「気配り上手」になりたいなら、秘書から学ぼう
更新日:2023.06.02ビジネス豆知識ビジネスシーンでは、さまざまなスキルが求められますが、「気配り」もそのひとつです。相手に応じて機転を利かせるこのスキルは、簡単に身につくものではありません。そこで今回は、気配りのプロである秘書の仕事ぶりを例に、気配り上手になるための秘訣をご紹介します。
目次
秘書の仕事とは?
秘書といえば、テレビドラマや映画で活躍している姿をよく見かけますが、詳しい仕事内容をあまり知らない方も多いのではないでしょうか。以下では、秘書の仕事の一部をご紹介します。
担当上司のスケジュール管理
秘書の仕事としてもっともイメージしやすいのが、担当上司のスケジュール管理ではないでしょうか。上司が勤務時間内に効率よく仕事をこなせる様、社内外の会議や打ち合わせのスケジュール管理を行います。スケジュールが変更になった場合は、新たにスケジュール設計をし直すことも珍しくありません。スケジュール管理と並行して、泊まりがけの打ち合わせや出張などがある場合は、宿泊施設や公共交通機関の予約なども行います。
電話やメール対応
仕事が立て込むと、電話やメール対応だけで1日が終わってしまうビジネスパーソンも少なくありません。そこで、秘書は上司宛に届いたメールや電話の対応を行い、内容に応じて適切に処理します。必要な場合のみ上司に指示を仰ぐため、上司の仕事量削減につながります。上司が自分の仕事に集中できるのは、秘書が裏で細かな業務を処理しているからといえるでしょう。
来客対応
会社を訪れた来客対応を行うのも秘書の仕事です。会社案内やお茶出しなどを行うこともあり、訪問者が会社に対して抱く印象に大きな影響を与えます。正しいマナーで訪問者を迎えることはもちろん、相手の緊張をほぐすような対応ができれば、より会社の評価は高まります。
文書作成
上司が出席する会議や商談、上司の名前で出す社内文書など、さまざまな文書作成も秘書が行います。作成者が秘書であっても上司の名前で出すことになるため、文書作成におけるマナーも身につける必要があります。
その他雑務
秘書は、通常の業務で発生するその他の雑務も請け負い、上司が仕事を円滑に進められるように環境を整えます。例えば、机の上の整理整頓や関係者への慶事や弔辞の電報、お中元、お歳暮の準備など、シーンに合わせた対応が必要です。
気配りが求められるビジネスシーン
上記のような秘書の仕事は、どれも「気配り」が求められます。「上司の仕事がスムーズに進む様に」「訪問者が会社に良いイメージを持つ様に」など、一見しただけでは分からない気配りのうえに成り立っています。
それでは、一般的なビジネスシーンで気配りが求められるのはどんな場面でしょうか。その代表例をご紹介します。
報告、連絡、相談
報告、連絡、相談(ホウレンソウ)は、どんな仕事でも必ず毎日行われています。しかし、気配りがなければ的確なホウレンソウができず、自分だけでなく相手の時間も無駄にしてしまいます。職場でのホウレンソウは、以下の3つの点を意識しましょう。
□現状・・・相手に関係のある部分についてのみ簡潔に伝える
□見通し・・・現状から予想できる見通しを説明する
□対処・・・見通しを踏まえて自分がどう対応するつもりか説明し指示を仰ぐ
「丁寧なホウレンソウ=気配り上手」というわけでありません。分かりやすく簡潔に済ませることも、相手の時間を奪わないための気配りです。
打ち合わせ、商談
取引先との大事な打ち合わせや商談は、絶対に失敗できないビジネスシーンのひとつです。気配りひとつで商談がまとまることも破談になることもあります。打ち合わせや商談の場面では、「早いレスポンス」と「相手の目を見て話を聞く」ことを意識しましょう。これだけで新たなビジネスチャンスを獲得したり、「この人は信頼できる」と評価されたりします。
雑談
