クレーム対応は傾聴・共感が重要!うまい人が意識しているコツや注意点を解説
更新日:2022.08.31スタッフブログクレーム対応に苦手意識を持つ人は少なくありません。強い口調で不満を伝えられると緊張してしまい、いつも通りのパフォーマンスが発揮できないこともあるでしょう。「誠心誠意対応しているつもりでも、さらに相手を怒らせてしまう」など、クレームに関する悩みを解決するには、傾聴・共感することが重要です。本記事ではクレーム対応がうまい人が意識しているコツや注意点を詳しく解説します。クレーム対応のポイントを知り、スキルアップを目指しましょう。
目次
クレーム対応がうまい人が心掛ける5つの流れ
クレームは初期対応を誤ると、問題が泥沼化したり別の新たな問題が発生したりする可能性もあります。そのため、相手の話を聞く態度や問題を解決するまでの手順など、一つひとつを丁寧に対応することが重要です。ここでは、クレーム対応がうまい人が心掛けている5つの流れと会話例を紹介します。
相手の話を最後まで聞き要望をとらえる
まずは、お客様の話をじっくりと伺います。話を最後まで聞くことで相手の要望が把握でき、解決までの道筋がつかめます。ただし、クレーム電話を掛けてきた時点では、感情的になっているお客様も多いため、相手の怒りを受け止めて、落ち着いてもらうことが大切です。
会話の中で謝罪や補償を求められることもありますが、クレーム内容が明確になるまでは、「手間や時間を掛けてしまったこと」に対しての謝罪を心掛けましょう。
【会話例】
- この度はお手間を取らせてしまい、大変申し訳ございません。
- 不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ありません。
お客様の気持ちに共感を示す
次に、傾聴した内容に関して共感を示していきます。お客様の気持ちに寄り添うことで、高ぶった感情を落ち着かせるためです。共感を示すには、相づちが効果的です。話の邪魔にならないタイミングで相づちを打つと、「真剣に話を聞いてもらえている」といった良い印象を与えられます。共感を示す相づちとしては「はい」が多用される傾向にありますが、単調にならないよう感情を込めたり、強弱を付けたりすることもポイントです。
【会話例】
- おっしゃるとおりでございます。
- さようでございます。
こちらに非がある場合には謝罪をする
お客様の話を一通り聞いた上で、こちらに非があった場合は丁寧に謝罪の言葉を伝えます。原因が明確でない場合、お客様の勘違いであった場合も、「不快な気持ちにさせてしまったこと」について謝罪すると、スムーズな解決が見込めます。こちらに非がないからといって正論で説得しようとすると、相手に不快感を与えかねないため、避けたほうが良いでしょう。
【会話例】
- 弊社の〇〇について不備があり、大変申し訳ありませんでした。
- 商品マニュアルにわかりづらい表現があり、ご迷惑をお掛けしました。
事実確認を行う
クレーム対応では相手の話を一通り聞いた後、事実確認を行ってトラブルの焦点をしっかりと見極めます。お客様の話をもとに、クレームの根本的な原因を探ることで、問題箇所の特定ができます。事実確認では、不明点を解消して、状況を細かく把握することが重要です。例えば「製品の故障」であれば、「電源ボタンは光っているか」「モーターが動く音は聞こえるか」などを確認していきます。
【会話例】
- 恐れ入りますが、故障に関して〇〇という状況でお間違いないでしょうか。
- 大変恐縮ですが、詳しい経緯をお聞かせ願えますでしょうか。
解決策の提案
事実確認を終えて、認識の相違がなければ自分の言葉で解決策の提案を行います。補償に関しては独断で回答できないケースもあるため、必要に応じて上長の判断を仰ぎましょう。明確な解決策がない場合は、お客様の要望に寄り添いながら、妥協点を探る方法もあります。むやみに謝罪を繰り返すだけでは根本的な解決とはならないため、妥協点を探るときも代替品の提示や類似サービスの紹介など、相手に納得してもらえる提案を心掛けましょう。
【会話例】
- 代替品として〇〇をお送りできればと考えておりますが、いかがでしょうか。
- 上の者に確認した上で、再度ご連絡を差し上げてもよろしいでしょうか。
クレーム対応の3つのコツ
