もしもし検定過去問:第二十二問「個人情報の保護」

更新日:2022.04.27スタッフブログ

報告書

「もしもし検定の過去問を電話代行サービス(株)のオペレーターが解説」のコラム、第二十二回目となります。
これまでいろいろともしもし検定についてお話をさせて頂き、正式名称の電話応対技能検定についても紹介をさせて頂きました。その電話応対技能検定ですが、どこで実施されているかご存知でしょうか。

当然、実施するなら電話応対技能検定を管理している「日本電信電話ユーザー協会」さんなのですが、実はいくつかの企業さんも実施機関として認定をされています。つまり、つまりそちらの企業さんではしっかりとした講師の方が合格できる対応方法などを教わるわけです。もしもご近所に実施機関があるならば、「日本電信電話ユーザー協会」だけでなく、実施機関へと通ってみてはいかがでしょうか。

▼もしもし検定の過去問題22

設問

個人情報の保護に関する以下の記述のうち、正しいものを次の中から1つ選びなさい。

  1. 死者の情報は、個人情報保護法の保護の対象にならない。
  2. 法人に関する情報は、「個人情報」に該当する。
  3. カメラで撮影した映像や録音した音声は、「個人情報」に該当しない。
  4. 雇用管理のために取り扱っている会社の従業員に関する情報は、「個人情報」に該当しない。

公益財団法人電信電話ユーザー協会(編)(2013年)
『電話応対技能検定(もしもし検定)3・4級公式問題集』(日本経済新聞出版社)

問題へのアプローチを解説

前にもお話したことがあるかと思いますが、もしもし検定の中では、基本的にこの個人情報保護の問題が必ずと言っていいほど扱われます。この問題はその個人情報の部分でも保護の対象について問われているものです。個人情報は、徹底した管理を求められる情報と言えます。

現在では、個人情報ひとつあれば、良くも悪くも様々な利用をすることができる時代になったので、より大事に扱わなければならないと認識する必要があります。どのような形で保護され、どこで利用されるべきなのか、しっかりと認識を行ったうえで問題へとアプローチしてみてはいかがでしょうか。

もしもし検定の解答

正解:1

電話代行のオペレーターによる徹底解説

もしもし検定の法的知識を問われる内容は以前にも話したことがありますが、この「個人情報」に関する問題が多数を占めています。よって、法的知識の問題区分を勉強する際には「個人情報」を中心に徹底的に学び、出題されるパターンを頭に叩きこむようにしましょう。そうすることで、法的知識については安定した点数を取得できるようになります。

それではそれぞれの選択肢を見て行きたいと思います。

1.死者の情報は、個人情報保護法の保護の対象にならない。

こちらが正解です。死者に関しては個人情報保護の対象とはなりません。ニュースを思い出して頂きたいのですが、亡くなられた方のお名前や住んでいた都道府県などが取り上げられたりしますので、個人情報の保護からは外れると思って頂ければわかりやすいかと思います。歴史上の人物などは、名前はおろか生まれた年月、生い立ちなども教科書に掲載されているかと思います。

2.法人に関する情報は、「個人情報」に該当する。

法人が個人情報として扱われたりはしません。個人と法人ではまったくの別物だと考えてください。

3.カメラで撮影した映像や録音した音声は、「個人情報」に該当しない。

「個人情報の保護に関する法律」の第二条では、個人情報の範囲について定義されており、

当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第二号において同じ。)で作られる記録をいう。第十八条第二項において同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)

とあります。記録された顔や声も他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。に該当する場合があると考えられるため、個人情報と言えます。例えば、店の防犯カメラに顔が映った人について、来店時間や購入履歴、ポイントカードの会員番号などと同時に確認できれば、個人を特定できる情報のひとつとなるからです。

ちなみに、テレビ番組などで、不意に映ってしまった人の顔にモザイク処理が施されることがありますが、「顔だけ」で個人を特定するのは難しいので、個人情報というよりは肖像権を考慮してのものが多いです。

4.雇用管理のために取り扱っている会社の従業員に関する情報は、「個人情報」に該当しない。

従業員に関する情報の取り扱いになりますが、これも当然ながら個人情報に含まれます。もし保護されるべき情報に含まれなければ、気になる人間の住所などを簡単に調べることができてしまいます。

個人情報の保護を怠ると、大きなトラブルの元になります。しっかりとその範囲を覚えて頂ければと思います。

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