人材派遣会社が取り組む教育研修やその方針

2018.02.01 更新日:2022.05.06スタッフブログ

将来に不安を感じる男性

派遣法が2015年に改正され、“教育体制の充実”という新たな使命が派遣会社に加わりました。現在では、キャリア形成支援を中心に、さまざまな形で派遣会社が在籍スタッフに対してサポートしていかなければなりません。今回は、改正派遣法が示す「派遣会社のあるべき教育内容と支援体制」についてご説明します。

派遣会社に課せられた新たな使命

2015年に改正された派遣法

派遣労働者の労働環境と雇用条件、および生活状況の改善を図ることを目的に、2015年に派遣法が改正されました。この改正により、各派遣会社は派遣スタッフに対して、キャリアアップ形成をサポートする教育プログラムの実施が義務付けられたのです。

この改正の背景には、長年にわたって棚ざらしにされてきた「正規従業員派遣スタッフの間に横たわる待遇の壁」がありました。正規雇用と違い、雇用が不安定な状況にあるなかで、いかに派遣スタッフの労働意欲を高めて現場の生産性向上につなげるかは、業界全体の大きな課題です。待遇面における両者の不均衡を解消する措置を講ずることは、派遣会社に課せられた社会的義務でもあるわけです。

派遣会社が派遣スタッフのキャリア形成にどんな役割を担うべきか?大きな方向性として、キャリアアップの具体案の提示、あるいは進路相談に対するアドバイス進路確定に必要となる資格情報の提供など、さまざまなかたちでサポートを行うことが求められています。

教育を受ける派遣社員

これからの派遣労働者教育

改正派遣法では、派遣元会社に義務付ける教育支援策として、「段階的で体系的な教育研修」と「キャリアカウンセリング」のふたつの大きな方針を提示しています。

段階的で体系的な教育研修

派遣先企業で就労に従事する場合、まずはそのために必要な知識とスキルの習得が欠かせません。派遣会社は、現場に配属された登録スタッフが1日も早く現場作業に慣れてくれる様に、基本レベルから丁寧に指導を行い、研修を実施し、最終的には現場作業を着実にこなせるレベルまで教育します。就業する時点でこれらの教育訓練を実施するのは、雇用主としての義務であり、責任という考えです。

キャリアカウンセリング

現行制度において、派遣スタッフが派遣先企業に直接雇用されることは可能です。しかし、現実は限られた期間で就労契約が終わる例がほとんどです。契約期間満了となって離職となれば、派遣スタッフは新しい職場を探さなければなりません。派遣会社は、希望する派遣スタッフに対して、キャリア形成や進路確定につながる機会の創出にも努めることが求められます。「派遣スタッフの人生がより充実する様に、彼らの生活設計をサポートする」ことが、教育方針として新しく追加されたのです。

キャリア形成支援の具体的な内容

派遣会社は、希望する派遣スタッフに対し、キャリアコンサルティングの実施を求められています。
また、キャリア形成につながる教育訓練計画を立案し、入社時研修やOJTなどを通して人材教育訓練を実施します。

教育訓練計画の立案

派遣スタッフひとり一人に合わせたキャリアパス(派遣終了後の人生設計)を提示します。そのために、本人のこれまでのキャリアや実績、スキルを把握。掲げられた目標・進路に対して、それを着実に実現するための教育訓練のフレームワークを策定します。

将来、どんなロードマップを思い描いているかは、スタッフによってさまざまです。ひとり一人の特性に合わせ、着実に実行できる現実的で効果的な教育内容やテキストを用意する必要があるでしょう。

有益な情報の提供

着実にキャリアアップを果たすには、そのために必要な情報にアクセスできる環境が重要です。在籍の派遣スタッフにとって有益な情報を積極的に発信することもまた、派遣会社としてできる教育サポートのひとつ。例えば、ウェブサイト上で派遣スタッフだけの特設ページを準備したり、自己啓発のセミナー・講演イベントなどを実施したり、アイディア次第でいくつもの支援が可能です。

スタッフのスキルや方向性を把握する

働くうえで抱えているスタッフの悩みや、得意分野、能力、職業志向などについて派遣会社がしっかり把握することも大切です。従来は、登録時のエントリーシートや職務経歴書を通して本人の特性を把握するのが主な方法でしたが、今後はさらに充実した内容でスタッフ情報の収集を強化していく姿勢が求められます。

期間終了後の処遇改善対策

改正派遣法では、同じ組織に1年以上配属し、業務を継続する見込みのあるスタッフに対し、本人の希望を踏まえたうえで派遣期間の延長措置を講ずることが必要とされています。正社員希望を持つ派遣スタッフがいれば、そのために必要な教育訓練やアドバイスも、派遣会社に対して新たに加えられた役割です。

ライフサポートの充実など、幅広い支援が必要

キャリア形成支援も重要な一方、福利厚生やライフサポートの充実も、派遣スタッフのモチベーションや職場環境の改善を考えるうえで大切です。派遣会社によっては、在籍スタッフを対象とした趣味・教養講座を開催。美容や健康に興味を持つスタッフの“自分磨き”のために活用されています。

そのほか、定期健診の開催や、健康・食生活のアドバイスなど、スタッフが毎日元気で過ごしていけるための健康サポートに力を入れる派遣会社もあります。さまざまな対策や支援メニューを通して、スタッフの労働環境を充実させる取り組みに、これからも注目です。

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