電話応対にもTPOはある!

更新日:2023.02.22ビジネス豆知識

臨機応変な電話応対

仕事上の電話対応は、明るく元気のよい話し方が一番であるといわれます。ただ実際は、仕事の電話応対でもTPOは重要です。さらに話し方がマニュアルに縛られると、明るく元気な声も一本調子に聞こえることがあります。仕事で電話対応する際は、声が与える影響の大きさを知っておいたほうがよいでしょう。そこで今回は明るく元気な電話対応が適さない事例をふまえ、TPOや臨機応変な対応の重要性をご紹介します

明るく元気よく、が常によいとは限らない

明るく元気のよい電話対応は、よく相手に好印象を与える方法として紹介されるスタイルです。ただ、すべてのビジネスシーンで通用するわけではありません

明るく元気な声の効用

ビジネスの電話対応で明るく元気な声がもたらす大きな効用は、相手に安心感を与えられる点です。電話口ではお互いの顔が見ないものの、表情は声から伝わるといわれています。普段、暗く沈んだ顔より笑顔で話しているほうが声は明るく元気になります。この傾向は、電話対応でも大きく変わりません。笑顔で話している様子が電話口から伝わってくるケースは、たいてい少し高めのトーンで明るく元気に話している時です。

お客様や取引先は、通常、お問い合わせの電話をかける際にできるだけ親切で丁寧な対応を求めています。電話の受け方や説明内容が正しくても、無愛想な声で回答するとなかなか満足してもらえません。こちらが笑顔で話していると相手に伝われば安心感を与えられる場合が多く、ほとんどの職場では明るく元気な声での電話対応が歓迎されています。

こんな場面では不適切

明るく元気な声がふさわしくないと考えられる場面としては、相手が何らかのトラブルに見舞われているケースが挙げられます。職場にかかってくる電話の用件は、日常的な着信内容だけ見てもさまざまです。お客様からは、商品についての質問にとどまらず予約や購入後のクレームの電話もかかってきます。商品案内や予約受付なら、はきはき元気に回答しても問題ありません。

クレームの場合、明るく笑顔で対応すれば反省してないと誤解されるおそれがあります。取引先からの電話は、契約絡みの用件や社員へのアポイントを求める連絡ばかりではありません。面会を約束していた当日になって、不都合が生じたと伝えてくるケースも見られます。急に会えなくなり慌てている相手に普段通り明るく対応すると、緊迫した状況を理解できているのか不審に思われる場合もあり不適切といえます。

ビジネスシーンで重要なTPO

概してビジネスシーンでは、その場の状況に合わせたTPOが重要です。この点は、電話対応でも変わりません。

仕事の電話対応でわきまえたいTPO

仕事で電話対応する時にわきまえたいTPOの基本は、プライベートの電話との明確な区別です。職場での電話対応は、あくまで仕事の一環と考える必要があります。プライベートの電話と異なり、言葉遣いに対する注意を欠かせません。とくに気をつけたい要素は、敬語の使い方です。敬語や謙譲語は意味をふまえながら正しく使い分け、相手にきちんと敬意を伝える姿勢が求められます。よく顔を見知っている相手でも、友達感覚で話すとマナー違反でありTPOに反します。

相手の立場に対する配慮も大切

仕事上の電話対応では、TPOを考えるなら相手の立場に対する配慮も大切です。職場には、いろいろな立場の方から電話がかかってきます。誰もが、いつも楽しい気分で電話してくるわけではありません。職場によっては、電話の用件にお金の悩みや相続をめぐるトラブルの相談も含まれます。電話の相手が辛い立場にある場合、明るい声は必ずしも望ましくありません。たとえば葬儀関係の電話の場合、元気な対応は無神経と思われる可能性があり、一般的には不謹慎と見なされます。

時には声の大きさにも要注意

職場や周りの状況によっては、声の大きさにも要注意です。一般的に大きな声は聞き取りやすく、仕事の電話対応でも歓迎される傾向にあります。とはいえ、時には静かな環境で仕事を進めている職場や周りが業務に集中しているなか電話を受ける場合もあります。そんな状況では大きな声を出すと仕事の妨げになることも多く、望ましくありません。仕事の電話対応では、TPOをふまえ声のトーンや大きさを調整する意識が不可欠です。

マニュアルに縛られず、臨機応変に対応する大切さ

いつでもTPOに合わせ電話対応するには、マニュアルに縛られない臨機応変な姿勢を心がけることが大切です。

マニュアルは重要

仕事の電話対応でミスを防ぐにはマニュアルが重要です。職場できちんと用意されているなら無下には扱えません。お客様から商品について聞かれた際、正しい情報提供は必須です。パンフレットに記載されていない内容を、自己判断で勝手に話すわけにはいきません。記憶違いで誤った情報を伝えた場合も、トラブルにつながります。適切な案内方法を確認するうえで、手元にマニュアルがあると安心です。とくに仕事に不慣れなうちは、マニュアルを手放さないほうが望ましいと考えられます。

優れたマニュアルも万能ではない

マニュアルは、どれほど優れた内容でも万能とはいえません。職場には、さまざまな方から電話が舞い込みます。お問い合わせの用件も、一律ではありません。優れたマニュアルは多様な状況を考えながら作成され、いろいろな話の展開に沿った回答方法が示されています。それでも、あらゆるパターンを想定するには限界があり、マニュアルでカバーするのは困難です。どのマニュアルも万能ではなく、完全に頼るのは問題があると考えられます。

状況に応じた柔軟性も大切

マニュアルが万能でない以上、状況に応じた電話対応の柔軟性は大切です。電話対応でマニュアルは重要といえますが、あまり意識すると話し方がワンパターンになるおそれもあります。お客様からの質問に何度も明るく元気な声で回答していると、どんな場面でも同じ口調で話しがちになります。あまりマニュアルに縛られると話し方が機械的になることは少なくないため、会話の内容に応じて声を変える意識は必要です。

「声」が与える影響の大きさをおそれよう

仕事の電話対応では、声が持つ大きな影響力を強く認識したほうがよいと考えられます。

声が電話の印象を大きく左右

声の特徴は、電話の印象を大きく左右する要素です。明るい声は笑顔と結びつきやすい一方、TPOを考えないと軽薄で頼りないと思われることがあります。低い声はよく沈んだ印象になると指摘されますが、高さを適度に抑えた声からは落ち着きが感じられます。電話の印象をよくするうえでは、同じ声にも一長一短があると理解しておいたほうが賢明です。

電話の声は大小より高低が大切

仕事で電話対応する際、声が聞き取りやすいかどうかは重要な問題になります。聞き取りやすさを考えた場合、声の高低は大小より大切といわれる要素です。声は大きければ簡単に聞き取れるわけでなく、小さな声でもよく通るケースはある程度知られています。それより声の高さのほうが聞き取りやすさに深く関わると見られています。聞き取りやすい声の目安は、ファあるいはソの音です。これくらいの高さなら、明るい笑顔とともに落ち着いた印象も与えられると見込めます。ビジネスシーンで電話対応する時はマニュアルだけに縛られず、TPOや声の高さも意識した柔軟性のある話し方をぜひ心がけて下さい。

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