マミートラックとは
更新日:2023.03.15スタッフブログ働き方改革の一環として女性の社会進出、活躍推進があります。以前よりも育児休暇制度を導入する企業が増えてきています。女性の活躍推進は上手く機能しているかに思えますが、新たな課題も発生しています。それがマミートラックです。今回はマミートラックについて紹介します。
目次
「マミートラック」
マミートラックは1988年に生まれた言葉です。子育てと仕事を両立する女性のために、業務の量や時間に配慮した働き方を表す言葉です。もともとは働く母親のためのキャリアコースというポジティブな意味での言葉でした。しかし、近年はネガティブな言葉として捉えられることが多いようです。
その理由の一つとして女性の社会進出や働き方改革による活躍促進があります。女性の社会進出が当たり前の時代になって、男女平等で教育を受けてきた世代の人にとっては、育児休暇後も会社から依然と同じ扱いをしてもらいたいと望む人が多いはずです。
でも、現実は少し違います。出産前のようにバリバリ働きたいと思ってはいても、子育てをしながらの仕事となると残業はしにくいし転勤も難しい。また、責任のある仕事を任せてもらえないなどの声も聞こえてきます。この状態では昇格や昇進等は、残業もできるし、転勤もできるバリバリ働ける女性や男性に取られてしまいがちです。
このように出世コースから外れてしまい、昇格、昇進等が不利になるコースがマミートラックと呼ばれるようになりました。陸上のトラックが語源です。ずっと抜け出せないトラックをひたすら回っているというネガティブなイメージで捉えられています。逆に出世コースに乗ることは、ファストトラックと言われます。
出産後も頑張って仕事をしたい人にとってマミートラックに乗ってしまうことは残念に感じてしまうでしょう。希望しない部署に異動させられる、働く時間が短くなってしまうことによる収入減。出産前との待遇の違いに働くモチベーションを維持することが厳しい状況になる可能性が高いです。
最悪の場合は退職という決断をしてしまうこともあります。逆にもともとのポジティブな意味で捉える人もいます。子育てと仕事が両立できるのであれば、自らマミートラックに乗りたいと考えるようです。
マミートラックに乗るとこうなる
子育てと仕事の両立を目指す人で自らマミートラックに乗りたいと希望する人にはデメリットとして感じることは少ないかもしれません。マミートラックに乗りたくないと思う人にとってはデメリットになるでしょう。
単調な仕事ばかりになる。
誰にでもできる簡単な仕事がメインになってしまいます。理由としては急なお休みや働ける時間が短いなどです。急に休んでも別の人でもできる仕事をやってもらう方が会社にとっても都合が良いようです。
責任のある仕事が出来なくなる。
会社にとって出張や残業、休日出勤、転勤が難しい人に責任のある仕事を任せるのはリスクが高いです。バリバリやってきた人には、やりがいを感じることが無くなってしまいますが、仕方のないことと割り切る方が良いのかもしれません。
給与が下がる。
産休前にバリバリやっていた人ほど感じるかもしれません。復帰後は産休前と比べて働く時間も少なくなってしまうと思います。復帰後の部署にもよりますが、産休前との業務内容の違いから給与が下がってしまうでしょう。
モチベーション維持が大変。
マミートラックに乗ることでたくさんのギャップを感じることになることが予想されます。職場によっては劣等感を感じるようになって居心地が悪くなることもあります。昇給も見込めない状況ではモチベーションを維持することが難しくなることもあります。子育てがあることによってたくさんの幸せを感じることができるでしょう。
しかし、職場の同僚との関係は以前より遠くなることが予想されます。子供が病気になって自分の意思とは関係なく休むことも出てきます。仕事がおろそかになってしまい周りの人に頼らなければいけない時もでてきます。このような気持ちの変化をカバーできなければ、仕事に対するモチベーションを維持することが難しくなります。
会社ができるマミートラック対策
マミートラックに対して会社ができることはたくさんあります。働き手が不足していますので少しでも人材を確保することが大切な時代です。そのためにマミートラック対策は有効です。これから紹介する方法以外にも自社に合った方法でマミートラック対策をするのが良いです。
コミュニケーションを取る。
復帰した人とのコミュニケーションが大切です。復帰後にどのような働き方をしたいのかを確認する必要があります。育児と仕事の両立と言っても、どのくらいの割合で仕事をしたいのか、どのような仕事をしたいのかを確認しなければ本人の希望が分かりません。ヒアリングしたうえで会社と本人が納得いく働き方を探すのが良いです。
産休や育休に対する理解を深める。
会社全体で産休や育休に対する理解を深めることで復帰した人が気持ちよく働ける環境作りに役立ちます。働きやすい環境が整うことで離職防止にも繋がります。そういう会社だと知られることで会社のイメージアップにも繋がります。
色々な働き方を採用する。
テレワークや時短勤務、また従来の残業制度の廃止など、社内でできる対策を採用します。そうすることで多様な働き方が出来るようになります。そうなると色々な人が仕事をする環境ができます。社内の整備には時間と労力が必要ですが、人材不足解消にも繋がります。
マミートラックについて紹介しました。マミートラックに乗りたい人、乗りたくない人がいます。従来の意味とは違う意味で捉えられているマミートラック。会社の対策次第でマイナスをプラスに変えることが可能です。これからは多様な働き方に対応していくことが求められています。この機会にマミートラック対策を考えてみてはいかがでしょうか。
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