IT研修では何ができる?目的やメリット、注意点
更新日:2023.06.06ビジネス豆知識最近は、社員のITスキルを向上するためにIT研修を実施する会社が多く見られます。研修ではIT関連の知識やスキルを学べます。ただし、研修の目的が十分に果たされる保証はありません。研修の効果を高めるために、そもそもIT研修が何を目指しているかを理解しておきましょう。今回は、IT研修の目的や種類、期待されるメリット、実施時の注意点などをご紹介します。
目次
IT研修の目的や種類
IT研修は、さまざまな研修のなかでもIT関連の知識やスキルを学ぶものを指します。実際の研修内容は、複数の種類に分けられます。
IT研修の目的
IT研修の主な目的は、その名の通りインターネットに関わる知識や操作方法の習得です。まず基本としてWordやExcelを含むOfficeの操作方法を教わり、さらにプログラミング言語の学習に進みます。また、コンプライアンスを遵守する必要から、ITリテラシーやセキュリティ面についても学びます。
多くの企業で新人社員にIT研修を実施するようになった主な理由は、業務効率の向上です。入社時の新人が、十分なIT関連スキルを備えているとは限りません。研修により新入社員全体がレベルアップすると、業務の効率化につながります。ほとんどの職場でOffice系のソフトが導入されている現状をふまえた場合、WordやExcelの習得は必須項目といえます。同時にプログラミング言語も理解すると、身につけたITスキルを活かせる業務範囲が広がります。
また、現在、ビジネスシーンにおけるセキュリティ問題は深刻です。各種のトラブルを防ぐには入社時からコンプライアンス遵守の意識を高める必要があります。ITリテラシーやセキュリティ対策についての理解が欠かせません。近年のIT研修では、社会的なIT技術の普及やセキュリティ問題の深刻化を背景に、新人の知識・スキル向上を目指すケースが増えています。
IT研修の主な種類
IT研修を対象・目的別に分けると、主に3種類になります。マネジメント系、エンジニア系、webクリエイター系の3つ研修について、詳しく見ていきましょう。
マネジメント系IT研修
マネジメント系IT研修の対象は、会社のホームページや社内で管轄するECサイトの運営などに関与する社員です。研修内容は、プログラミン言語の習得からデジタルマーケティングの手法の理解まで及びます。
エンジニア系IT研修
エンジニア系IT研修の目的は、社内でのエンジニア養成です。研修内容にはマネジメント系と同じくプログラミング言語が含まれ、開発系プロジェクトマネジメントやアーキテクチャモデルの学習が加わります。
webクリエイター系研修
webクリエイター系研修の場合、webクリエイターを目指す社員が対象です。このジャンルもIT関連の知識は不可欠であり、研修でプログラミング言語やデジタル画像作成のスキルを幅広く学びます。新入社員は一通りの基本スキルを学ぶとともに、職場や自分が関わる業務に応じて専門スキルを習得することも求められます。
IT研修を実施するメリット
会社でIT研修を実施する大きなメリットは、さまざまな業務を効率化できる点です。各種の業務が効率的に処理されると、仕事全体の生産性の向上につながります。
各種業務の効率化
会社でのIT研修の実施がもたらす主なメリットは、各種業務の効率化です。既述の通り、最近は多くの職場でIT関連の技術が導入されています。とくに、業種を問わずOffice系ソフトやインターネットが普及しているため、操作方法に関わる基本スキルの理解は欠かせません。
とはいえ、新入社員が入社時に備えているスキルレベルは多少なりとも差異が見られます。十分なスキルのない新人が現場業務に臨むと、基本的な操作方法が分からず、作業を遅らせる可能性があります。入社時のIT研修は、すべての新入社員のスキルを一定レベルまで高めるのに効果的です。それぞれの職場で必要となる基本スキルを一通り指導しておけば、実際の現場業務を効率的に進めやすくなります。
仕事全体の生産性を向上
それぞれの業務効率化が実現すれば、会社全体の生産性を向上する効果も期待できます。ビジネスにおいてIT技術が必要になる業務は、以前に比べると大きく広がりました。かつては労務管理や会計業務が中心だったのに対し、最近はマーケティングやコミュニケーションでも幅広く使われています。
IT研修により新入社員の各種スキルが向上していると、広範囲の業務において作業の効率化を望めます。さまざまな部署で多くの業務が効率的に進められれば、仕事全体の生産性も上がるでしょう。生産性の向上は、会社の収益アップにもつながります。これまで以上に取引先が増え、それに伴い会社の知名度がアップし、ビジネスチャンスを拡大できる可能性もあるでしょう。
セキュリティ意識も向上
会社でIT研修を実施した場合、収益面だけではなくセキュリティ意識の向上も期待できます。セキュリティ問題は、多くの会社にとって大きな悩みの種となっています。会社の規模に関係なく、さまざまな被害に見舞われたケースが数多く知られています。
IT関係のトラブルは、職場のセキュリティ対策の不備が招くことも珍しくありません。例えば、社員が不用意にメールを開いたことにより、パソコンのウイルス感染や社内情報が漏洩する事態が発生したケースもあります。入社時のIT研修で技術面とともにセキュリティ面も指導すると、新入社員のセキュリティ意識を高めるのに役立ちます。コンプライアンス遵守やITリテラシーの重要性が理解されるでしょう。
気をつけたい注意点
会社でIT研修を実施する際、とくに受講者のレベルについては注意が必要です。できれば座学だけにとどまらず、実践的な方式も取り入れることが求められます。
受講者のレベルに配慮
IT研修の実施時に、受講者のレベルに対する配慮は不可欠です。研修内容が受講対象のレベルに合っていると、実施後の効果も高まります。最近はIT技術の進歩・普及が顕著であり、さまざまな社員を対象としてIT研修を実施する会社が増えています。ただ新入社員に限らず、IT関係のスキルレベルは受講者によって一律ではありません。
受講者のレベルを考慮せず研修を進めると、脱落者を生み出しやすくなります。少しでも脱落者を出さないために、それぞれの受講者が知識やスキルを理解・習得するスピードへ配慮しましょう。いずれの受講者も自分のペースに合わせて研修を進められると、最後まで受講を続けられます。研修途中の脱落を防ぐうえで、研修担当者が受講者ごとに進捗状況を把握しておくことは大切です。
座学と実践的な方式を併用
IT研修では、座学とともに実践的な方式の指導も併用すると効果が高まります。どんな研修でも、必要な知識やスキルを一通り伝えるには座学が必須と考えられます。ただ、教わった内容を頭で理解するのと実際に用いることは同じではありません。研修が座学だけの場合、頭では分かっているのに現場で使えないケースがよく見られます。どれほど知識やスキルを理解していても、実践力が養われているとは限らないためです。
IT関係も例外でなく、研修が座学のみでは十分な効果を上げられない可能性があります。一通りの知識やスキルを伝えるとともに現場で活用する力も養うのであれば、実践的な方式の併用は欠かせません。
分かりやすさも重要
IT研修は、分かりやすさも重要です。難しい専門用語を多用すると、理解度の低下につながります。IT関係の分野では、さまざまな専門用語が登場します。あらゆる用語が日常的に親しまれているわけではありません。受講者にとってなじみのない表現ばかり使うと、理解を得にくくなります。
受講生の理解度を高めるには、言葉の選び方も重要です。とくに基本レベルの知識やスキルを伝える時には専門用語を避け、できるだけ平易な表現を使うほうがよいでしょう。
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