MBTI診断でわかる?あなたのコールセンター適正
更新日:2025.02.14コールセンターMBTI診断は、アルファベット4つで性格を16のタイプに分類する性格診断です。近年、適職の判断材料になることから、ビジネスの場でも注目されています。就職活動でも、自己分析に用いられるケースが多く見られます。コールセンターへの就職を検討している場合も、どのタイプが適しているか気になるかもしれません。この機会に、MBTIの理解を深めておけば、コールセンター業務への適性を考えるうえで参考になるでしょう。そこで今回は、コールセンター業務に向いているMBTIタイプや実際のアンケートを基に多かったタイプをご紹介します。
※MBTI診断は資格を持つ認定ユーザーによる対面式またはオンラインでの診断を受ける必要があります。
※「MBTI」は一般社団法人日本MBTI協会に商標登録されています。
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MBTI診断とは
MBTI診断は、自分の心の認知のパターンを分析・理解を深めるテストのひとつです。このテストは、回答者の性格を16のタイプのいずれかに分類するところが、大きな特徴に挙げられます。MBTIは、「Myers-Briggs Type Indicator:マイヤーズ=ブリッグズ・タイプ指標」の略称です。この呼び名は、同テストの開発者であるキャサリン・クック・ブリッグズとイザベル・ブリッグズ・マイヤーズに由来します。
具体的には、診断テストに答えると、回答者は16種類ある性格のひとつに分類される仕組みです。また、性格診断する時は、興味の方向性と外界への接し方が主な判断基準に用いられるといわれています。
興味の方向性は、大きく分けて内向的と外向的の2種類です。一方、外界への接し方は感覚型・直観型・思考型・感情型・判断型・認知型に分けられ、これらの結果で回答者の性格が16タイプのいずれに該当するか診断されます。ビジネスの場では、就職活動での自己分析や自分に合う人間関係の築き方などを把握するのに有効と見られ、長年にわたり活用されています。
コールセンター業務の概要
コールセンターの業務内容は、大きく分けると、インバウンド(受信)業務とアウトバウンド(発信)業務の2つです。また、オペレーターを管理・指導・育成する担当として、SV(スーパーバイザー)と呼ばれる職務があります。
インバウンド(受信)業務
インバウンド業務は、お客様からの電話を受け付けることが主な業務です。オペレーターは、商品やサービスについて質問があると回答し、商品の予約・受注・キャンセルやクレーム対応まで幅広く担当します。基本的な業務は、テレフォンオペレーター・カスタマーサポート・テクニカルサポートの3つです。それぞれ、商品・サービスの案内や注文受付、商品を購入した顧客のフォロー、パソコンや家電品の技術的なサポートが中心業務となります。
アウトバウンド(発信)業務
アウトバウンド業務は、お客様に向けて商品・サービスの情報を発信する業務です。オペレーターは、新しい商品・サービスを紹介するほか購入を促したりアンケートを実施したりするなど、能動的に業務を進めていきます。主な業務内容は、テレフォンアポインター・テレマーケティング・インサイドセールスの3つです。また、それぞれの中心業務としては、商品やサービスの案内・購入客の満足度調査・見込み客への販売促進が挙げられます。
SV(スーパーバイザー)業務
SV(スーパーバイザー)は、一般的に従業員を管理・監督する職種です。コールセンターの場合、オペレーターを管理するとともに、現場業務を通して指導・育成する役割も担っています。具体的な業務は、従業員の管理・指導をはじめ多種多様です。
また、コールセンターのSVは、必要に応じてオペレーターをサポートするなど、電話対応の品質を高めるうえで重要な業務を担当しています。このように、コールセンター業務は多岐にわたるため、さまざまな性格の人に向いていると考えてよいでしょう。
コールセンター業務とMBTIの相性
コールセンター業務とMBTIの相性は、インバウンド・アウトバウンド・SVのいずれを選ぶかで変わってきます。
インバウンド(受信)業務との相性
インバウンド業務と相性がよいと見られるMBTIは、ISFJ・ESFJ・INFJです。お客様から質問やクレームを受け付けるインバウンド業務は、優れた傾聴力や共感力が求められます。この業務では、相手の話を丁寧に聞き、心情理解に努める姿勢が必要になるためです。専門的な問い合わせを寄せられた時は、迅速かつ的確に問題を処理する解決力も欠かせません。また、理不尽なクレームを受けた場合、高いストレス耐性も必須要素になってきます。