気配り上手な方は、業務とは直接関係しない雑談でも目を光らせています。雑談での何気ない会話が、後に重要な商談につながることも珍しくないためです。相手の話に興味を持ち、ときには相づちを打つ、求められた場合は自社のサービスを紹介するなど工夫が必要です。
電話応対
顔が見えないからこそ、電話応対にも気配りが欠かせません。「着信は3コール以内に出る」「着信に気づいたら折り返す」など、すべての電話が仕事につながっていることを意識しましょう。仕事から生まれるビジネスチャンスも少なくありません。
秘書が実践している気配りのポイント
気配りを身につけるのは今からでも遅くありません。以下では、プロの秘書が実践している気配りのポイントをビジネスシーン別にご紹介します。
名刺の受け渡し
社会人になると、取引先や個人のお客さまと名刺交換する機会も増えます。いつどこで誰と会うかわからないことを意識し、常に名刺を持ち歩くようにしましょう。名刺の受け渡しに関する気配りのポイントは以下の通りです。
□交換の際は目を合わせてあいさつする
□受け取った名刺は日付を残してファイリングする
□頻繁に情報が必要になるクライアントのデータはPC上で管理する
とくに個人のお客さまの場合、移動や転職によって情報が変わることも多いため、いただいた名刺に後でアクセスしやすいようにまとめておくことが大切です。
雑談
ビジネスシーンにおける雑談は、「二度とないこの機会を活かす」という意気込みが重要です。前述の通り、ビジネスとは関係のない雑談から新たな仕事が生まれることも珍しくありません。雑談に関する気配りのポイントは以下の3つです。
□雑談のなかで会社を知ってもらう
□感想を包み隠さずに伝える
□同席者の態度に合わせて接する
雑談にもかかわらず、あまりビジネス的な態度で接すると相手に距離を置かれる可能性もあります。プライベートな会話や仕事とは関係のない話をしつつ、時折ビジネスの話をするくらいが良いかもしれません。
接客
飲食店やアパレルショップではなくても、お客さまと接する機会はあるはずです。気配りのできた接客を受けたお客さまは、会社に対しても良い印象を抱きます。接客に関する気配りのポイントは以下の3つです。
□アポイントメントの電話から接客は始まっている
□ノックはゆっくりと3回する
□型にはめず臨機応変に対応する
お客さまと接している時間だけが接客ではありません。アポイントメントの段階から、接客中まで常に気配りを忘れないようにしましょう。
電話応対
ビジネスパーソンに電話応対のスキルは欠かせません。業種によっては電話応対で仕事を獲得することも、失うこともあります。気配りのできた電話応対をすれば、トラブルを未然に防げます。電話応対に関する気配りのポイントは以下の3つです。
□携帯は肌身離さず持っておき、いつでも電話に出られるようにする
□着信は知らない番号であっても折り返す
□通話専用の携帯電話を持つ
ほとんどの方が携帯電話を持ち、いつでも電話をかけられるようになったため、電話をきっかけにしたトラブルも増えています。無用なトラブルに巻きこまれないためにも気配りを意識した電話応対を心がけましょう。
メール対応
電話だけでなくメールでお客さまや社外の方と接する機会も増えます。文面として残るものだからこそ、丁寧かつ気配りのあるメールを送りたいところです。メール対応に関する気配りのポイントは以下の3つです。
□長すぎず短すぎない文に収める
□相手が返信しやすい内容にする
□言葉遣いは相手に合わせる
メールは電話とは異なりいつでも確認できるという特徴がありますが、文面や長さによって相手に負担をかける可能性があります。選択肢を与える、イエス・ノーで答えられる質問にするなど、なるべく負担にならない工夫が必要です。「気配り上手」は、仕事を円滑に進めるスキルとしてビジネスシーンで重宝されます。秘書の仕事ぶりを参考に、気配り上手な社会人を目指しましょう。
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