次に、クレーム対応をする上で意識すると良いコツについて紹介します。どれも簡単に実践できる内容です。クレーム対応に苦労している人、円滑な解決を目指したい人は、ぜひ取り入れてください。
お客様に合わせて、相づちのテンポや間を調整する
お客様の会話を聞いていることを示すためにも、相づちは必要です。話すペースは一人ひとり違うため、相づちのテンポや間は相手に合わせて変えましょう。ただし、興奮していたり怒っていたりすると、話すスピードは早くなる傾向にあります。
感情が高ぶっていると冷静な会話ができないため、落ち着いてもらえるよう、テンポをコントロールすることも大切です。相づちは相手の話の邪魔にならないよう短く入れますが、「はい」の一種類だけでなく、自分なりのバリエーションを用意しておくと会話の幅が広がります。
待たせる場合は待ち時間がどれくらいなのかをお伝えする
怒っている相手を長い間待たせることは避けましょう。待たせ過ぎると「対応が遅い」といった理由で、新たに怒らせる原因を作ってしまうことになります。
お客様を待たせるときは、「どれくらい時間が掛かるのか」を相手に伝えるだけで、心証が変わります。数分で確認できる場合は保留で待ってもらう方法もありますが、長くなりそうであれば一度電話を切って折り返しましょう。折り返すときも、「〇分ほど後に、こちらからご連絡差し上げます」など、具体的な時間を示します。
クレームの相手にも感謝の気持ちを持つ
クレームを入れず商品やサービスを二度と使わなくなる人も多い中で、あえて不満や要望を伝えてくれるお客様は、企業にとって貴重な存在です。適切に対応することで、継続的な関係を築きやすくなるため、クレームの相手にも感謝の気持ちを持ちましょう。
始めは感情的に話していた人でも、冷静になってくると、クレームを入れたことに気まずさを感じることがあります。クレーム電話に対する感謝の気持ちを伝えることで、相手も素直に応じやすくなるでしょう。
クレーム対応するときの注意点
クレーム対応ではNGポイント・注意点が存在します。適切に対応できないとクレームがさらに大きくなる可能性もあるので、次の3点を意識しましょう。
話をさえぎらないようにする
相手が話しているときに矛盾点が見つかったり、ただの誤解であることが分かったりしても、決して言葉をさえぎらないようにしましょう。クレーム対応では相手の気持ちを落ち着かせて、冷静な話し合いができないといつまで経っても解決の糸口が見えません。話をさえぎってしまうことで、相手の心証が悪化することもあるため、傾聴・共感を第一に、まずは相手の話を最後まで聞く姿勢を示しましょう。
「でも」「しかし」などの反論言葉を使用しない
「でも」「しかし」など反論の言葉を使うと、お客様は否定された気持ちになり、怒りの気持ちが増幅します。相手に寄り添う姿勢を大切に、まずは相手を肯定する言葉を意識して用いましょう。どうしても訂正したい場合は、「他のお客様では、〇〇とお聞きしていますが、同様の問題が発生していますでしょうか」など、表現を工夫します。クレーム対応では、相手の気分を害するような否定的な言葉は避けましょう。
困ったときはすぐに上長に相談する
クレーム対応中に、「上の人に代われ」という要望を伝えられることがあります。お客様から要望があったとき、対応に苦慮したときはすぐに上長に相談しましょう。
ただし、何も準備しないまま取り次ぐと新たなクレームを引き起こす可能性があるので、引き継ぎは慎重に行うことが大切です。感情的になっているお客様は、何度も繰り返し説明することを嫌がります。ヒアリングした内容を上司に報告した上で、「すぐに取り次いで解決できるか」「社内での協議が必要か」を判断します。
社内での協議が必要な場合は、折り返しの連絡をする必要があるため、待ち時間を伝えて一度電話を切りましょう。
クレーム対応は傾聴・共感の姿勢が大切!
クレーム対応では、根本的な原因をつかんで解決策を提示しなければなりません。そのためには傾聴・共感の姿勢がとても重要です。相手の気持ちに寄り添うことで、冷静な話し合いが可能となり、より良い解決策が見つけやすくなります。また、クレーム対応だからこそ、お客様への感謝の気持ちも忘れてはなりません。貴重な意見として真摯に耳を傾け、できる限りお客様の要望に応えられるよう誠意を持った対応を心掛けましょう。
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