キャリアラダーとは
更新日:2023.03.05スタッフブログキャリアラダーは、従業員の意欲向上や優秀な人材を育成できる制度として注目されています。近年は、看護職や外食産業以外の職種でも導入されています。今回は、キャリアラダーについて紹介します。
目次
「キャリアラダー」
キャリアラダーのキャリア(career)は経歴、ラダー(ladder)は、キャリアアップのはしごを意味しています。キャリアラダーは、はしごを一段一段、登るようにしてキャリアアップできるようにする人事制度、能力開発システムです。キャリアラダー制度では、一段ごとに従事している仕事で必要なスキル、達成すべき目標を定めています。
職務の内容や必要なスキルを明確にして、一段一段確実にキャリアアップできるように自己分析や教育研修の機会を設けます。職務に必要な能力を明確化することで人事評価も公平に行うことができます。明確な目標設定は人事査定もスムーズにできますし、従業員のモチベーションアップにも繋がります。
職務のラダーだけでなくマネジメントのラダーを同時に設定することで将来の幹部候補として育成することができます。キャリアラダー制度では従業員が意欲を持って能力向上に励むこと、従業員の定着率アップに期待が持てます。キャリアラダー制度は、看護師や保健師などの職種、外食、小売、流通業を中心に導入が進んでいます。研修やバックアップ体制を整えることによって、非正規社員の登用も積極的に行うことが可能です。優秀な人材を確保する為の制度としても注目されています。
キャリアパスとの違い
良く似た言葉でキャリアパスという言葉があります。キャリアパスのパスは、道という意味です。キャリアパスがあれば、従業員がどのようなルートを辿って目標とするポジションに到達できるのかを明確にすることができます。また、キャリアパスの場合は職種にこだわらずキャリアアップをしていきます。
営業職を経験したり企画職を経験したりします。総合職としてキャリアアップを目指す制度です。キャリアパスは、多くの職種を経験した企業全体のリーダーを育成する制度です。簡単にまとめると、キャリアパスは、企業の中での異動や昇進のルートのことです。キャリアパスでは職種が変更になりますので、ひとつの職種をマスターすることが難しい面もあります。
キャリアラダーもキャリアアップしていくという点は同じです。ですが、職種は変更しません。
一つの職種にこだわってスキルアップをします。専門職として、より難易度の高い業務をこなすことができるように設定されるものです。キャリアパスとは違ってひとつの職種をマスターすることに集中できます。スペシャリスト育成にはうってつけです。
キャリアラダーのメリット
明確なキャリアステップの提示ができる
キャリアラダーでは、一段ごとに求められる必要なスキルや達成すべき目標が提示されますので、公正で公平感のある制度になります。職種ごとに登るべきステップを明確にすることができるということは、キャリアアップを目指す上では分かりやすくて良いです。同じ職種であれば、全ての従業員に対して平等な機会を与えることができ、人事制度としても納得感のあるものになります。
モチベーションアップになる
キャリアラダー制度では、今の自分がどの段階にいて、登るべきステップが何なのかが分かります。自分がキャリアアップするために必要なスキルは何なのかが分かります。自分がどの能力を向上させれば良いのかが分かるとキャリアデザインもしやすいです。キャリアラダー制度によって、必要なスキルが分かるということは、従業員にとっても能力向上に対しての意欲が湧いてきます。必然的にモチベーションアップに繋がり、スキルを向上させることができます。
キャリアラダー制度の導入方法
キャリアの階層化をする
キャリアラダー制度導入には、一段一段キャリアアップしていくための階層作りが大切です。その職種の最上となる段階まで途切れることなく設定しなければいけません。一段ずつ着実にキャリアアップして行けるように、各階層との差が発生しないように細かく設定しなければいけません。従業員が目標を見失ってしまわないように設定することが重要です。
評価システムの明確化をする
評価項目や評価基準については分かりやすく社内で情報共有しておく必要があります。評価する人によってブレがあってはキャリアラダー制度の良い面がなくなってしまいます。そうならないように公正な評価ができる評価システムの構築が重要です。
キャリア研修の導入をする
キャリア研修をすることによって、従業員は現在の自分を知ることができます。自分を知ることで一段登るために不足している能力に気付くことができます。より高いキャリアを目指すことで自然と従業員のモチベーションも上がります。キャリア研修を通じて従業員がより高いスキルを習得することができれば、企業にとってはプラスです。同時に企業に対する信頼感もアップするでしょう。キャリア研修には、指導能力や経験を考慮して、指導力のある指導者を選ぶことも大切です。
キャリアラダーについて紹介しました。キャリアラダー制度では自分がどの段階にいるのかを把握することができます。また、一段登るのに必要なスキルも明確にされています。従業員はモチベーションを維持したままで業務に取り組むことができます。この機会にキャリアラダー導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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