新入社員が知っておきたい資料作りの基本

更新日:2023.03.05ビジネス豆知識

資料

ビジネスシーンで使用する資料には、相手に情報を伝えるとともに、次のアクションを促す役割があります。誰が読んでも分かりやすく、かつ言いたいことを的確に伝える資料を作成できると理想です。ここでは、資料作りの基本をお伝えしていきます。資料は自分で読むために作成するのではなく、第三者が読むために作成するのが前提です。企業によっては、新人研修で資料作成を取り扱わない場合もあるため、ビジネスパーソンとして必須のスキルに自分で磨きをかけていきましょう。

ビジネスシーンでの資料作りの重要性

ビジネスシーンで相手へ伝えたい情報がある時、資料を使って説明するケースがよくあります。報告やプレゼンテーションはその一例です。これらの資料には、相手に情報を伝えるとともに、次のアクションを起こしてもらう目的があります。そのためにも、資料は誰にでも分かりやすく、そして自分の言いたいことを的確に伝えられる様に作成することが大切です。資料作りはビジネスパーソンの必須スキルといえるでしょう。

この様にビジネスの重要な局面で使用される資料ですが、なかには新人研修で資料作成を取り扱わない企業も少なくありません。現場の上司や先輩の見様見真似で資料作りをする新入社員もいる様です。しかし、資料のクオリティは報告やプレゼンテーションの完成度にも影響を与えますから、資料作りは決して軽視できないスキルといえます。ビジネスパーソンとして一人前になるために、資料作りの基本を押さえておきましょう。

よくある資料作りの失敗例

まずは、初めて資料作成をする新入社員が陥りがちな失敗をご紹介します。資料とは、基本的に第三者から読まれることを想定した書類です。客観的な視点を持たずに資料を作成すると、誰にも読んでもらえなかったり、情報が伝わらなかったりするおそれがあります。以下のNG例を参考にしながら、資料作りで避けておきたいパターンを理解しましょう。

【NG例】デザインやレイアウトのせいで読みにくい

まず注意しておきたいのは、資料のデザインやレイアウトの問題です。まったく同じ情報が含まれた資料でも、デザインやレイアウトが不適切な場合、多くの方が「読みにくい」と感じる仕上がりになってしまいます。たとえば、資料の読みにくさにつながる特徴の例としては、以下の様なケースが挙げられます。

◇文字のフォントが大きすぎる/小さすぎる
◇重要な部分が線や色で強調されていない/強調されすぎてくどい
◇文章の改行が多すぎる/少なすぎる

資料作りでは、第三者が資料に目を通した時、情報を自然と読み取れるのが理想です。読者を意識して重要な部分を線や色で強調したものの強調部分が過剰なため、かえって読みにくくなってしまうのも、よくある失敗といえます。デザインやレイアウトを工夫することは大切ですが、やりすぎにならない様に注意しておきましょう。

【NG例】情報が整理されておらず分かりにくい

1ページ分のスペースを隙間なく埋める様に、文字がびっしりと書き込まれた資料。伝えたい情報がたくさんあるのかもしれませんが、膨大な情報を整理していない状態で提供しても、結果として読者にはなにも伝わらないおそれがあります。効率よく伝えるためには、情報を優先順位に基づいて整理し、重要度の高い内容を絞り込んで伝えることが大切です。資料作りに取り掛かる前に、まずは情報を整理することから始めましょう。

【NG例】表現が抽象的で相手に伝わらない

ビジネスシーンで使う資料には、読んだ方が納得できる様な説得力が求められます。ところが、以下の様な抽象的な表現が使用されている資料で、読者を納得させられるでしょうか? 情報が具体性に欠けるため、相手を十分に説得できない例を確認してみましょう。

◇「システムの導入により高い効果がありました」
◇「非常に多くの方がイベントに参加しています」

1つ目の例では、具体的にどの様な効果があったのかの情報が不足しています。“高い効果がありました”という表現を、より客観的に理解しやすく「前年度と比較して人件費が○%減少しました」と言い換えると、説得力が増す資料になるでしょう。

同様に、2つ目の例ではイベントがどれくらいの規模であるのか、“非常に多くの方が”という抽象的な表現により分かりにくくなっています。「来場者数は述べ○○人で、前回よりも〇〇人多くの方が」と言い換えるだけで、読者の印象が変わるはずです。

資料作りの基本|3つのポイント

ここまでにお伝えしてきたことを踏まえて、新入社員が資料作りで押さえておきたい3つのポイントをお伝えします。第三者から読まれることを前提とした資料作りの基本を理解し、ビジネスシーンでの報告やプレゼンテーションでお役立て下さい。

【ポイント1】統一感のある構成にする

資料を作成する時は、まず全体に統一感のある構成に仕上げましょう。本文・タイトル・小見出しは、それぞれフォントの色やサイズを全体で統一できる様、あらかじめ決めておきます。さらに、ページ内にグラフや画像を挿入した時の配置方法や、強調する文字の色やサイズまできちんとそろえると、メリハリのある仕上がりになります。第三者が読んだ時、重要度の高い情報が自然と頭に入ってきやすい資料になるでしょう。

また、情報の配置の仕方に工夫して、ページ内に統一感をもたせるのも大切です。たとえば2つの項目を比較する時は、スペースの左右にそれぞれの項目を配置し、間を線で仕切ると比較対象として理解しやすくなります。時系列で説明する時は、項目を左から右、あるいは上から下へ順番に並べ、間に矢印を配置すると流れを掴みやすいでしょう。配置された情報の役割がひと目で分かる様に整理して下さい。

【ポイント2】メッセージは1ページにつきひとつに絞り込む

特にプレゼンテーション向けの資料を作成する時に意識したいのは、1ページで伝えるメッセージをひとつに絞り込むことです。1ページあたりの情報量を減らそうとすると、必然的に全体のページ数が多くなってしまいます。また、資料の作成者にとっては、情報が少なすぎると感じられるかもしれません。しかし、発表を聞く第三者の視点に立つと、1ページあたりの情報量が多い資料は、要点を理解しにくいのです。優先順位の高い情報を読者へ確実に伝えるために、1ページに多くを盛り込みすぎない様心がけて下さい。

【ポイント3】客観的な視点で見直しをする

一度作成した資料は、客観的な視点での見直しが欠かせません。まだ仕事を始めたばかりの新入社員の方は、はじめのうちは上司や先輩からフィードバックをいただいて、見直しをする時の参考にしても良いでしょう。人によっては、資料をプリントアウトしたうえで、ペンを使って修正すると、見直しがしやすいこともある様です。自分の作成した資料に修正すべき点があるのを前提として意識しながら、厳し目にチェックを行ってみて下さい。

まとめ

ビジネスシーンにおける資料作りは、報告やプレゼンテーションの完成度にかかわる業務です。資料作りの失敗としてよくあるのは、資料が読みにくい、重要な情報がどれか分かりにくい、内容が抽象的で伝わらないなどの例です。資料を作る時は、統一感のある構成を心がけ、盛り込むメッセージは最低限に絞り込み、こまめに客観的な視点での見直しを行いましょう。特に新入社員の方は、今回お伝えした内容を参考にしてみて下さい。

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