NTTの新しい時代に即したサービスのあり方

更新日:2022.05.09スタッフブログ

空きスペースでのエッジコンピューヒング事業

こんにちは、電話代行サービス(株)営業担当のSです。今回は、通信大手であるNTTがはじめる新ビジネスに関する話題を取りあげます。この話題から見えてくることは、「新しい時代には、それに即したサービスが求められる」ということ。これは秘書代行業界で生きる私たちにとっても無縁ではありませんので、今回取りあげます。

空きスペースは次世代サービスの活用へ

NTT東西が局内スペースを有効活用してはじめる新ビジネス

NTT東西が局内の空いたスペースを使って試みようとしているのは、「エッジコンピューティング事業」というものです。これは、メインサーバー周辺に設置された「エッジサーバー」にデータ処理の一部を代行させることで、通信量をコンパクトにまとめて処理の遅延防止を図る目的の新ビジネスです。大量の画像解析処理サービスや、映像解析アプリケーション、または自動運転システムに欠かせない遠隔制御技術の確立に有効と考えられています。

全国に営業エリアを置くNTT東日本では、すでに自治体や各企業に対し、自社のデータセンターを活用したエッジサーバー・サービスを提供しています。映像や画像、音声などの一次処理を代行するサービスはすでにはじまっており、エッジコンピューティングを目的にNTTの通信センターを活用したいと打診する企業もあるみたいです。通信ビルの空きスペースを自治体などに貸し出してきたNTTにはノウハウを提供するだけの実績があり、次世代型のサーバー・サービスに期待が持たれています。

背景にあるのは、固定電話契約の減少

NTTがエッジコンピューティング事業に乗り出した背景には、固定電話の契約回線数が減少し、遊休スペースが生まれたことにあります。総務省が公表している固定電話の契約回線数は、2006年(平成18年)には5,515万件だったのに対し、2016年(平成29年)には2,298万件にまで減少しています。この10年足らずで半分以下にまで落ちこんでいるのです。

これに対して、ここ10年順調に契約数を増やしているのが、移動通信、すなわち携帯電話およびPHSです。この移動通信の契約件数は、2006年に10,170万件、2016年には16,609万件まで増加し、ずっと右肩上がりです。固定電話と反比例するかたちで加入件数が増えている実態があります。

固定電話は、インターネットを使った通信電話(IP電話)よりも契約件数が落ちこんでいる状態です。電話機と通信網の誕生以来、人々の連絡ツールとして主役を担ってきた固定電話も、インターネットや携帯電話(スマートフォン)の登場により、その座を奪われつつあります。

契約数が増えるスマートフォン

若者を中心に進む固定電話離れ

固定電話は、携帯電話の登場以来、減少の一途をたどっています。特に、10代や20代などの若者は、「固定電話を使ったことがない」「生まれた時から我が家は携帯電話ユーザーだった」という家庭で育っていても不思議ではありません。
むしろ、「どこにいても電話をかけられる」「通話以外にも、インターネットや料金の引き落とし、ショッピングも便利に使える」といった携帯電話の多機能性・利便性に慣れてしまえば、固定電話をわざわざ引かなくてもよい、と考えるユーザーが増えたとしてもおかしくはないでしょう。
さらに昨今は、SNSツールや無料通話アプリなども登場し、既存の枠に縛られないコミュニケーション・ツールも登場しています。固定電話に頼らなくても、プライベートやビジネスでの通話に事欠かないサービス環境が整っている点も見逃せません。特にそうした傾向は、年齢が下がるほど顕著に見られることから、今後も固定電話離れは進むと思われます。

では、40代以降の世代はどうかといえば、若者ほど携帯電話重視・固定電話軽視は進んでいない様です。少し前に、「都市生活研究所」が実施した調査によると、40代以上の9割が「固定電話を自分や家族が使っている」と回答したそうです。携帯電話を使い慣れていない高齢者は、昔から固定電話に慣れ親しんできただけに、今でも家庭で大切に利用しているという方は少なくありません。また、以前はサービスや契約などの手続きの際書類に固定電話番号の掲載が必須という時期もありました。携帯電話を使いながらも、「固定電話もあったほうがよい」と、共存を求めるユーザーも根強く存在するのは確かです。

時代に合わせて生まれる新しいビジネス

NTTがはじめるエッジコンピューティング事業は、固定電話離れ・インターネット隆盛の時代に即したサービスといえるのかもしれません。通信サービスに限らず、時代の変化に合わせて古いサービスが淘汰され新しい発想のニュービジネスが生まれるのは、世の常といえるでしょう。時代の流れに逆らうことはせず、むしろそうした動きに合わせるかたちで、新たなアイディアを打ち出す姿勢が求められるのではないでしょうか。

例えば、オフィスに一台はあるといわれるビジネスフォン。内線・外線が利用できるとともに、さまざまな機能が搭載されて多くの企業に活用されている電話機ですが、昨今はセキュリティー機能を付加した機種も登場しています。これには、オフィスに侵入した不審者をセンサー感知して警告アラームを鳴らしたり、ネットワークカメラと同期して立ち入り禁止エリアに入ってきた不審人物を監視したりするシステムなど、セキュリティー対策を強化できる機能が搭載されています。セキュリティを強化したいというニーズと合致した、新しいビジネスフォンの登場といえるでしょう。

私たち秘書代行やコールセンターの世界でも、チャットシステムの導入やAIを使った業務効率の向上など、IT時代にふさわしい取り組みが進められています。目的は、「便利なサービスを求めるお客様の気持ちこたえること」と考えれば、時代の変化や社会状況の動きに適合することは、そのための手段とも考えられるのです。多くの人々を喜ばせるサービスであれば、時代の変化に関係なく、どんな業種でも生き残っていくのではないでしょうか。

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