このような状況から、インバウンド業務には、思いやりがあり忍耐強いISFJ・社交的なESFJ・共感力の高いINFJが適していると考えられます。
アウトバウンド(発信)業務との相性
アウトバウンド業務と好相性のMBTIとしては、ENTP・ESTP・ENTJが挙げられるでしょう。この業務は、お客様に最後まで話を聞いてもらううえで、信頼関係の構築が大切といわれています。良好な関係性を築くには、優れたコミュニケーション能力や仕事へのモチベーションが不可欠になります。また、お客様に商品・サービスの購入を促す場合、説明内容に説得力をもたせることが大切です。加えて、購入契約が成立するまで業務を遂行するとなれば、目標達成への意欲も必要になるでしょう。
これらの点をふまえるなら、説得力があるENTP・行動力を有するESTP・目標志向のENTJは、アウトバウンド業務に適したタイプといえます。
SV(スーパーバイザー)業務との相性
SVと相性が合うと判断されるMBTIは、ESTJ・ENTJ・ISTJです。コールセンターのSVは、オペレーターを管理・育成およびサポートする立場にあり、リーダーシップは必須の資質に挙げられます。また、オペレーターから相談を受ける場合が多く、問題を解決に導く能力も重要です。職場では電話対応の品質向上を進める必要があり、目標達成に向けて人々をまとめるマネジメント力は不可欠といえます。さらに、各種データを適切に分析し、業務改善に結びつける能力も求められるでしょう。
さまざまなSVの業務を担当するには、組織的なESTJ・戦略面に優れるENTJ・責任感のあるISTJが適していると考えられます。以上の見解にもとづき、それぞれの業務に必要な能力や各業務に適したMBTIタイプをまとめると、次表の通りです。
※横にスクロールできます。
コールセンター業務 | 必要とされる能力 | 各業務に適したMBTIタイプ |
---|---|---|
インバウンド業務 | 優れた傾聴力 共感力 質問やクレームの解決力 高いストレス耐性 |
ISFJ(思いやり・忍耐強さ) ESFJ(社交的・支援的) INFJ(共感力・洞察力) |
アウトバウンド業務 | コミュニケーション能力 話の説得力 仕事へのモチベーション 目標達成の意欲 |
ENTP(説得力・創造性) ESTP(行動力・自身) ENTJ(目標志向・決断力) |
SV業務 | リーダーシップ 問題解決力 マネジメント力 データ分析力 業務改善力 |
ESTJ(組織的・実行力) ENTJ(戦略的思考力) ISTJ(責任感・計画性) |
なお、上記の内容はコールセンター業務に関する見方の1例であり、確定的なものではありません。別のタイプも各業務で活躍できる可能性は十分にあるので、あくまで参考材料としてご活用ください。
弊社のコールセンターで実際に多かったMBTIタイプは?
コールセンターのオペレーターによるMBTI診断で実際に多かったタイプは、ENFP(運動家)とINFP(仲介者)・ISFP(冒険家)・ISFJ(擁護者)でした。
1番多かったのはENFP(運動家):4票獲得
コールセンターのMBTI診断で1番多かったタイプは、ENFP(運動家)です。ENFPには4人のオペレーターが該当し、今回のMBTI診断では16種類のうち最多のタイプとなりました。同タイプが最多となった理由は、多くのオペレーターが柔軟に対応する能力やコミュニケーション能力に優れているためと考えられます。
コールセンターには多様な問い合わせが寄せられるため、オペレーターは、高いコミュニケーション能力とともに柔軟性も求められます。このような状況が反映され、ENFPが最多のタイプになったのでしょう。
ENFPの該当者は、マルチタスクな仕事や他者と関わることが多い業務に向いていると見られています。コールセンター業務も仕事内容は幅広く、お客様と交流する機会が多いため、ENFPに適していると考えられます。なお、同タイプのスタッフに聞いた電話対応の際気をつけていることは、次の通りです。
・想像力や共感力が高いので電話口の方の声色や口調によって話し方のトーンを変えるようにしている
・自己信念や価値観に非常に忠実なようなので批判や反対意見にも柔軟に対応できるよう意識したい
・相手の声が聞きとりにくかったり早口で言われてもこちらまで焦ってしまわないよう落ち着こうと心がけている
次に多いのはINFP(仲介者)・ISFP(冒険家)・ISFJ(擁護者):3票獲得
コールセンターのMBTI診断で次に多かったタイプは、INFP(仲介者)・ISFP(冒険家)・ISFJ(擁護者)です。いずれのタイプも3人のオペレーターが該当し、同率2位となりました。これら3タイプは、共感力の高さや人間関係を大切にする姿勢に大きな特徴があり、コールセンターでの該当者が多くなったと考えられます。コールセンターのオペレーターは、お客様の悩みを理解するうえで、相手の気持ちに共感する姿勢が欠かせません。
