解説し、業務で心がけたいポイントやおすすめのトレーニング方法をご紹介します。

電話対応で求められる会話力

職場の電話対応で求められる会話力は、大きく分けると「伝える力」と「動かす力」の2つです。伝える力には説明力や表現力があります。動かす力は説得力を意味します。

説明力とは

説明力とは、話の内容を会話の相手に正しく理解してもらうのに欠かせない能力です。何かを説明する時には、自分の考えや情報について会話の相手にきちんと理解してもらうことを目指します。話の内容を、ただ思いつくまま表現するのとは違います。少しでも適切に説明するうえで必要となる能力が、説明力です。説明の基本は「誰に」、「何を」、「どのように」の3点といわれ、会話ではこれらを強く意識すると説明力の向上につながると考えられています。

「誰に」では、どんな相手に話すのか考えます。「何を」では、伝えたい内容を整理できているか注意することが大切です。「どのように」では、簡潔で分かりやすい表現を心がけます。これら3つを意識することで説明力が磨かれれば、電話対応で会話がスムーズになると期待できます。

表現力とは

表現力は、説明力と基本とされる3点のうち「どのように」と深く関わる能力です。よく会話では、「分かりやすく」、「簡潔に」、「印象深く」が表現の三原則といわれています。これらのレベルが高いほど、表現力に優れていると考えられます。表現の分かりやすさを増すには、言葉選びが大切です。理解の難しい情報でも、平易な言葉を選んで表現するほど話は分かりやすくなる傾向にあります。

どれだけ簡潔に表現できるかは、とくに話の長さと関わる問題です。余計な言葉を省くほど、より簡潔に感じられます。また具体的にイメージできる言葉で表現すると、話は印象に残りやすいといわれています。電話対応でも、表現の三原則は迅速かつ的確に情報提供するうえで重要です。

説得力とは

説得力は、こちらの考えや提案について周りから同意や支持を得るうえで不可欠な能力です。会話に限らず、理解と同意は必ずしも同じではありません。普段の生活では、上手な説明で何を伝えたいか十分に理解してもらえても、同意されないケースが少なからず見られます。

説得力は、こちらが同意してもらえない時に周りの気持ちを動かす能力です。会話でも、言葉に説得力があるほど周りは気持ちを動かされ、意見を変えてくれることが珍しくありません。言葉に説得力を持たせるうえで大切になるのが、共感する姿勢です。こちらの考えを一方的に押しつけるのではなく、異なる意見にも理解を示すと、周りの同意や支持を得やすくなります。電話対応でも、クレームを受けた時に共感する姿勢で相手の気持ちを動かせれば、速やかな問題解決を見込めるでしょう。

電話対応で心がけたい大切なポイント

電話対応で分かりやすさや説得力のある話し方を身につけたい時、とくに大切なポイントは、専門用語を避けること。そして、結論から話すなどの姿勢を心がけることです。

専門用語を避ける

電話対応で話を分かりやすくするには、専門用語を避けたほうが効果的です。企業の受付窓口には、さまざまなお客様からの電話が寄せられます。ただ専門性が高いと思える質問でも、お客様が専門知識に通じているとは限りません。難解な用語を使うと正しく理解されない可能性があるため、平易な言葉で伝えたほうが分かりやすく表現できます。

結論から話す

会話を少しでも分かりやすく簡潔に表現するなら、最初に結論から話すのがおすすめです。お客様から寄せられる質問は、いつも簡単に回答できる内容ばかりではありません。とはいえ順序立てて詳しく説明すると、前置きが長くなる傾向にあります。まず結論を話しておけば、その後の説明を分かりやすくするのに有効です。あらかじめ何が結論か示しておくと、余計な説明を省くのにも役立ちます。

具体的な言葉を選ぶ

お客様の理解度を高めるのに効果的な話し方は、具体的な言葉を使った表現です。こちらが具体的な言葉で話すと、お客様はイメージを思い浮かべやすくなります。例えば、商品の重さについて聞かれた場合、「とても重い」と返答するのは誤解を招く原因です。具体的な重量を伝えれば、お客様自身がどれくらい重く感じるか、適切に判断してもらえます。そのため、正しい理解を得るには具体的な言葉を選んだほうが無難です。

反応を意識する

お客様に話の内容を理解してもらえているか把握するには、電話口の反応に意識を向けることが重要です。電話対応の際、どれくらい話が理解されたかは電話口のお客様の反応に注意を傾けると判断しやすくなります。お客様が明るく反応してくれれば、よく理解してもらえたと考えてよいでしょう。反応が思わしくない時は、きちんと話の意図が伝わっていないと考えられます。十分な理解を得るには、お客様の反応を意識することも怠れません。

一方的に話さない

説得力のある会話でお客様の同意を得るには、一方的に話さない姿勢が不可欠です。会話の際、それぞれの意見が異なるケースはよく見られます。それでも同意を得るには、こちらが一方的に話すのでなく相手の話にも共感することが大切と考えられています。相手は自分が受け入れられると、こちらの考えも認める気持ちになってくれる場合が少なくないためです。電話対応も同様であり、お客様の話を聞く姿勢は欠かせません。

会話力を鍛えるトレーニング方法

電話対応にとどまらず、会話力を鍛えるのに効果的といわれるトレーニング方法は「せ・つ・め・い・よ・こ・れ」の7つです。

「せ」は整理

「せ」は、話の順番の整理を意味します。何から話すか整理すると、会話を分かりやすく進めるのに効果があります。トレーニングでは、何を伝えたいか明確にしながら話の展開を考えることが大切です。

「つ」は強める部分の明確化

「つ」は、どこを強めるか明確にすることを意味します。アピールしたい部分がはっきりすると、会話の要点は見えやすくなります。トレーニングでは、アピールポイントを強調する話し方の練習が効果的です。

「め」は目配り

「め」は、目配りによる反応の確認を意味します。会話の理解度を知るには、反応の確認が欠かせません。対面での会話なら表情や視線に目を向け、電話対応であれば声から感情を読み取る練習が望まれます。

「い」は一時に一事の原則

「い」は、一時に一事の原則を意味します。会話を分かりやすくするには、ポイントを絞り込むことが大切です。普段から一度に多くの内容を話さず、できればひとつに限る練習が求められます。

「よ」は予告

「よ」は、話の流れや結論を予告することです。最初に話の展開を予告しておくと、会話の内容は伝わりやすくなります。このスキルを高めるには、まず結論から話す練習を続けると効果的です。

「こ」は言葉の吟味

「こ」は、言葉の吟味を意味します。このスキルが身につくと、専門的な内容を平易な表現で話すのに役立ちます。トレーニングするなら、どんな言葉が分かりやすいか日頃から意識するとよいでしょう。

「れ」は例示

「れ」は、具体例の提示を意味します。会話では、あいまいな言葉より明確な数字やデータを示したほうが分かりやすくなります。トレーニングの時は、具体的な言葉で例示する表現を心がけると有効です。

電話対応の会話力を養う際には、普段からこれらの練習方法を試してみてください。

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