タレントマネジメントとは

更新日:2023.03.07ビジネス豆知識

タレントマネジメント

従業員のスキルや能力などを把握して、人材開発や育成に役立てるのがタレントマネジメントです。人材の登用やモチベーションの管理などにおいても大きなメリットを発揮します。今回はタレントマネジメントについて紹介します

「タレントマネジメント」

タレント(Talent)を訳すと才能、素質、能力、技量です。タレントは、会社にとって優秀な人材、貢献できるスキルを持った人材という意味でも使われます。タレントマネジメントは、直訳すると能力の管理です。タレントマネジメントは1990年代に米国で始まりました。

人材の流動性が高い米国で、企業に優れた人材を定着させるため、また、育成するための手法として開発されました。終身雇用制度や年功序列が一般的な時代は人材の流動性も低くタレントマネジメントは不要だと考えられていました。ですが、現代の日本は価値観の多様化も手伝って人材の流動性が高くなっています。そのため、日本でもタレントマネジメントの必要性が高くなっています。

タレントマネジメントは、タレント(従業員)が持っているスキルや能力を把握して最大限に活かせるようにする取り組みのことです。人材開発や人材配置がタレントマネジメントの主な目的です。タレントのスキルや能力を分析して、育てるべき能力や伸ばすべきスキルを把握します。

またその結果、どの部署に異動させるのかも決定します。タレントマネジメントは、才能のあるタレントに高いパフォーマンスを発揮してもらうための、戦略的な人材配置や育成計画でもあります。組織における個人一人一人の能力を最大限に発揮させることによって、より高いビジネスゴールを達成することを目的とし、上司や本人、人事による成長促進のためのプロセスでもあります。

タレントマネジメントが注目されるようになった背景

人材育成の必要性

働き手が不足している現代では人材の確保がとても重要です。労働人口の流動化も手伝って企業としては現状の人材をどう育成していくかが課題となっています。効果的な教育や適性を把握した人材配置をすることができるタレントマネジメントが注目されるようになっています。タレントマネジメントによってタレント本人のモチベーションアップ、人材の定着率を高めることができます。

経営環境の変化

急速に変化する現代の流れについていくためには、スピーディーで柔軟な対応が求められます。企業間の競争に負けない為には、人材を適材適所に配置すること。それには、能力を把握して管理することのできるタレントマネジメントが有効です。

ワークライフバランスの実現

価値観の多様化に伴い、働き方が変化しています。家庭やプライベートの充実を大切にするため、在宅勤務や時短勤務、地域限定などの多様な働き方が増えてきています。そのため、一人一人の能力を最大限に発揮することが可能なタレントマネジメントが注目されています。

タレントマネジメントの目的

経営目標を達成するための経営戦略を人事面から実現することを目的としています。タレントマネジメントの対象となるのは、ポテンシャルの持った人材、特定の人材、全ての人材と企業によって違います。ですが、どの人材を対象としても、タレントマネジメントの目的は変わりません。

人材のパフォーマンスを最大化する

タレントマネジメントによって人材のスキルや能力を把握することで、人材がパフォーマンスをしっかりと発揮できるポジションに配置することが可能になります。人材を適正に配置することでパフォーマンスを最大化することができます。

企業を成長させるためのタレントマネジメント

タレントマネジメントでは、人材の持つ将来性やスキルを把握することができます。リーダーになる能力を持った人材には、リーダーになるための育成プログラムを組むことができます。人材のキャリアデザインをすることで、どのような教育がその人材にうってつけなのかが分かります。優秀な人材の流失を防ぐとともに、モチベーションアップにも役立つのがタレントマネジメントです。

タレントマネジメント導入時のポイント

目的を明確にする

タレントマネジメントを導入する前に目的を明確にすることが大切です。何を実現するのかを明確にします。目的を達成するための経営戦略があって、そのうえで必要な人事戦略を立てる。そうすることでタレントマネジメントを活かすことができるのです。

人材の把握と構想

タレントの持つ能力はもちろん、経歴などの細かい情報まで把握できるように可視化します。タレントの能力が全て把握できたら、企業が求めている人材とのギャップを確認します。基本的には今いるタレントを必要な人材に育てます。どうしても人材が不足してしまう場合や早急に必要な場合は、新たな人材の確保が必要です。

人材の活用と配置

人材の把握と構想が完了したら、適材適所に人材を配置します。大切なのは配置した後です。想定していた能力をきっちりと発揮できているか。更なる能力の向上ができているか。モチベーションを維持できているかなどを確認します。現場の管理者との連携を上手く取ることも必要です。現場の管理者と情報共有しながら、タレントへの期待値と現状とのギャップを確認しましょう。必要があれば教育体制の見直し、配置転換をします。また、配置転換をする際には円滑に引継ぎをしましょう。

適切な評価体制の構築

タレントマネジメントでは、適切な評価体制の構築が求められます。適切な評価体制があるからこそ、タレントのモチベーションがアップするのです。高いモチベーションを維持させるため、業績を踏まえた評価が必要です。

タレントマネジメントについて紹介しました。人材のパフォーマンスを最大限に発揮させることのできるタレントマネジメント。気を付けたいのは組織全体でタレントマネジメントとはどんなことなのかを理解することです。タレントマネジメントを上手く活用することで経営目標をよりスムーズに達成することができます。

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