今さら聞けない?オフショアの意味やメリットとは

2020.12.02ビジネス豆知識
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オフショアは、ビジネス関係や金融業界に目を向けると、本来の意味から大きくニュアンスを転じた使い方が見られます。IT分野ではオフショア開発が盛んなため、業界特有の使い方を覚えておく価値は大きいでしょう。そこで今回は、オフショアの基本的な意味、ビジネス・金融業界での使い方、関連の深いオンショアとニアショア、オフショアがもたらすメリットやIT業界のオフショア開発について解説いたします。

今さら聞けない?オフショアの意味やメリットとは

オフショアとは

もともとオフショアは沖合を指す言葉です。そこからビジネス・金融関係にて、それぞれ業界特有の使い方が生まれました。

基本的な意味

本来、オフショア(offshore)は「沖合の」や「沖に向かって」、あるいは「岸から離れた」と和訳される英単語です。

英単語のoffshoreは、offとshoreに分けられます。offには「~から離れて」や「~から外れて」、shoreには「岸」や「海岸」の意味合いがあります。

これら2つの組み合わさった表現が、「海岸(陸)から離れた」などの意味合いをもつoffshoreです。サーフィン用語では、陸から海へと吹く風を指すといわれています。

ビジネスでの使い方

ビジネスでのオフショアの使い方は、主に「海外」や「海外移転」の意味合いです。

ビジネスの場合、基本的にオフショアは「自分の国から離れた地域」を指します。海外の意味合いで、とくに多く見られる使い方は新興国や発展途上国を指すケースです。

海外移転については、「海岸から離れた」が「海外」や「自国を離れた地域」に意味を広げ「活動拠点を海外に移す」にまで転じた使い方と説明されています。

金融業界での使い方

金融業界でオフショアを使う時には、金融規制や税制面で合法的に優遇措置を受けられる特別区域を指します。

この使い方の場合、オフショアは「タックスヘイブン(租税回避地・低価税地域)」と同義語です。タックスヘイブンでは、投資や事業で得た収益に対して税金が免除・軽減されるメリットを受けられます。

オフショアあるいはタックスヘイブンとして知られる代表的な地域を挙げると、香港、シンガポール、マカオ、カリブ海の島国、ルクセンブルク、モナコやアメリカ東部のデラウェア州です。

オフショアの関連語

オフショアに関連の深い用語としては、主にオンショアとニアショアが取り上げられます。

オンショアとは

オンショア(onshore)は、onとshoreから構成される言葉です。onには、床から壁や天井まで上下左右に関係なく何かの表面に接触した状態を示す意味があります。

onとshoreが組み合わさると、「沿岸の」や「岸辺近くの」などの意味をもちます。サーフィンでは海から陸の向かって吹く風を意味し、いずれにしてもoffshoreの対義語に位置づけられる表現です。

ビジネスの場合、オンショアはオフショアと反対に海外展開せず自国内の活動拠点のみで業務する状態を指します。商品開発する際には、自社内ですべての業務を完結させ外部委託しません。

金融業界でも、「自国内」の意味合いで使われるところは共通です。日本では「国内金融市場」と訳され、金融取引で国内の規制や税制が適用されます。

ニアショアとは

ニアショア(nearshore)はnear(近い)とshoreから成り立つ言葉であり、組み合わさった時の主な意味は「沿岸」や「外浜」、あるいは「沿岸の」です。

ビジネスの場合、ニアショアは業務を外部委託する点でオフショアと共通しています。オフショアの類義語と見なされていますが、委託先が国内にとどまるところは海外委託するオフショアとの大きな違いです。

オフショアは、海外で得られた人材と協力することで国内の人材不足に対処する効果があります。ただ、言葉や文化・風習の違いによる意思疎通の難しさは、多くの企業を悩ませている課題です。

ニアショアには、オフショアより意思疎通しやすい特徴があります。海外の政治不安やデモ・暴動に巻き込まれるリスクは避けられ、最近では地方の活性化につながる部分でも注目されています。

オフショアのメリット

オフショアがもたらす主なメリットは、人材不足解消、コスト削減、納期短縮の3つです。

人材不足を解消

オフショアは、自国内での人材確保が難しい企業にとって問題解決を見込める選択肢です。

近年、日本では多くの企業が人材不足の問題に直面しています。社会全体で少子高齢化の流れは止まらず、基本的に国内での人材確保は厳しい状況です。

海外では、各国が人手不足に見舞われているわけではありません。人手に余裕のある地域で活動拠点をかまえれば、優れた人材の確保を望めます。

コストを削減

海外での人材確保は、コスト削減につながる可能性があります。

国内企業が十分な人手を得られない原因は、人口の減少傾向だけに限られません。国内の人件費の高さも、新たな人員をすぐに雇えない大きな要因になっています。

かつて海外の諸地域では、人件費が低く設定されていました。昨今は人件費が高くなる傾向ですが、それでも国内で誰かを新規採用するより出費を抑えられるケースが見られます。

納期を短縮

優れた人材の補充により期待できるメリットは、納期の短縮です。

職場に少しでも人手が増えれば、それだけ作業効率は上がると考えられます。人手不足が深刻なら、人件費が高くても職場にとっては貴重な戦力です。

オフショアにより1人あたりの人件費が抑えられると、同じ出費でさらに多くの人材を雇えます。作業効率は大幅に向上する可能性があり、納期の短縮も見込めます。

オフショア開発が目立つIT業界

ビジネス関係で、とくにオフショア開発が目立つ分野はIT業界です。

IT業界ではオフショア開発が盛ん

IT業界で盛んに進められるオフショア開発とは、海外からの協力を得てシステム開発するスタイルを指します。

国内ではIT技術者が不足傾向にあり、オフショア開発は優れた人材の確保に大きな効果を発揮している手段です。実際には、開発作業の一部あるいは業務すべてを海外の子会社や海外企業に委託・外注します。

通常、顧客対応は国内企業で担当し、装置の組み立てや動作テストは海外拠点に任せるパターンです。

オフショア開発の流れ

オフショア開発を実施する時には、最初にこの手段を利用するか検討します。そのうえで開発国の特徴を把握し、開発会社の選定、契約方式の決定、仕様書の作成、開発状況の管理、納品物の確認へと進みます。

オンショア開発では、あまり多くの予算をかけずに必要とされる人材の確保を望めます。ただ、人件費の削減分がすべてメリットになる保証はありません。

海外の作業現場では、価値観や商品に対する認識の違いから業務に支障が出るケースが見られます。重いコスト負担を生まないためには、十分に採算を取れるか検討する必要があります。

オフショア開発国の特徴

オフショア開発で、どこに協力を求めるかは重要な問題です。海外の委託先を選ぶ時、オフショア開発国の特徴の把握は欠かせません。代表的な開発国は、フィリピン、ベトナム、インド、中国です。

フィリピンは、英語でのコミュニケーションを取りやすい特徴があります。ベトナムは、外資系企業がIT分野に投資すると税制上の優遇を受けられる点も人気です。インドは人口が13億人に及び、優秀な人材が数多く見られます。中国も、世界一の人口に比例する人材に恵まれています。

それぞれの特徴をふまえニーズに見合った人材を見つけられれば、よりよい開発成果を得られるでしょう。

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