また、信頼関係を築くことで相手の本音を聞き出しやすくなるため、NFP・ISFP・ISFJの該当者も少なくなかったのでしょう。これらのタイプが活躍する仕事としては、他者と関わるなかで相手の気持ちを理解し、サポートする業務が挙げられます。電話の応対業務も、お客様の心情理解に努めながら問題解決に向けて支援する仕事であり、INFPなどに向いているといえます。なお、同タイプのスタッフに聞いた電話対応の際気をつけていることは、次の通りです。
・お客様の用件がわかりにくい場合などお聞きした情報から状況を確認して内容が合っているか確認するようにしている(INFP)
・共感力でお客様のお話をしっかり聞いて対応する(ISFP)
・ミスの大小に関わらず気にして落ち込むタイプなのでミスを極力しないように心がけている(ISFJ)
実際に働いているスタッフの声
今回は、コールセンターのMBTI診断に伴い、スタッフからストレスケアに関する意見や就職希望者へのメッセージが寄せられました。以下では、これら現場の声をご紹介します。
ストレスケア
コールセンター業務でのストレスケアについては、「美味しいものを食べる」との声が最多でした。得票数の内訳を示すと、「美味しいものを食べる」は6票に及び、トップを獲得しています。その後は、2位:「体を動かす」「音楽を聴く・DVDを観る」4票、3位:「よく寝る」「好きなことをする」3票、4位:「カラオケ」2票と続きました。
具体的には、「好きなものを食べること」「仕事の合間にストレッチ」「音楽を聴いたりドラマを観たりする」「好きなことをして、美味しいものを食べて、ゆっくりお風呂に入って、よく寝る」「低山登山」「カラオケで大声で歌う」などの意見が見られます。また、番外としては、「推しを見つける」「整体でマッサージ」といった声も聞かれました。
これらの結果から、美味しい食事・適度な運動・楽しい趣味や十分な睡眠は、コールセンター業務のストレスケアに効果的と考えられます。
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これから働きたいと思っている人へのメッセージ
今後、コールセンターで働きたいと思っている人へのメッセージは、現場スタッフから数多く寄せられました。いずれも心温まる言葉であり、コールセンター業務が向いているか不安な人にとっては、大きな励みになるでしょう。
・電話した少しの時間に優しい対応をされたらお客さまも少しハッピーになると思うので小さなことを数多くの人に届ける機会のある仕事だと思います。
・向いている人にとっては、すごくやりがいのある仕事だと思います。一度トライしてみてほしいです。
・コールセンターですが、他のところとは少し違うコールセンターなので未経験の方でも働きやすいと思います。
・初めてチャレンジする方でも、先輩方が丁寧に教えてくれるので安心して働けます。
・丁寧な日本語やビジネス用語が自然と身につくのでおすすめです。
・お客様の顔が見えない分、声色を伺ったり大変なこともありますがやりがいのある仕事です。
・当初は慣れないこともあると思いますが、人の話を聞くのが苦手でない方は向いていると思いますので、無理をせず、まずはやってみて下さい。俯瞰力など学べることがあるのではないでしょうか。
・なれたら天職
・浅く広くいろんな業種の知識が増えるので勉強になる。定時退勤できるので趣味やダブルワークとの両方ができるので魅力だと思います。
・私も入ったばかりなのでわからないことだらけなので一緒にがんばりましょう。
・電話での対応となるので表情が見えずお客様の仰りたい内容を汲み取れない場合もあると思いますが、がんばってほしいです。
・正しい言葉遣いが身につきタイピング速度が上がります。将来的にどんな職種でも役立つスキルが身につくので、おすすめします。
・一般的に精神的につらいイメージのある業務課と思いますが、実際にお客様とのちょっとしたコミュニケーションが楽しかったり、言い回しなど少しの工夫でお客様の反応が違ったりする、面白い仕事だと思います!
・とにかく慣れることなので焦らなくて大丈夫!
・やりがいのある仕事です
・クライアント様のお役に立てる、やりがいのある職場です。ぜひ一緒に働きましょう。
コールセンターは、どのMBTIタイプに該当しても、自分の得意分野を活かして活躍できる可能性がある職場です。業務内容が不向きに思われる場合も、社内研修で補える部分があります。そのため、コールセンター業務の適性に不安がある時などは、研修体制が充実している職場を選んでもよいでしょう。
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