税理士の業務はどこまでが範囲なのか

更新日:2022.03.25スタッフブログ

ノートPCを見るビジネスパーソン

資格取得までに年数がかかり、常に引く手数多の税理士が専門とする仕事は、税金に関するものです。ですが、それに関する業務として、直接税金とは関係のない会計業務も行う事務所が多いのも事実です。そこで今回は、税理士の業務範囲とは、どこまでを指すのでしょうかお話します

独占業務とそれ以外の仕事

税理士の業務の中には、税理士だけが行うことのできる独占業務と、税理士以外の職でもできる独占業務以外の業務があります。独占業務は主に税金に関するもので、税務代理税務書類の作成税務相談の3つで成立しています。

独占業務以外の業務内容は、会計業務やコンサルタント業務といった税務と親和性の高い業務から、金融機関との折衝やM&Aのアドバイザリー業務、保険代理店業務というった全く関係性がない業務を行っていることもあります。

独占業務の種類とその内容

税務代理

税務代理とは、納税者の代理として税務署に対して税金の申告、申請を行う業務のことです。法人税、所得税、相続税、贈与税といったものは、自主申告・自主納税になっていますので、納税者が自分で計算して納めるのが決まりです。しかし、税法は複雑な上に、頻繁に改正される厄介なものです。知識を持たない一般人が、自主申告・自己納税を行うのは非常に難しいというのが現状で、それを助けるのが税理士の主たる業務となります。

税務書類の作成

申告や納税だけでは終わらず、その後の税務署とのやり取りも引き受けてくれます。税務書類の作成は、税務官公署に提出する申告書、申請書、請求書、不服申立てといった各種書類を作成することです。確定申告が一番よく耳にし身近に感じると思われますが、中間申告書や決算書、中間決算書の制作や年末調整も含まれます。

税務相談

最後の税務相談は、税金に関する相談事を受け付けるということです。なんでもないことに思えるかもしれませんが、本来これを行うには税理士資格が必要になる、専門知識を要する業務です。

独占業務以外の仕事内容

独占業務以外で最も多いのは会計業務です。試算表や決算書を作り、記帳代行を行う税理士もいます。法人税や消費税は申告の前提として、作成された会計帳簿が適正であることが求められます。所得税についても、個人事業主であれば会計帳簿が必要になってきます。

この会計帳簿が特に曲者で、納税には必須でありながら、作成には少なからず専門知識が必要です。普通の学校で習うような内容ではありませんので、多くの納税者は全く知りません。会計業務の中には税務に関する知識が要求されるものも多くあるので、税理士に任せてしまう企業も多くなっています。

また、顧客の作成した会計帳簿が適正なものか確認したり、作成のためのアドバイスを業務として行うこともあります。税理士事務所によっては、全体の仕事量の8割が会計で占められているなんてこともあるそうです。

よくよく考えてみれば、税務の申告は年に一度しかありませんが、会計は企業が営業している限り毎日付ける必要があります。会計の比重が重くなるのは当然のことなのかもしれません。このため、税理士の中には会計事務所を名乗るところも多いのだそうです。

税理士の業務範囲は思ったより広い

多くの企業、個人事業主がやらなければならないことながら、専門知識が必要で非常に手間がかかる納税。税金のそういう煩雑な部分をまとめて面倒みてくれるのが税理士の主な業務です。それは一時的なものではなく、日々継続して行う会計業務の集大成として税務があるようです。

税理士が行う業務の範囲は非常に多岐にわたりますが、中心に据えられた税務と、それが必要とされる分野を包括的にカバーしているのが分かります。日本の多くの納税者の目には、その業務範囲の広さが頼もしく映っていることでしょう。

Pocket

The following two tabs change content below.
電話代行サービス株式会社では、電話応対のアウトソーシングを検討している方向けに、電話代行やビジネスに関する情報を発信していきます。 電話代行について相談する
お問い合わせ